最近観た中で、佳作のひとつがこれだった。
都会育ちの主人公が、田舎に引っ越して起こるハートフルコメディー。
骨子としては、珍しくも無い。
主人公は、行き詰まりを抱えた書道家。
子供相手にムキになる大人気ないやつで、中の人が小野大輔ということもあって、あれを連想する。
「国崎最高!」 ←わかるやつだけわかれw
小野Dは、BL系でスカした役をやるよりも、こっち系のほうが輝いてると思うw
そんな彼が、故あってド田舎の離島で生活を始め、人々と出会う。
その中心が7歳の子供。なる。
彼と、子供らとの関わり合い、関係性がこの作品の真核。
「よつばと!」や、「うさぎドロップ」あたりが好きな人は、けっこう好きになるんじゃないかと思う。
だがしかし、これらの作品に似ているというわけではない。
23歳都会育ちの若き書道家と、7歳の元気が取り得の子供。
大人と子供。年上と年下。見聞の多寡。まったくつりあわない二人だが、彼らは根底で対等だった。
それを顕す象徴なシーンが第一話にある。
なるが、知らずに主人公の負の琴線に触れてしまい、怒った主人公は出て行ってしまう。
これに関して、なるは悪くはないのだが、それはさておき、とにかく主人公を怒らせてしまった。
なるは、出て行った主人公を追いかけ、「ごめんなさい」と頭を下げる。
「ゆるしてくれる?」
「ああ…。ゆるすよ」
「あ〜、よかったぁ〜。ゆるしてくれてよかったぁ〜。謝るってバリ恐かね」
そう。謝るってのは恐いもんなんだ。
自分の行いに怒って立ち去った相手に、自分から出向いて謝るのは勇気が要る。
行けばきっと、聞くのが辛いような文句を言われる。挙句、ゆるしてもらえないかもしれない。
なるは、そんなリスクを冒しても、関係の修復の可能性に賭けたわけだが……
現実にもこの手の話はあちこちに転がっていて、そのままにしてしまうことも多いだろう。
云い直せばそれは、その人との関係修復の可能性よりも、自分がこれ以上怒られないことを選択した、ということだ。
自分の未来から相手が消える(切り離す)かわりに、自分が楽になれることを選んだわけだ。
もしも、怒られた側のなるが、ひざを抱えてしょぼりするだけで、
もしも、起こった側の主人公が、もう怒ってないからとそれを慰めたら、
それはもう保護者と被保護者の関係であって、トモダチではない。友人とは対等な間柄なのだ。
閑話休題。
ま、いろいろ書いてしまったが、本作はそんな説教臭いものじゃないw 安心してくれw
笑えるコメディーで、その行間に、そういうモンが埋まっている。……ような気がするw
そういう作品である。
原作は知らず、前知識ゼロで臨んだ印象では、女性作者で少女マンガ誌連載かと思ったが、
これがガンガンONLINE。「男子高校生の日常」を送り出したあそこであるw
うーん、あなどれん。
あとそれから、OPがこれまた良作である。
この作品のエッセンスが、90秒の中にぐぐっと凝縮されて詰まっている。
私は、冒頭の、なるが玄関を開けるシーンが好きだ。
名作とか傑作というには及ばす小粒ではあるが、まちがいなく佳作。
男女問わず、比較的万人向けで、誰が見ても愉しめると思う。広くお薦めしたい一品。
それほど話題にはならなかったが、暇なとき借りるリストに加えておいて損はないぞ。
ログインしてコメントを確認・投稿する