今、マドリードのベーヤスアルテスという劇場で日本文化財団後援の清水宏監督作品シリーズをやってるので、観に行ってるんだけど、昨日見てきたのは「歌女おぼえ書」。水谷八重子・上原謙主演、1941年松竹映画。
で、「日本三大女優」と言われる三人の一人、水谷八重子、彼女が若い頃の動く画像って観たのこれが初めてかしら?状態なんだけど、顔が暗くって縁起悪そうで「こんなのと一緒にいたら気が沈むわ!」って感じなのよ。鬱陶しくって「なんでこんな女優か?」って感じだわ。他の二人、杉村春子は小津の映画でも本当に上手くて感心するし、山田五十鈴は高峰秀子が「女優の中で美人三人トップ(入江たか子+原節子+山田五十鈴)」に入れた位若い時の映画を観ると本当に綺麗だし+芸もできるのでわかるけど、なんで水谷八重子が?って思った。「新派」という日本特有の劇団運動の牽引者だから?ま、これは以前「非常線の女」を観た時に書いた田中絹代のことでも書いたけど、「昔『美人』と言われてた女優」の顔が地味でホント、美人だと思えない、というかはっきり言ってブスだと思う。ま、今風の化粧したら違うんだけど、戦前の日本はこういうのが良かったのね〜、って思うと「美人」の基準なんてホント儚いわね。
このシリーズでいろいろ観ての気づき。
1. 今の日本人とういか東アジア系で欧米に住む人達って、本当に映画や芸術に興味ないのよね。清水宏シリーズでも日本文化財団後援なのに、アジア系の顔一つも見ないし、国立フィルモテカの劇場言ってもアジア系映画やってても本当にアジア系の顔を見かけない。ワシントンDCでAFI劇場に通ってた時もコアの「どんな映画でもやってくる層」(7〜8人?)は白人ばっかりで黒人ゼロ、アジア系はモニカという中国人のようなオバサンとアタシだけ。モニカはアメリカ英語ネイティブなのでアメリカ育ちだと思う。
ま、でもスペイン語学校の授業でも映画の話が出ると他の国の人でも「ニュースになるハリウッドの大型予算映画しか聞いたことない、それも観てない」なので、映画という芸術フォームは今の世の中人気がないんだとは思うわ。というか芸術なり科学なり「知的エンゲージメント」に大衆は興味ない、ってとこなんでしょうね。
2. 「歌女おぼえ書」のお茶問屋の女中モブの中に三好栄子が出てる!Wikiを見ると、
≻第二次世界大戦後は、黒澤明監督に請われたのがきっかけで映画界入りし、1946年、黒澤の戦後第1作『わが青春に悔なし』で52歳にしてはじめて映画に出演
って書いてあるけど、間違ってるやん!
3.この映画の話が舞台が1901年、日本の主力輸出産業が茶葉なんだけど(当時は生糸に次いで2番目の輸出産物だったらしい)、それを買い付けに来るアメリカ人スミス、最初のタイトルクレジットにエム・ウ クラインセフというカタカナ名前があるのよ。ウクライナが名前に入ってる+1941年当時日本にいる、ってことでポーランド人か?とかとも思ったけど、AIによると「ロシア人」らしいのよね。1941年に日本に居たロシア人って革命後亡命してきた白系ロシア人なのかしらね?昔、お茶の水にロシア人のおばあさんのやってるロシア料理店があってボルシチやピロシキが美味しかったけど、あのおばあさんもそれ系だと聞いてたし、当時の日本の感じ(亡命してきた白人がいる、中国人知識階層が普通に日本人に交じって住んでる)ってどんな感じだったのかしらね?
勿論、アメリカ人を演じてるけど、英語は単語一語一語区切れ区切れでしか喋れないし、アメリカアクセントどころかイギリスアクセントもないので英語圏人間でないのは明らかなんだけど。
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