【ルポ】中国「空きコンテナ山積み」の現場を歩く
仕事激減にあえぐトレーラー運転手の悲哀
財新 Biz&Tech
2023/04/15 8:00
中国のコンテナ港は、「世界の工場」のいわば出荷口にあたる。そこに今、かつて目にしたことがない光景が出現している。海外から戻ってきた空きコンテナが溢れんばかりに積み上がり、さらに増え続けているのだ。
ウクライナ危機をきっかけに加速した世界的なインフレ高進が、欧米諸国で消費後退を招き、中国の輸出に打撃を与えたことが背景にある。コンテナ港では実際にどんな変化が起こり、そこで働く人々は何を感じているのか。現場を歩いた『財新』の写真ルポをお届けする。
浙江省の寧波舟山港は、コンテナの年間取扱量が3300万TEU(20フィートコンテナ換算)を超える中国最大級のコンテナ港だ。なかでも同港の「北侖港区」は、広大な埠頭に多数のガントリー・クレーンが立ち並ぶコンテナ輸送ビジネスの中心地である。
2023年3月上旬、北侖港区を訪れた財新記者の目に飛び込んできたのは、色とりどりのコンテナが港区内に溢れ、積み上げられた高さが6〜7段に上っている光景だった。
これらはすべて貨物が入っていない「空き箱」だ。なぜなら、貨物が入ったコンテナは(重量上の制限で)5段までしか積めないからだ。
トレーラーの半数が休眠状態
北侖港区には「横舗車場」と「北侖集運基地」という、コンテナ・トレーラー専用の巨大な駐車場がある。そこには、運ぶべきコンテナがなく開店休業のトレーラーが約3000台もひしめいていた。
「49台のトレーラーは、49人のドライバーの生活を支えているんだ。それなのに、今日の受注は22箱しかなかった」。コンテナ物流会社の天旭国際物流を経営する豆中旭さんは、そう言って溜息をついた。彼の会社は、北侖港区に軒を連ねる約4000社の中小物流会社の1つだ。
豆さんは駐車場に置いた擦り切れたビジネス・チェアーに身を沈め、日なたぼっこをしていた。彼の会社のトレーラーは、ほぼ半数が休眠状態だ。ドライバーの誰に仕事を与え、誰に与えないか。豆さんのような経営者にとって、日々の頭の痛い問題になっている。
46歳のドライバーの鄭華さんは、トレーラーを横舗車場に乗り入れてから2週間余りになる。彼は1日のほとんどの時間を、この駐車場の敷地内で過ごしている。
新型コロナウイルスの流行期、中国の国際貿易港には厳しい防疫体制が敷かれ、港湾地区の出入口にはトレーラーの長い行列ができた。そんななかでも、ドライバーたちは最低でも月に1万元(約19万円)の収入を得ることができたと、鄭さんは話す。
だが、彼はこの2週間で2往復しかコンテナを運べず、1往復当たりの収入はわずか550元(約1万600円)だった。この稼ぎでは家族の暮らしを支えるどころか、自分1人の日々の生活もままならない。
「コロナが去り、仕事も消えた」
コンテナ・トレーラーは、たとえ走らせなくても費用がかかる。別のドライバーの張文海さんが、その概算を教えてくれた。
「1日当たりの(トレーラー購入の)ローン返済が400〜500元(約7700〜9600円)、減価償却費が100元(約1900円)、保険代が100元、駐車場代が40元(約770円)。たとえドライバーが飲まず食わずでも、(仕事がなければ)1日700〜800元(約1万3500〜1万5400円)の損失なんだ」
1990年代からコンテナを牽引してきた古株ドライバーの周金生さんは、「コロナ禍が去った後に仕事がなくなるとは思いもしなかった」と嘆く。他の多数のドライバー仲間と同じく、彼は出費を切り詰めるため、港区内の宿泊所を出て自分のトレーラーの運転台で寝泊まりしている。
北侖港区の管理当局によれば、同港区には1日当たり約5万台のコンテナ・トレーラーが出入りする。そのドライバーたちの消費は、周囲の飲食店、修理工場、クリーニング店、マッサージ店などの商売を支えてきた。
深夜12時過ぎ、北侖集運基地の出入口の近くで普建波さんが営む屋台では、今夜も餃子の具が余っていた。「以前なら、2つのボウルに山盛りの具が売り切れていた。でも今は、1つのボウルの半分も売れない」と、普さんは肩を落とす。
仕事を終えたドライバーたちは、トレーラーを駐車場に停めた後、いつもここに集まって酒を酌み交わし、料理をたらふく食べていた。だが、今は誰もが倹約しており、「1日1食しか食べない仲間もいる」と、前出のドライバーの周さんは話す。
最後の従業員に帰省の切符
北侖港区の一角でトレーラーの修理工場を営む張さんは、作業場の賃料の支払いが心配でならない。彼の修理工場では、以前は1カ月に700〜800本のエンジンオイルが売れていた。それが今では200本にも届かない。
「トレーラーの走行距離が少なくなり、メンテナンスに来るドライバーが減ってしまった」と、張さんはこぼす。以前は彼のほかにも4人の従業員が働いていたが、今も残っているのは張さんの兄弟1人だけだ。
張さんは最近、その兄弟を故郷の東北地方に帰省させる飛行機のチケットを予約した。理由を尋ねたところ、「いまなら田植えの時期に間に合うからね」と、張さんは苦笑いを浮かべた。
https://toyokeizai.net/articles/-/665805
中共企業へのエンティティリスト記載、ウクライナ戦争で中共と親密だったロシアへの制裁、スパイ気球による米国民の反発等々により、輸出が激減しております。
世界の工場と言われた中共でのサプライチェーンが機能不全に陥っているので、政治に無関心な海外企業も工場をたたみ、中共脱出中です。
イラン大統領、サウジ皇太子、フランス大統領、EU委員長、ドイツ首相や外相、ブラジル大統領等々とゴージャスな面々を招待しているのは、外国資本が逃げ出し始めたので、慌てて接待しているのがどうやら実態です。
傲慢だったプーチン率いるロシアが制裁でフラフラになっているのと同じですw
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