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2010年03月07日17:18

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大観と栖鳳−東西の日本画−

山種美術館で開催中の『大観と栖鳳−東西の日本画−』を見てきました。チケットは毎度お馴染み新聞屋さんからの貰い物〜。いつも、いつも、いつも新聞屋さん有難う〜。

今回は、山種美術館が新しく広尾に開館して、その開館記念特別展第3弾だそうな。東京画壇と京都画壇の絵の共演(競演?)という企画テーマらしいです。で、東代表が横山大観。西代表が竹内栖鳳というコトらしい(後は、彼らに関係する画家の絵の展示もある)。

では、気になった絵をつらつら紹介〜。

・・の前に。横山大観さんて、お父さん水戸藩士だったのね。武家の家に生まれているのですね。

私。菱田春草の絵が好きなのですが、春草の絵もありました。『釣帰』が好きだったな。籠で魚を採ってる2人。船頭も描かれ、靄に霞む木々も美しい。
因みに。春草は大観とともに、朦朧体と呼ばれる技法(と言うのか?)を試みた人です。ぼや〜んとした線のない絵・・と言えば良いのでしょうか。日本画は、線命だから、当時としては、かなり斬新なコトをやったんですね。

川合玉堂『渓雨紅樹』。タイトル通りです。雨の紅葉。樋から水が伝わり回る水車。傘をさした人物。玉堂さんは、ハッキリした絵を描く人だよね。見てていつもそう思う。

暫く行くと、松竹梅の絵が並んでいる。作者は各々別人。
玉堂の竹、大観の松、栖鳳の梅。温かな感じのする栖鳳の梅。力強い大観の松。細かい玉堂の竹。皆画風が違うので、見比べると面白いですね。

『老松白藤』。横山大観。コレは屏風絵です。中心に松の太い幹がドーンとあって枝を伸ばし、その幹にまとわり付く藤の蔓。背景は金。豪華で迫力があります。

『出陣の舞』。安田靫彦。幸若舞“敦盛”(♪人生50年〜下天のうちにくらぶれば〜ってやつね)を、清洲城場内で、織田信長が舞っている姿なのだが。あのサ。こういう言い方は、なんだと思うケド、安田さんの描く人物って、何か素っ頓狂な表情に見えません?(^_^;)私、そこが好きなんだケド、この信長さんも、やっぱり素っ頓狂な顔に見えて「面白い〜」と思ってしまう。いつか、安田さんの特集も見てみたいなぁ〜と思ったら、ニューオータニ美術館でやってるのね。でも、花の絵って描いてあったから、人物画じゃないかも。因みに。素っ頓狂に見えるのは、三白眼を描くから・・だと思う。

『河風』。小林古径。粋な美女が川に縁台を持ち込み、足を浸しています。桔梗柄の団扇も持っていて、とても涼しげ。絣の着物にエメラルドグリーンの帯がとても華やか。
今回のとってもお気に入りの絵でございます。

『木兎(みみずく)』。横山大観。本来、みみずくってこの字じゃないらしいのだが、こう書いてあったので、このタイトル。大観は大の動物好きだったらしい。犬、猿、ロバなどを自宅に飼っていたそうな。餌代大変そうって思っちゃった(^_^;)。
闇夜にギョロリとした目を光らせるみみずく。枝に止まっていて、結構可愛い。
私、どうやら大観さんは、こういう墨絵っぽい絵の方が好みみたい。

『叭呵鳥』。コレも大観の絵。ムクドリ科の鳥で中国の瑞鳥(おめでたい鳥)の1つだそうな。イチジクの木にとまっているのだが、まるんという感じで丸まってとまってて可愛い。色は黒。コレも墨と少し緑が入るくらいで、とても好きでした。

『霜の朝』。橋本関雪。白いリスが雪景色の中にいる。緊張してるのか、シッポをピンと立てて周りを警戒しているようだ。関雪はモデルとして、家に動物を沢山飼っていたらしく、洋犬30匹、ペルシャ猫10数匹、アンゴラウサギなど、もう「ムツゴロウさんちか!」と言いたくなる(^_^;)。餌代大変そう・・・。で、このリスも飼ってたんじゃないか・・とのコト。モデルってコトだケド、動物好きだったんだと思う。

竹内栖鳳の絵はどれも素晴らしかった。
『緑池』。蛙が池から泳ぎながらピョコンと顔を出している。凄く可愛い〜。エメラルドグリーンの蛙と瑠璃色の池の描写も美しい!

『艶陽』。えんどう豆と蛇。クネクネと肢体をよじる茶色の蛇がなかなか色っぽく、この絵に“艶陽”と言うタイトル付けた栖鳳さんの言葉のセンスに脱帽する。で、この絵のポストカードが欲しかったのだが・・・なかった(-_-;)。何でだ!蛙はあったじゃん!猫とか、犬とかのポストカードは作るくせに、何故、蛇を作らん!!(売れないからだよ・・・)

『班猫』。出た、班猫!重要文化財に指定されてますね。この絵、本当に凄かった。猫が毛づくろいしている姿なのだが、後ろを向いた時の、猫の肩の部分の筋肉の動きとか、毛並みとか本当にリアルで、特に毛に関しては、細かく面相筆で描いているらしく、1本1本が柔らかそうで、思わず触ってみたくなります。暫く、呆然と見つめてしまった。
この猫。何でも滞在先の沼津の八百屋さんの女将さんの愛猫だったそうな。どうしてもこの猫をモデルに描きたくなって、頼み込んで譲って貰ったらしい。
自室で自由に遊ばせながら、栖鳳さんは、このニャンコを観察していたそうだよ。

他にも、『鴨雛』など、栖鳳さんの絵が沢山見られました。

『狗子』。西山翠嶂。茶ぶちと茶色の子犬が昼寝をしている。凄く可愛い絵。西山さんは、栖鳳に師事していたそうな。

私の好きな、村上華丘の『裸婦図』も、又、見られた。前も書いたケド、この絵、インドのマトゥラーや、アジャンターと言う神様が元らしいのですが、私の目には、菩薩に見えるんだ。透けてる衣に身を包み、官能的な肢体に、腕輪や首飾り、イヤリングなどの装飾品をつけ、腰かけている。私には、インドの神様って、もっとダンスとかしてる躍動的なイメージがあるから、菩薩に見えるんだと思う(仏教の元はヒンドゥー教だしね)。
そして、やっぱり、グラドルの小池栄子ちゃんに似てると思う。おっぱい大きいのに、ウエストがキュッと括れてて、足が細いというナイスバディなところも似てるし、顔も丸顔で何となく似てる(栄子ちゃんは、アイドルだから、三白眼じゃないし、もっと可愛いケドさ)。包容力や母性を感じさせるところも似てると思う。

他にも、上村松園の絵などもあるので、日本画がお好きな方は行ってみて下さい。28日までやっています。

お土産は、ポストカードを5枚購入。フリスクケースが売ってて買おうかどうしようか迷った(^_^;)。結果買わなかったケド・・1000円だったし。でも、蛙のフリスクケースは可愛かったな。
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