■「水だけで3日」「冬なら死んでいた」コロナ禍に家を失う若年層増加の現実
(AERA dot. - 11月11日 07:05)
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現在、消費のデジタル化が進んでいる。スマホの普及によって、シェアリングエコノミーなどの個人と個人が容易につながることのできるプラットフォームが構築され、情報の流れにおいても個人の発信するSNSが浸透しつつある。一方で、総務省「平成30年通信利用動向調査」によると、20〜30歳代のスマホ保有率は9割を超える一方、60歳代では56.2%に過ぎず、現在は、スマホを軸とする消費行動へ移行する過渡期とも言える。
そこで、調査では、10年後、2030年の未来の消費行動はどうなっていると思うかをたずねている。未来に予想される11項目の消費行動をあげ、「あてはまる割合」を見ると、全体では最も高いのは「店舗での支払いで現金は使われなくなり、キャッシュレス決済が浸透する」(57.6%)であり、次いで「SNSを使う人はさらに増えているが、結局、テレビや新聞などのマスメディアの影響が相変わらず大きい」(48.2%)、「ドローンを使った宅配サービスが、めずらしいものではなくなる」(47.5%)、「若い頃から、老後に向けて貯蓄や投資をすることが一般的になる」(45.9%)、「ネットやスマホを通じて個人間でモノやスキルなどをやりとりをするシェアリングサービスが浸透する」(44.1%)と続く。
若者でも全体と同様の順位だが、全体と比べて、「テレビや新聞などのマスメディアの情報よりも、個人が発信するSNSやブログなどの情報が主流となる」(+7.2%pt)で全体を5%pt以上上回る。
このほか、若者のうち女性では、「若い頃から、老後に向けて貯蓄や投資をすることが一般的になる」(+6.2%pt)や「友人や知人とは、実際に会うよりも、ネットやスマホを通じた交流が主流となる」(+5.6%pt)、「ものを買って所有するよりも、サブスクリプションサービスなどによって、ものを利用することが主流となる」(+5.3%pt)で全体を5%pt以上上回る。このうち若い女性特有の傾向は、「友人や知人とは(中略)ネットやスマホを通じた交流が主流となる」と「ものを買って所有するよりも(中略)ものを利用することが主流となる」である。
若者の『SNS』志向はさらに強まりそうだが、10年後も依然としてマスメディアの影響は大きいようだ。「SNSを使う人はさらに増えているが、結局、テレビや新聞などのマスメディアの影響が相変わらず大きい」(44.7%)の選択割合は、「テレビや新聞などのマスメディアの情報よりも、個人が発信するSNSやブログなどの情報が主流となる」(36.5%)を8.2%pt上回っている。
なお、消費行動や情報収集行動については、現在と10年後の未来で同様の項目をたずねているものがある。これらにについて「あてはまる割合」を比較すると、全体では、消費行動については『所有より利用』志向(現在より+24.5%pt)、『環境配慮』志向(+18.5%pt)、『(老後のための)貯蓄』志向(+11.9%pt)で未来の選択割合が現在を10%pt以上上回る。
未来では著しく伸びている『所有より利用』志向は、現在のところ、主に若者で強く見られる傾向だが、今後は年齢を問わず幅広い消費者層に広がりそうだ。また、『環境配慮』志向の伸びについては、日常生活において環境問題を肌で感じる機会が増えていることがあげられる。近年、地球温暖化の影響等により、日本では猛暑や台風などの異常気象が増えている。また、今年7月からは脱プラスチックに向けてレジ袋が有料化される。そして、『貯蓄』志向については、昨年6月に公表された金融庁の報告書をきっかけに「老後資金2千万円不足問題」が大きな話題となったように、現役世代では少子高齢化による将来の社会保障不安が大きいことが背景にあるのだろう。さらに、現在、新型コロナによっては、将来どころか、目の前の雇用の先行き不透明感が増している。
一方で、もともと現在でも利用意向が過半数を占めて高い『キャッシュレス決済』志向は、未来も現在と大きな違いはない。また、『ネット通販』志向も+3.5%ptの伸びにとどまっている。ネット通販環境がさらに整備されても、何でもネット通販を利用するようになるのではなく、ネット通販に向いているモノと店舗で買うことが向いているモノがあるということだろう。
また、情報収集行動については『SNS』志向(+8.3%pt)や『ネット交流』志向(+5.3%pt)で未来が現在を+5%pt以上上回る。これらは、現在のところ、若者で強く見られる傾向だが、今後は幅広い消費者層へじわりと広がるのだろう。一方で、『マスメディア』志向は低下するわけではなく、現在と同程度を維持しており(たずね方の違いもあるために同程度という評価が妥当だろう)、現在と同様に10年後の影響も大きいようだ。
若者についても同様に、『所有より利用』志向(+23.2%pt)や『貯蓄』志向(+15.0%pt)、『環境配慮』志向(+14.7%pt)で未来が現在を10%pt以上上回る。また、情報収集行動については『SNS』志向(+6.5%pt)で未来が現在を+5%pt以上上回るが、『ネット交流』志向はもともと比較的高いためか、未来も現在と同程度である。そして、『マスメディア』志向も現在と同程度であり、今後ともSNSとマスメディアの共存は続きそうだ。この背景には、前述の通り、両者にはメディアとしての性質の違いがあり、若者はそれぞれに価値を感じていることがあるのだろう。
なお、全体と若者について、現在と未来のあてはまる割合の差を比較したところ、いずれも大きな違いはないが、『貯蓄』志向で若者が全体をやや上回っている(+3.2%pt)。これは、繰り返し述べてきた通り3、若い世代ほど厳しい経済環境にあるために、将来の経済不安が強いことがあるのだろう。
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