変異ウイルス、米予測「3月に主流に」 収束遅れの懸念
2021年1月20日 0:00 (2021年1月20日 5:19更新)
海外滞在歴のない静岡県の男女3人が英国で広がる新型コロナウイルスの変異種に感染していたとわかり、政府は監視を強めている。米国で「3月に変異種が主流に」との予測が出され、ブラジル北部では感染が急拡大する。日本でも、感染力の高い変異種が日常生活の中で広がる「市中感染」が危惧される。
「見つかった地域では、検体を地方衛生研究所にできる限り提出してもらい、しっかり調査する必要がある」。静岡県で経路不明の変異種の感染者が確認されたことについて、田村憲久厚生労働相は19日の閣議後の記者会見で、調査対象を県全域に広げる意向を示した。
2人の女性について、変異種用のPCR検査で変異種感染の疑いが出ていた人の追跡調査を通じて感染が見つかった。もう1人の男性は変異種調査のため実施している陽性者のゲノム(全遺伝情報)解析でわかった。
厚労省は調査中としたうえで「面的な広がりが確認されているわけではない」と説明する。静岡県は19日、変異種に感染した3人と感染がほぼ同じ時期で、生活圏も近い31人に対して国が解析したところ、変異種の感染はなかったと発表した。
国立感染症研究所は変異種の状況を調べるため、自治体などから検体を集めてゲノムを解析している。東京都のように独自検査を手がけるところもある。現時点で、静岡以外に変異種の市中感染は報告されていない。
英国型の変異ウイルスは従来よりも感染力が最大で70%高いとされる。英国では、新規感染者の過半数を変異種が占めるという。英国のほかカナダや米国など世界57カ国で見つかった。英国やデンマークでは変異種の市中感染が確認された。
米国では3月以降、英国型の変異種が感染流行の中心になるとの予測を米疾病対策センター(CDC)がまとめた。18日時点で、20州で122人の症例が報告されている。現時点では米国の感染者の0.5%程度にすぎないが、今後数カ月で急速に広がると予測する。
ブラジル北部アマゾナス州では、感染者が急増している。地元の報道では、ブラジル型の変異種との関連が指摘される。
変異種は感染力が高いが、重症化リスクや死亡率は従来型と同程度とみられている。ただ、変異種が広がって感染者が急増すれば感染拡大が長引き、第3波の収束が遅れる可能性がある。
変異種のゲノム解析の大規模な態勢を整えているのは、オーストラリアやニュージーランドなど一部の国にすぎない。PCR検査の陽性者の5%を解析できれば、市中感染の監視に役立つとされる。日本の解析状況はこの数字を上回っているが、感染者が急増する中でも維持できるのか。検体の収集と解析態勢の強化を急ぐ必要がある。
浜田篤郎・
東京医科大教授
国内でも、すでに英国型の変異種の拡大が始まっている可能性がある。静岡県だけでなく他の地域でも広がっているのか、実態を調べる必要がある。特に感染者数の増え方が速い地域で、監視を強化すべきだろう。
感染力の強い変異種が現れ、従来のウイルスと置き換わる現象はよくみられる。すでに英国では置き換わりつつあり、日本でも今後置き換わる可能性がある。このまま流行が続くと、日本国内でも新たな変異種が出現する可能性もあり、注意が必要だ。
感染を予防する方法はこれまでと基本的に同じだが、より強い外出自粛など対策を強める必要がある。2月以降にワクチンの接種が始まり、その後多くの人に行き渡れば感染流行は落ち着くと考えられる。ここがヤマ場だ。
浦島充佳・
東京慈恵会医科大教授
変異ウイルスは重症化しやすかったり、死亡率が高まったりするなど毒性が強くなったという証拠はない。ただ感染者が増えると、重症者や死者も増える。医療のキャパシティーを超えないようにするには、感染者を増やさないことが重要だ。
日本でも今後、変異種が広がって感染の主流になる可能性はある。変異種が広がってしまうと、現在のレベルの対策だけでは感染拡大を抑えられなくなるかもしれない。
ハイリスクの人を守るという意味でも早くワクチンの接種を始めるのが大切だ。米国でもワクチン接種が計画よりも進んでいないようだ。接種をスムーズに進められるよう、リスクコミュニケーションを進め、接種によるリスクとベネフィットを市民にわかりやすく説明する必要がある。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGG194MQ0Z10C21A1000000
変異種がさらに変異しない保証はありません。
長い目で見れば、その内現状のワクチンが効かなくなります。
インフルエンザみたいに毎年ワクチン接種が必要になるかも^^;
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