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2018年01月10日11:38

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日本企業のインド進出活発

インドで鶏卵生産へ イセ食品会長に聞く
生鮮品生産、日本企業で初
2018/1/10 6:30日本経済新聞 電子版

 鶏卵大手・イセ食品はスズキと組んで2020年をめどにインドでの鶏卵生産に乗り出す。これまで、日本企業による即席麺やトマト加工品製造の事例はあったが、生鮮食品である卵の生産は初めて。同社の伊勢彦信会長は、自動採卵や低温輸送など「イセ・モデル」を導入し、インドの鶏卵消費量の5%に当たる「年間40億個の生産をめざす」と話す。

最先端のイセ・モデル導入

 近年イセ食品はアジアへの進出を加速。タイとベトナムでは2017年から卵の出荷を開始。フィリピンやバングラデシュ、インドネシアでも地元企業との協議を進めている。

 これほどアジア進出を急ぐ背景について伊勢会長は「日本市場はすでに成熟している。国内では日本人同士の競争で(企業が)すり減ってしまう。アジアならば平均して1人当たり日本の半分から5分の1ぐらいしか卵を消費していないので、まだまだ競争は激しくならない」とみている。

 インド事業の進捗具合については「現在、インド西部グジャラート州の主要都市スーラトの周辺で養鶏場用地を選定中。最初は8万平方メートル規模の養鶏場を2カ所つくり、それぞれ鶏を30万羽ずつ飼育する計画だ。卵の生産では1日あたり約50万個からスタートすることになる」と話す。

 現地パートナー企業が決まったら、現地合弁のイセ・スズキ・インディアとの間でさらに新たな合弁会社を設立する計画。「日本が40年かけてたどり着いた食生活の水準に、インドはあと15年ぐらいで到達するのではないか」――。伊勢会長は巨大市場インドの可能性に期待を寄せる。

 品質管理が難しいインドでの鶏卵生産については「イセ・モデルを再現するため、機材などは日本から持ち込む」としている。卵の栄養価を高めるため、日本と同様に魚粉や木酢、海藻などを配合した独自の飼料を導入する。「主原料となる小麦は現地で調達するが、サプリメント部分は日本から持ち込む」という。

 イセ食品は日本で、液卵など卵の加工品や菓子、総菜なども製造しているが、伊勢会長は食生活が変化しつつあるインド市場にも注目。「液卵や粉卵、バウムクーヘンなどの菓子や総菜、それにスープの素などのドライフーズ事業も視野に入れている」といい、販売先として地元の食品メーカーやコンビニなどを検討していることを明らかにした。

 インド政府は農業振興策の一環として、食品部門に限ってスーパーなどマルチブランド小売事業を外資に開放することを検討中。伊勢会長も「(外資規制緩和が)実現したらぜひ食品小売事業にも参入したい」と表明した。

■ITで食品ロス軽減

 伊勢会長は昨年11月上旬、ニューデリーで開いた食品見本市に出展した際に同国のモディ首相と直接会談し、日印の官民による「日印フードビジネス推進協議会」の設立や、卵生産ノウハウ・技術の移転、養鶏など農業部門における人材育成、あらゆるモノがネットにつながり「IoT」による食品流通網の改善など6項目の要請を受けた。

 12月上旬、伊勢会長の呼びかけで開いた同協議会の初会合には、農林水産省や経済産業省をはじめ国際協力機構(JICA)、日本貿易振興機構(JETRO)の担当者らが参加。日印両国の食品ビジネス活性化のための協力を確認。今後は食品メーカーや学識経験者らにも参加を呼びかけていくことでも一致した。

 食品流通について伊勢会長は「インドではインフラの不備などで農産物の約30%が産地から消費者に届くまでに腐敗・廃棄されている。これを解決すれば、農家の収入増にもつながる」と述べ、インドの情報技術(IT)企業と協力し、IoTを活用した食品流通の効率化に取り組んでいく方針を表明した。

 伊勢会長は「スマートフォンなどを活用して、中間業者を排した“産地直送”ネットワークを構築したい」と構想の一端を明かす。まずは、個別の村などでのパイロット事業を手掛けていく計画だ。

 特にインド側の要望が強い養鶏人材の育成については、水戸市の専門学校・鯉渕学園農業栄養専門学校とイセ自社の施設で、タイからの研修生も含めまず250人の研修生を受け入れる計画。

 すでに200人以上の応募があり、多くが養鶏は初めてという若者たちだ。研修は2年間で、積立金制度を導入して帰国後の起業を支援するほか、希望者はイセグループでも採用する。

 イセとスズキの合弁会社は養鶏事業と連携してインドで太陽光発電事業も展開する計画。スズキは静岡県牧之原市で、イセも石川県七尾市でそれぞれ大規模なソーラーパークを運営するなど実績とノウハウを持っている。イセでは養鶏場の屋根や敷地内にソーラーパネルを設置することを検討しているが、「基本的に養鶏事業とソーラー事業は別々に展開しようと考えている」(伊勢会長)という。

(シニアエディター 山田剛)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25444570Z00C18A1I10000/
スズキと組むのがミソです。
既に進出して成功しているスズキはインド市場での商習慣に熟知しています。
海外で先に成功している日本企業との異業種提携なんてのも今後珍しくなくなるでしょう。
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