こんな雨の日は、窓の外を眺めてアンニュイな……なにぃぃぃっ!?
隣の畑が冠水していた。
すでに地面は水に浸かり、植えられた作物の葉先がかろうじて水面から顔を出している。まるで水田だ。
「これはまずい!」
隣接する私の家は、畑よりもいくぶん高い位置にあるが、高度差は数十センチ程度。安心はできない。
それにしても、10分前には異常はなかった。
畑の脇には、余分な雨水を流すための排水路があり、正常な水位と流れを維持していた。
たった10分の変化してはあまりに急激すぎる。
「なんか詰まりやがったな…」
ここら一帯は、すり鉢状の地形となっていて、我が家はその底に立っている。
このまま放置すると、ちょっとまずいことになる。
どうせ無駄なので、雨具の類は装備せず、得物だけ持って土砂降りの中、排水路へ向かう。
水路の終着点、地下下水管への接続地点は泥水があふれかえっていた。
地下下水への入口点は、格子で塞がれている。
格子といっても、拳が通る程度の隙間があり、誤って子供が侵入しないためのものだろう。
そこに得物を突き入れ、様子を探る。
予想したとおりの状況だった。
豪雨で流されてきたモノで、格子が塞がりかけているようだ。
慎重に泥水に入り、それらを除けにかかる。
木の板が格子に張り付き、その隙間を小枝が塞ぎ、さらに葉っぱがそれを覆っていた。
元凶の木板を除けると、猛烈な勢いで下水に水が流れていく。
周囲の枝などを取り除くころには、水位もすっかり元に戻った。
たまたま休日で家にいる日でよかったと思う。仕事で外にいたら異変に気づけなかった。
作業を終え、言葉通り泥まみれの姿で水路から這い上がると、急に豪雨は衰え小雨となった。
なんか釈然としないものがあったが、被害がなかったことをよしとすべきなのだろう。
シャワーを浴び、今はくつろいでいるが、雨に打たれ水に浸かっていたせいか、少しだるい。
雫が窓ガラスをつたい、文様を形創る。
その向こう側、雨の降りしきる灰色の風景を見ていたから、急にあの曲が聴きたくなった。
まあ、なんだ…。
雨を見てアンニュイな気分に浸れるのも、安全なところにいればこそだよなw
泥水にまみれていたら、こんな気分にはなれないw
ログインしてコメントを確認・投稿する