旅行四日目
夜はぐっすり寝ていたようで、朝8時前に目が覚める。
朝食は8時から、聞いてみたがそれより早い時間にはできないとのこと。恐らく、早朝に従業員が出勤してきてから厨房で準備している都合だろうと思える。朝食時には夕方にはいなかった女性従業員が2名いる。
「眺望の宿しおり」には二泊したので、異なるメニューでの食事を出してもらった。
食後、チェックアウトが11時なので、またのんびりと露天風呂に浸かりに行く。お天気は回復していて晴れ間も見える。
宿に来るときは路線バスを使ったが、チェックアウト後は駅まで送ってもらえるという事で宿の車で別府駅まで移動。駅からは次の宿に徒歩で向かうことにした。
途中に「海門寺公園」があり、沢山の人が集まって将棋を楽しんでいる。ちょっと覗いてみた。上手側が角落ちで指している中盤戦。下手の人が角を見捨てて8筋に振った飛車先を突破しようとしているところだった。面白いので最後まで見てみたかったが、そんなにのんびりもしていられないので、最後の寄せがどうなったかは知らない。
この公園の脇に「海門寺温泉」という共同浴場がある。公園に集まって遊んだり、温泉に行って汗を流したり、地域の人にとっては大事なレクリエーションの場所なのだろう。
公園を後にして進むと、「トキハ」というデパートがある。中は広々としていて、百貨店らしい品ぞろえ、階下にイートインのコーナーもあって便利そう。
国道10号線を渡って海側まで歩いていく。日本料理の「とよ常」本店の前を通り、ホテル「大江戸温泉物語」の横を通るとその先が海。なのだが、公園の芝生を張替えているところで、公園内に入ることができないようになっていた。海までは行けない。仕方ないので、公園に沿った道路を北上していく。ほどなく今夜からの宿「シーサイドホテル美松大江亭」に到着する。7階建ての大きなホテル。
フロントに行き、荷物を預かってもらう。
軽装備になって、また歩いて移動。
ホテルのすぐ北側に広がっている「的が浜公園」と「別府スパビーチ」を訪れる。本来ならこの季節は海開きが行われていて、海水浴場になっている場所。しかし、今年は海開きはされずライフセーバーもいない。泳いでいる人は誰もいなくて、散歩をする人が一人二人いる程度。寂しいビーチになっている。ビーチは海に沿って300mほど砂浜が続いている。一応水着も持ってきているのだけど、さすがにこの雰囲気で泳いでみようとはちょっと思わない。残念です。
さらに北に進む。ビーチの北の端に、「北浜温泉テルマス」という温泉施設がある。ここは、総合的な温泉施設で、大きな駐車場もある。何台か車が駐まっているので温泉利用に来ている人がいる様子。水着で入れる温泉プールもある。
その先は、漁港になっている。人はほとんどいなくて閑散としているがカラスが沢山いる。漁港に上がる魚目当てなんだろうか。カラスに交じってアオサギ?大きな鳥が一羽いる。体長は1mを優に超えている。悠々と歩いてエサを探している様子。羽を広げると2mぐらいはありそう。ふわっと浮いて楽々空を舞う。
漁港の先は境川の河口なので、一度国道に戻って橋を渡り、また海岸線に出る。今度は「餅が浜海浜公園」と「餅が浜ビーチ」。700mほどの長い砂浜が続いている。こちらにも海水浴をする人は誰もいない。散歩をする人はちらほらいるけど、寂しい景色になっている。
しばらく歩くと海に突き出した「餅が浜桟橋」がある。海の上まで行ってみることにした。かなり沖まで突き出していて、海風がとても気持ち良い。桟橋からの海への飛び込みは禁止になっている。海へダイビングする格好の場所のようにも思うが、おぼれたりケガをする人が後を絶たないことは容易に想像が付く。
桟橋の先の方で釣りをしている人が一人。その釣った魚を狙っているのかまたアオサギが一羽いた。鳥類の脳はとても小さく、人間やサル・イルカなどの哺乳類と比較すると全然大きさは違う。かつて人類が文明を持てた一つの要因が「脳の大きさ」と言われていたが、脳の大きさと思考力にどの程度の相関があるのか、鳥の生活を見ていると大きさは余り関係ないのでは、と思うことが多い。
コンピューターの進化とともに、とても小さなCPUやメモリーが開発されてきた。大きさと性能が必ずしも相関性のあるものではない、というのは明らかだが、人間の脳はアオサギよりずっと大きいので、この大きな脳をフルに活用できればやはり膨大な情報の処理ができるのだろうと思える。もしかすると「感情」のような事象は、情報量の処理能力が大きくなったことで生まれてくるのかもしれない。
先に進むと、別府港。大分県物産協会の建物があり、おみやげ物や観光案内所がある。入ってみることにした。が、入り口まで行くと完全に閉まっている。やっているのはトイレと自販機だけ。働いている人は一人もいない。建物の大きさから考えると常時20人以上は働いている場所ではなかろうか? 皆さん完全にお休み状態で一体どうしているのだろう? コロナの影響は広く・大きい。
観光案内所はあきらめ、宇和島運輸フェリーの船着き場へ行ってみる。フェリーを待っている人がちらほらいる。この港からは、宇和島と八幡浜へ行ける。八幡浜へは約3時間。当初、サンフラワーと比較したのが、八幡浜までバスで移動して宇和島運輸フェリーで別府に渡る方法。時間的には八幡浜経由の方がちょっと速いのだけど、費用はやや高くなる。費用面・乗り換えなしというメリットでサンフラワーを選んだ。
港に沿って北に進むとサンフラワーの発着場。その先が春木川の河口になっている。
春木川の河口に掛かってる橋は自動車の通れる立派な橋なのだが、理由は不明だが自動車は通行止めになっていた。歩いて渡ることはできる。渡った先は「上人が浜公園」。ここの海は砂浜ではなく大型船が発着できようになっている。「ダイヤモンドなんとか」もここに来るらしい。
公園にはウオーキングをする人が数名いた。公園を抜けて行くとやっと目的地の「別府海浜砂湯」がある。砂かけ婆が砂を掛けてくれる有名なお店。海を見ながら砂湯を楽しめる。
入湯料がいくらだったのかもう覚えていない、ごめんなさい。フェリーの半券で割引もされたと思うがその記憶も定かではない。なんでだろ?
とにかく受付でお金を払って、入ることにした。浴衣を受け取って浴室へ。更衣室で浴衣に着替える。下着は付けない。浴衣姿で砂湯へ出ていく。砂かけ婆が寝転ぶ場所を既にセットアップしてくれている。木の枕に頭を載せ砂の上に寝そべると、素晴らしい手際でからだの上に砂を盛って行ってくれる。プロですな。
砂の温度が高いので、海水浴場で砂に埋まるのとは全然違う。身体が全方位から温められる。足先まで砂を盛ってもらうと、肩や首の周りにも砂を入れていき、最初に使った期の枕より頭の位置は高くなる。やや海が見えるような姿勢。この後じっと砂湯で温まる、という案配。
そんなことをしていると後から来た若い娘三人組が私の目の前で砂湯に入ることになった。浴衣姿だが、その下何もつけてないんだよね。一体なんのサービス? (お尻のラインとか)かなりエロイ。砂湯用の安くて薄い浴衣だからね。
身体の上に乗せた砂はさすがに段々冷めていくのだが、お尻の当たりがかなり熱い。本当に下から温泉が湧いているのか、汲みだした温泉水を砂場の下にパイプで通しているのか詳しいことは分からないが、お尻の熱さが余り長い時間耐えられそうにない。耐えられるなら何時間でも横たわっていて良さそうなのだけど、既定の15分で出ることにした。ちょっともったいないようにも思う。
砂だらけになった浴衣を掃って、シャワールームへ。浴衣は回収箱に入れ、シャワーで砂を良く落とす。砂を落としたら隣接している浴場でひとっ風呂浴びる。温泉が豊富に湧いていると本当に贅沢にお湯を使える。
お湯から上がって服を着て休憩していると、南米風の女性二人組が来た。日本語はほとんど話せない、英語で受付の人とやり取りしているが、受付の人は英語をほとんどしゃべれないみたい。彼女らは自分のタオルを使いたいと言っているのだけど、受付嬢は腕を大きくクロスして「×」を作っている。タオルを使えないという意味ではなく、「英語がわからない」という意味なのは私には分かるが、彼女らに分かるとは到底思えない。この時期なので、旅行で来たのではないのだろう。日本で働いているのか学生さんか。それとも、旅行で来たけど帰国できなくなっているのか?
割とひっきりなしにお客は来ている。ただ、圧倒的に女性が多い。
しばらく、海風を受けられる外のベンチで休んでから、JR別府大学まで歩くことにした。国道を横断して、少し西へ進むとすぐに駅である。駅には別府大学の学生さんと思われる人が沢山電車を待っていた。ほとんどが女性。
ICOCAで乗れるのか分からなかったが、タッチしてみると改札は通れた。便利な世の中になったものだ。ただICカードで乗っていると一回一回の運賃とか気にならなくなるので、バスと電車はどっちが安いか?みたいなことは正直分からない。人がバカになっていく過程である。
電車はすぐに来た。JR九州の電車に乗るのは一体何十年ぶりか。2003年に長崎に出張した時は飛行機で往復だったので電車には乗っていない。その前だと学生時代に福岡工大で学会発表した時。何年だろ、とにかく前世紀です。
電車に乗っている時も、バスと同様に沿線のポケストップを回してみようと試みるが速すぎでうまく回せない。一回だけ空きのあるジムにポケモンを一体置くことはできた。ポケストップを回すよりポケモン配置の方が通信情報量が少ないってことなんだろう。ポケモンには HP 攻撃力 防御力 持っている技 などのデータがあるからポケモンの種類と合わせて5バイトぐらいのデータで作られているのだろうか?
ポケストップからは通常3個から4個のアイテムが出てくるので、それだけを考えると4バイトぐらいのデータ量で通信できそうだが、もっと異なるファクターがあると考えないと理解できない。
ポケストップを回して出てくるアイテムは20種類ほどある。何が出るかは「ランダム」とはされているものの、出やすいアイテムとほとんど出ないアイテムがあるので、アイテム一個一個に乱数を振ってから何を出すのかを決定するプロセスがありそう。その乱数を出すプログラムはサーバーで走らせるより、モバイルの方でやってあらかじめ何が出るのかを決定した状態で待機させる方が都合は良さそうである。何が出るかはあらかじめ決まっていて、ポケストップを回したときに手持ちのアイテム数が変化する。変化した情報をサーバーに送る、とかだろうか?
うーん、わかんない。何のファクターなんだろうね。位置情報の通信はポケストップだろうがジムだろうが同じだからそれが通信量の違いにはならないはず。
別府駅に到着したが、さて夕食はどうする、というところ。(余りにも飽食なのでこの日は昼ご飯を食べていない。)宿は朝食付きのプランで夕食は付いていない。夕食が付いていないのはそれなりに意味があって、観光客を呼び込んでホテルだけでなく街の飲食店にも利益を落としてもらう、という政治手法。なので、飲食店を利用するのが筋なのだが、昨日も綴ったようにそもそも人の集まる飲食店に行きたくないという人もいる。そのため、鬼別府プランで宿泊していると、宿まで料理をデリバリーしてくれるという「別府エール飯」というものが開発された。今晩はこれを利用してみようと考えた。
一昨日買った麦焼酎はまだ大分残っているので、デパ地下で果物を手に入れることにする。びわは4個で600円ぐらいだったが、福岡産のプラムがおいしそうだったのでそれを購入する。ホテルまで歩いて戻ってチェックイン。早速露天風呂へ行く。
「シーサイドホテル美松大江亭」の露天風呂は屋上(7階建て)にあって、めちゃめちゃ眺望が良い。海側は完全に開けていて、屋上から見ると四国もばっちり見える。勿論、今日はお天気が良いからなのだが、右を見ると高崎山その向こうに大分の街並み、正面に豊後水道を挟んで四国。左手側には国東半島が望める。ひのき風呂の湯船にはコンコンと温泉が注ぎ込まれている。ちなみに、この露天風呂には滞在中何度か入ったが、他のお客と顔を合わせることは一度もなかった。ずっと貸切状態。風呂には双眼鏡が置かれていて、自由に拡大して景色を見ることもできるのだけど、まあその必要はないぐらい良い眺望。この宿も鬼別府プランで一泊5500円朝食付きである。
部屋は昨日よりも大分広い。そして部屋にも風呂がある。ホテルの説明だと、蛇口から温泉が出るとか。一回も使わなかったけど。
窓の外には、ドドーン、と別府タワーが見える。山側というか街側の部屋。さすがにこのお値段で海側の部屋は無理ってことらしい。客室は4階から7階まであって、その5階の部屋である。おそらく全部で50部屋ぐらいの宿。その割にお客は少ない。やはり、観光客がほとんど戻ってきていない。海外からのお客が全く来られない状態も大きく響いている。
晩御飯は近所の和食屋「とよ常」の「全部乗せ天丼」を頼んでみることにした。ねたを全部乗せるという意味だと思う。天丼と言えば、イオンモール京都桂川店のフードコートにある「てんぷら・天丼 揚げてんまる」がマイベストなのだが、大分の和食屋の天丼ならもしかするとその上をいくかもしれない。
と、思ったが、及びませんでした。桂川のイオンに行く機会のある人はぜひ「揚げてんまる」の天丼食べてみてください。アナゴの天ぷらとか海老天とかとにかくすごいネタが載せてあってめちゃめちゃおいしいです。揚げたてが食せる、というのも大きいですが。
「全部乗せ天丼」。通常の2倍はある、と思われるテイクアウト用の弁当容器にご飯がいっぱい敷き詰めてあって、その上に天ぷらがおそらく全部のネタを載せている。アナゴはなかったです。豊後水道だしね、アナゴ天、という発想にはならないのも当然と言えば当然です。そして、「ご飯をいっぱい食べさせる」文化だった。高級(と思われる)和食店でもやっぱりそうなのか。まあ、いいけど。
お腹いっぱいになりました。デザートにプラムを食べて、焼酎で晩酌。
おやすみなさい。
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