グイン・サーガ最新刊『謎の聖都』が刊行。
128巻にして、初のあとがきなし。
あとがきを記す作者は、もういない。
本を書店で手にとって、当たり前のように
いつもの習慣で最終ページを開いた時に、
不覚にもじわりと来た。
ああ、まだ自分の心は納得してはいないのだなぁ。
本編の残りもあと、一、二冊。
末期ガンの病床で、どのような思いで書き上げた作品か、
などというのは、本編の出来には関係がない。
それは、読んだ時の話しだ。
読んで面白いか面白くないかはジャッジする。
まだ、再読が42巻までしか来ていないので、
この本を読むのはまだ僅かに遠い。
だが、それでも。
それだからこそ。
この現時点で唯一のあとがきのない
『グイン・サーガ』というのは、心に重い。
ここ最近、起伏のない展開が続いていたようだが、
今巻はなかなか動きがあるようだ。
ここにきて。
今更。
まったく。
困ったもんだ。
読んだ時にまた惜しんでしまうではないか。
未だ、主の息吹を色濃く残している邸宅へ
迷い込んだような。
そんな気分がするのだろうな。
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