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2009年02月22日23:18

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長崎・島原一人旅

突然、一人旅の気分になったので週末は島原&長崎に行ってきました。


筆者はいわゆる模型を集めたり写真に夢中になる鉄道マニアではないが、車窓や駅弁、寝台列車にテンションの上がる列車旅ファンなので、雑誌の一角にある列車の旅の記事みたいなこういう文体で進めて行こう。(カッコ内だけ口語口調です!)



人通りの全くない真っ暗な道を駅へと歩く。時刻はまだ5時過ぎ。これから13年ぶりに島原、雲仙、長崎へと向かう。13年前は親戚(ひーひーじいちゃんだっけ?)に会うため当時住んでいた金沢から家族で旅行したのだ。

最寄り駅を始発で出た列車を新山口(旧小郡)で乗り継ぎ、下関へ。駅を出て駅弁を買う。100キロ以上の切符は途中下車自由なので目的地まで一枚の切符を買っても下車できるが、筆者は下関で切符を分けて購入している。下関の場合、あえて再度初乗りを取られたほうが安いことが多いのだ。今回は90円得をした。

改札の前にいると突然、初老の男性が声をかけて来る。

「お金が足りないんだが、200円ほどカンパしてくれないか?」

読者のみなさんはこういった場合どう対応するだろうか。筆者は瞬間的にセルビアでの6ユーロ事件(http://mixi.jp/view_diary.pl?id=865905450&owner_id=3170137 を参照)を思い出し、「駅員さんか交番で相談されてはどうですか?」と冷たくあしらってしまった。(ってかそんなに俺がカモに見えたのかよ!こっちはこう見えても世界中の国で数え切れないほどぼったくられてんだよ!もう引っかからんぞ!)

九州に入り、先日購入した温泉ガイドブックを広げるが、誤って「中国・四国編」のほうを持って来てしまったことに気付く・・・が見なかったことにしてカバンの奥底にそれをしまった。(九州編と中国編2冊買ってたんだよね><)

福岡から大牟田まではあえてJRではなく、西鉄を使う。特急料金不要の特急で大牟田まで60分1000円。なんとJRの快速よりも安くて早い。筆者は西鉄に対し、京阪神の私鉄のように速さではJRには勝ち目がないと思っていたが、失礼だった。さすがにJRの有料特急にはスピードで負けるものの、これなら十分対抗できる。

ここで大牟田から船で島原に渡る。時速50キロで進む船は相当スピード感がある。だが45分で2000円近い出費は痛い。

島原の港からはバスで雲仙へ向かうが、定刻を過ぎても来ない。そばにいた個人旅行の韓国人たちも困っているが残念ながら筆者は韓国語はハングルの音が拾えるだけでほとんど話せない。中国語か英語ならいくらか力になれただろうが、通じるはずもない。ここのところ九州に来る度に韓国人に話しかけられる気がするが、満足に答えられない自分が情けないので勘弁してもらいたい。

遅れてきたバスに乗り雲仙へ。天気は快晴。町のあちこちから硫黄臭の煙が立ち上り、おしどりの池と呼ばれる近くの池(写真1)も非常に美しい。一通り町を周った後、立ち寄り入浴。pHが2.0前後の強酸性らしく、アルカリ温泉好きの筆者としてはあまり気持ちの良いものではなかったが、やはりこの硫黄臭は温泉に来たことを強く感じさせる。(つーか、お湯をなめてみたらレモンのように酸っぱくてびっくりした。これ塩酸やん。・・・塩酸なめたことないけど。)

そのまま長崎へバスで行けば良いものの、筆者は物好きだ。島原へ戻り、島原鉄道で諫早へ向かう。実はこの列車も今回の旅の目的の一つである。前回は普賢岳の噴火の影響のため島原鉄道に乗れなかったのだ。残念ながら昨年、先っぽの半分が廃線となってしまったこの鉄道は100年ほどの歴史を持つ。島原駅では廃線区間の告別式のように悲しい展示がしてあった。

島原駅では駅員が降りてくる高校生に「おお、おかえり。」と声をかけていた。都会では失われた人と人の繋がりがここには残っている。

有明海に沈む夕日を眺めながら島原鉄道の旅を楽しむ。(写真2)そして長崎では福利厚生を利用してそこそこのホテルに4500円で泊まらせていただいた。

翌日、近年復旧が進められている出島を観光した後、平和記念公園で被爆地長崎を考える。右手で空から降ってくる原爆を、左手で平和を示す有名な像(写真3)は意外と大きくて驚いた。

さて長崎を訪問した旅行者には一つ義務が課せられよう。「ちゃんぽんを食べる」という正確に言えば「義務感」に苛まれるのである。飲茶や寿司を食べたい気持ちを抑えて半強制的にちゃんぽんを食べた筆者だが、スープがそれなりに旨かったので満足している。

帰りの列車はJR九州の列車が4割引になるという脅威のナイスゴーイングカードのおかげで特急も格安で乗れる。快適な列車の旅を楽しんでいたが、本州に入りまさかのロングシート車。この座席では駅弁を食べるのがつらい。長崎で買った角煮弁当は目線を気にしながら食べることになった。(食べるのより弁当の写真撮る時が恥ずいんだよ!)

長崎を出て6時間。最寄り駅に到着。新しいというよりは懐かしい気持ちになった2日間だった。


P.S.
痴呆で何も分からず、滅多に言葉も話さない祖母が時々つぶやく「島原、帰ろか。」という言葉。幼少を過ごしたこの地での素敵な記憶だけは残っているのだろうか。確かに島原は温かい雰囲気を持った町だった。
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