一昨日の九州AFVの会でのコメントに関して、前回の補足で説明が不十分だった点がありましたので、重ねての補足です。
1.亜鉛メッキは塗料が乗りづらく、塗装しても早晩剥離するという性質があります。そもそもメッキ自体が防錆等のために施されるので、これに敢えて塗装を重ねる意味がありません。写真は亜鉛メッキ上に塗装した事例(フェンス支柱)ですが、塗膜が剥離していることが分かります。
Wehrmachtなどの刻印のあるドイツ軍制式ドラム缶が無塗装なのはそうした理由からと思われます。(情報および写真提供:西嶋純一さん)
2. なお、AFVの会当日のコメントの中で私は亜鉛メッキのいくつかの例を挙げましたが、明るいグレーっぽく見えるメッキには亜鉛メッキのほかに錫メッキがあり、混同があったかもしれません。同じ鉄板でも亜鉛メッキが施されたものをトタンといい、錫メッキが施されたものをブリキといいます。それぞれの性質によって異なる用途に使われるようですが、ドイツ軍のドラム缶は屋外での耐久性が期待できるトタン製です。(情報提供:栗山弘嗣さん)
3.ベークライト製パーツの特徴的なパーツで特筆すべきものが漏れていました。それはMP-40短機関銃の銃床です。模型パーツのMP-40では全体をガンメタルなど金属色で塗りがちですが、写真のように比較的大きな銃床部分がベークライト製で前回お伝えしたチョコレート色(黒色もあり)です。1979年発売のドイツ小火器セット(タミヤMM)のボックスアートでもそれが表現されています。
モデラーの高齢化が言われて久しいですが、それは同時に少年だったモデラーが社会人として各専門分野で活躍するようになったことも意味します。そうした専門家の知見と趣味の戦車模型がクロスオーバーする瞬間はなかなかエキサイティングではあります。
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