大戦末期…アメリカ陸軍パラシュート部隊のリップ・マードック大尉とジョニー・ドレイク軍曹が、負傷を機に戦地から帰国した。二人は死線を潜り抜けてきた親友どうし。NYの空港で広報部の出迎えを受けた彼らは、いきなり豪華列車に乗せられる。どうもワシントンで将軍から勲章を貰うことになったらしいのだ。叙勲式にはプレスが集まり、写真入りで大々的に報道されるのだそうだ。浮かれるリップとは対称的に、ジョニーは不安そうな顔を見せる。そして、汽車が一時停止したフィラデルフィアで、ジョニーは失踪してしまうのだった。
ジョニーが〈ジョン・プレストン イェール大学1940〉と書かれたネームタグを持っていたことを思い出したリップは、大学の名簿から手繰って40年卒のジョン・プレストンの正体を探る。すると、ジョニーとプレストンが同一人物であることが分かった。ジョニーは偽名で入隊していたのだ。そして、なぜ彼が失踪したのかも判明する。ジョニーは、故郷ガルフシティで殺人を犯し、指名手配になっていたのだ。当地の富豪チャンドラーを射殺したジョニー。新聞によると、チャンドラーの妻コーラルと、ジョニーの友人でバーテンのルイが目撃者として警察に証言しているらしい。だが、ジョニーをよく知るリップには、彼が殺人犯とは信じがたい。そこで休みを利用してガルフシティに飛び、事件の真相を探ろうと決意する。
シティのホテルにチェックインしたリップを待っていたのは、ジョニーからのメッセージだった。リップが探りにやってくるのを見越して「2日後に電話して全て話す」と伝言をフロントに預けていたのだ。しかし、2日待っても電話はかかってこなかった。ジョニーは何者かに殺害されていたのである。その死の真相を突き止めるため、リップは行動を開始。まずはルイの勤めるクラブに出向いた。ルイは、リップに宛てたジョニーの手紙を持っていると話す。しかし、クラブオーナー・マルティネリの目があるので今は渡せないと言う。一方クラブの客として来ていたコーラルは、人妻でありながらジョニーと恋仲だったと告白する。そしてジョニーの死にショックを受けた彼女は、マルティネリに恐怖を抱いているように見えた。事件の背後にマルティネリがいるのではと疑ったリップだが……
親友の汚名をそそぐため、巨悪に戦いを挑む男。彼を待ち受けていたのは、運命の女との出会いだった…ハンフリー・ボガート主演の「大いなる別れ」。まさに定番、王道のハードボイルドです。〈女はポケットに入るサイズであるべき〉というボギーの哲学が最高。これがラストに効いてくるのがオシャレでした。
(通算1010タイトル)
ログインしてコメントを確認・投稿する