mixiユーザー(id:8306745)

2009年09月14日13:46

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あるじの既に去った屋敷の扉を開くような

グイン・サーガ最新刊『謎の聖都』が刊行。

128巻にして、初のあとがきなし。
あとがきを記す作者は、もういない。

本を書店で手にとって、当たり前のように
いつもの習慣で最終ページを開いた時に、
不覚にもじわりと来た。

ああ、まだ自分の心は納得してはいないのだなぁ。

本編の残りもあと、一、二冊。

末期ガンの病床で、どのような思いで書き上げた作品か、
などというのは、本編の出来には関係がない。

それは、読んだ時の話しだ。
読んで面白いか面白くないかはジャッジする。

まだ、再読が42巻までしか来ていないので、
この本を読むのはまだ僅かに遠い。

だが、それでも。
それだからこそ。

この現時点で唯一のあとがきのない
『グイン・サーガ』というのは、心に重い。

ここ最近、起伏のない展開が続いていたようだが、
今巻はなかなか動きがあるようだ。

ここにきて。

今更。

まったく。

困ったもんだ。

読んだ時にまた惜しんでしまうではないか。

未だ、主の息吹を色濃く残している邸宅へ
迷い込んだような。

そんな気分がするのだろうな。
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