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2018年11月05日23:57

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金融から軍の時代へ移行

【オピニオン】市場崩壊、地政学時代復活の号砲
経済的目標よりも地政学上の目標が優先される世界に
By Walter Russell Mead
2018 年 11 月 1 日 10:24 JST 更新

――筆者のウォルター・ラッセル・ミードは「グローバルビュー」欄担当コラムニスト

***

 先週、世界各地で耳にした市場崩壊の音は、単なる調整局面などではなく、一つの時代の終わりを告げるものだ。

 冷戦後の国際関係は比較的安定した状態が長く続き、市場はこの間に独特な形で経済成長が促される環境を味わった。米国には競争相手がおらず、最も重要な諸大国はおおむね(ごく一部のときもあったかもしれないが)市場開放と投資・貿易の障壁軽減を重視する米政府の姿勢を支持した。世界の力学において、経済の非ゼロサムの論理がゼロサムの国際政治をしのいでいた。

 こうした状況は異例の結果をもたらした。1990〜2017年にかけて世界の国内総生産(GDP)は23兆4000億ドル(約2650兆円)から80兆1000億ドルに拡大し、世界の貿易額はそれを上回るペースで成長。10億人以上が貧困から脱却し、乳幼児死亡率は50%以上低下した。電話サービスの利用者は10倍近く増えた。

 この歴史的空間は、人類の繁栄を測るほとんどの指標から見て輝かしい時代だった。その時代が今、終わりか、少なくとも中断に近づいており、世界はそれが何を意味するかを目の当たりにし始めている。

 オバマ政権時代、外交政策の有識者は「地政学の復活」について論じ始めていた。すなわち、国際舞台がますます戦略的ライバル間の競争によって決定付けられるようになっているという見方だ。ロシア、中国、イランは冷戦後の米国支配の転覆をもくろむ「修正主義」国家だ。それら大国は、特にオバマ政権2期目に大きな成功を手にした。ドナルド・トランプ氏が大統領に就任したころには、はるかに厄介な地政学的環境が形成されていたことはほぼ間違いない。

 概して財界リーダーや投資家はそうした議論にほとんど注意を払ってこなかった。経済のグローバル化の基本的要素はしっかりと定着しているように見えたからだ。地政学的秩序に対する最も明白な挑戦者であるロシアは、経済的に重要性の低い衰えゆく国家となっていた。中国は経済的に急成長し、米国の軍事力に懸念を抱いてもいるが、自国の成功を支える経済的基盤に挑戦状をたたきつけることはないとみられた。地政学は復活したかもしれないが、市場にとっては問題ではなかった。

経済政策の枠組みが変化

 だが、そうした自己満足は見当違いだった。地政学の復活は経済政策の基本的枠組みが変わったことを意味する。大国同士が競い合う時代においては、国家の指導者は往々にして経済的目標よりも地政学的目標を優先せざるを得ない。ビスマルク時代のドイツは英国から兵器を買えば資金を節約できただろうが、国内兵器産業の構築はそれだけの価値があった。米国が中国と戦略的な競争を本格化した場合、米大統領は中国を重要なサプライチェーンから追い出すためには経済成長を多少犠牲にすることもいとわないだろう。

 「国家主義的」政治家が国際的な経済制度に干渉しようとすれば、必ず民間セクターの反発に合うという考え方も間違っている。地政学的競争の時代には大抵、企業よりも政府が力を持つようになる。トランプ政権は「国家安全保障」という冷戦時代やそれ以前から利用されてきた法的根拠を持ち出し、自国の商業に対する圧倒的な権力の行使を正当化する。このことは、一世代にわたる米国の貿易政策を極めて短期間に覆した。

 企業は突然発動された関税措置によって不合理で非生産的なコストがかかることに腹を立てているかもしれない。しかし、政権に盾突いた場合の結果も恐れている。政権は大規模な追加関税を意のままに課すことができる。政治的権力者に国家のサプライチェーンや採用慣行(機密情報を扱う部門の「疑わしい」外国人の雇用禁止)、合弁パートナーの選択を監視する権限が与えられているとなれば、企業には政府との対立を避けようとの強い動機が働く。

 地政学の新時代は、小さな政府の時代にはなりそうにない。トランプ政権はオバマ政権時代の過剰な規制を一部巻き戻しており、大統領が指名した最高裁判事らは「行政国家化」を防ぐ構えだ。しかし、ワシントンの最も手ごわい権力が集中するのは国家安全保障の領域であり、トランプ氏はそれを思い切り活用する決意があるらしい。同氏がそれを賢く行使するかどうかは別の問題だ。現在までの証拠からは、どちらとも言えない。

 地政学の重要性が復活したのはトランプ氏のせいではない。経済秩序のよりどころである米国の権力に挑戦状を突きつけようと決めたのはロシア、中国、イランであり、それに対するオバマ氏の対応は残念ながら不十分だった。世界最古の文明国家である中国が経済大国と化す中、米中関係の見直しは恐らく避けられなかった。当時のヒラリー・クリントン国務長官は対中強硬策の必要性を主張してオバマ氏と衝突していた。もしクリントン氏が2016年の大統領選で勝利していれば、中国政府には好かれていなかっただろう。

 世界は国家主義的競争が繰り広げられる複雑で危険な新時代に突入した。われわれは今、世界の金融市場に鳴り響く崩壊の音を通してそれを認識している。新たな現実を思い知らされる事態は今後も続くだろう。
https://jp.wsj.com/articles/SB11557904540026333456004584565250483169652
>米国が中国と戦略的な競争を本格化した場合、米大統領は中国を重要なサプライチェーンから追い出すためには経済成長を多少犠牲にすることもいとわないだろう。

日本のマスゴミは米中冷戦を貿易の観点でしか捉えていません。
相変わらず周回遅れです。
だから予測が外れるのですw

パックスアメリカーナが商人の時代を作っていました。
契約書にサインすればそれが実行され、違えた場合は制裁を受けるので金融が発達出来たのです。

ところが米国はリーマン・ショックで自らの金融システムを崩壊させ、国の存在まで危うくしました。
米国の衰退を見たロシア、中国、イランが台頭し、国際条約を紙切れと公言するに至っては、パックスアメリカーナの世界秩序は崩壊寸前です^^;

>もしクリントン氏が2016年の大統領選で勝利していれば、中国政府には好かれていなかっただろう。

この辺りがちょっと甘いです。
ヒラリーは反日親中派のキッシンジャー と手を組んだ人物です。
民主党政権が出来ていたら日米にとって最悪の状況でした。
支那による世界支配と民主主義の死が確定したかも^^;

世界的なパラダイムシフトが既に起きました。
霞が関で権勢を振るっている財務省にとっては、軍の発言力増大は悪夢でしょう^^;
この悪夢は支那やロシア、イランを敗北させるまでの数十年間は続きますw

「ヒラリー・クリントン大統領」誕生で、尖閣諸島を中国に奪われる日本=不破利晴
2016年4月14日
ヒラリー・クリントンが親中派のキッシンジャーを外交・軍事の助言役にすると公言したのは衝撃的だ。もしヒラリーがアメリカ大統領になった場合、我々日本にとって実に厄介な状況となる。(以下略)
https://www.mag2.com/p/money/9910
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