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2020年10月30日04:36

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ジョージ・ソロス

ジョージ・ソロス(英: George Soros、1930年8月12日)は、ハンガリーブダペスト生まれのハンガリー系ユダヤ人の投資家、慈善家。

ハンガリー名はショロシュ・ジェルジ(Soros György)。天才投資家として知られ「イングランド銀行を潰した男」(The Man Who Broke the Bank of England)の異名を取る。

ソロス・ファンド・マネジメント(Soros Fund Management)会長、オープン・ソサエティ財団(Open Society Foundations; 旧称: Open Society Institute)創設者、彼の生まれ故郷でもあるブダペストにある中央ヨーロッパ大学 (CEU) 共同創設者、Project Syndicate 出資者、シンクタンク Institute for New Economic Thinking (INET) 出資者(創設に当たり5000万ドルを提供)及び創設者の一人である。投資家および慈善家であると同時に、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで哲学の博士号を得た哲学者であり、自由主義的な政治運動家、政治経済に関する評論家としても広く認められている。自身を「国境なき政治家("stateless statesman")」と称す。この呼称はもともとマケドニアの元首相ブランコ・ツルヴェンコフスキから与えられたものであり、それを気に入ったソロスが以来自称するようになった。

1930年、ブダペストのユダヤ人家庭に二人兄弟の次男として生まれる。父親は弁護士でエスペラント作家のティヴォドア・ソロス(Tivadar Soros)。
1945年、ハイパーインフレーション下のハンガリーで初めて通貨取引を行う。
1947年、単身イギリスに渡る。
1949年、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス (LSE) に入学する。大学卒業後は志望していた金融業界に就くことができず、一時期はイングランド北部のブラックプールで記念品や土産物や宝飾品などを販売するセールスマンとなる。
1953年、ロンドンのシンガー & フリードランダー社に入社。
1956年、アメリカに移住。ニューヨークのウォール街に赴く。
1961年〜1966年にかけて自身の学位論文『認識の重荷』を完成させることに集中する。
1969年、ジム・ロジャーズ(彼もやがて世界的に有名な投資家となる)と共にファンド(後のクォンタム・ファンド)を設立。
1980年、ジム・ロジャーズと訣別。
1981年、クォンタム・ファンドは創設以来初めての損失を出す。ファンドは4億ドルから2億ドルに縮小、運用実績は22%のマイナスとなる。
1992年、イギリス政府の為替介入に対抗してイギリスの通貨ポンドへ空売りを行い、15億ドルとも言われる利益を得る。この一件により、「イングランド銀行を潰した男」の異名を得る。
1998年、クォンタム・ファンドがその規模において世界最大のヘッジファンドになる。
2000年、インターネット・バブルの崩壊によって60億ドルを失う(これは同バブル崩壊によって損失を被ったあらゆるファンドの中でも最大の損失額に相当する)。ファンドの規模は100億ドルから40億ドルへ縮小。
2010年、ファンドの規模が史上最高額の270億ドルに達する。
2011年1月26日、世界経済フォーラム(ダボス会議)に出席するため訪れていたスイスのダボスにて、投資から引退し、それまで注力していた慈善活動や新経済概念の構築に力を入れることを表明。
2011年7月26日、ソロス・ファンド・マネジメントは外部投資家から受け入れていた相対的に少額の投資金を年内に全額返還することを表明。
2013年、アベノミクスの量的緩和政策による円安相場で10億ドルの利益を得る。また同年にクォンタム・ファンドは、55億ドルもの利益を上げた。これはヘッジファンド史上最高額であるという。

日本について
2006年に著作の邦訳の出版に合わせて来日したソロスは、当時国際的に話題になっていた靖国神社問題への関心から、靖国神社と遊就館を訪問。特に後者について、「侵略戦争を正当化している」と憤慨した。同問題については「もし多くの日本の人々が近隣諸国の人々と大きく異なる歴史観を持つようになったとしたら、その違いが将来に深刻な問題を生み出す」とも語っている。

同年に邦訳出版された『世界秩序の崩壊─「自分さえよければ社会」への警鐘』("The Age of Fallibility")の中では、冒頭で日本の読者に向けて次のように述べている:

 あと数年を経ずして、日本は将来の経済及び国家安全の政策において、いくつかの大きな選択を強いられるだろう。日本は、その「世界相互依存の戦略」を破棄してしまうのだろうか?
 かつて日本は、この戦略こそ、「正常な国家」とはいかなるものかという新たな模範を、世界に指し示す道なのだと誇らかに宣言した。日本は、世界及び各地の主要な国際統治機関の支援、困窮はなはだしい地域に対して行ってきた感銘措く能わざる規模の援助と救済によって、恐怖を手段とするよりも信頼の構築を旨とする国際社会に対して、鮮烈なインスピレーションの泉源となり、投資の対象となってきた。
 ところが、ここに、皮肉にも愚かな事態が起きた。近隣の大国・中国が基本的に多極主義を受け入れ始めた矢先、アメリカ合衆国が正反対な方向へと動き、国際的な諸制度への疑念を強め、最近の国家安全保障面での難題に対して大幅に一極主義的な治療策を遂行したのである。
 日本は、この両国の板挟みになった。かたや最大のパトロンかつ保護国ながら、昨今益々世界の多くの国々との折り合いが悪くなってきたアメリカ。かたやその経済的繁栄を持続させ確保すべく国際的システムにおいて安定と現状維持を志向しつつある中国。
 アメリカとの二極主義、国家安全保障面でのアメリカの大盤振る舞いへの依存度を減らすには、日本は如何なる未来図を想定する必要があるのか? また、戦後の方針を決定してきたいくつかの装置、すなわち、軍事力を攻撃ではなく防衛のみに絞ることを謳った憲法第九条、核兵器とその開発の忌避、ますます相互依存の度を強めてきた世界秩序への志向、これらの装置を改変すべきか否か?
 これらの諸難題は、あるべき国家の概念、「日本の魂とは何か?」についての熟考と討議をせき立てずにはおかない。
 これは肝要な討議である。うまくいけば、日本国内に、健全な市民社会と民主主義的秩序とをがっちりと受容する健全なナショナリズムを産むかもしれない。
とし、

 この荒涼たる世界秩序において、日本はキー・プレイヤーとなってはならない。日本の国際主義者、危険かつ無謀なまでにあくどい「タカ派ナショナリズム」よりも健全なナショナリズムを志向する者たちに対して、日本の市民は支持を送り、世界におけるオープン・ソサエティの成長を重視する私たち海外の者たちも、それを応援しなければならない。と文を結んでいる。

2014年1月には Project Syndicate への寄稿文の中で、安倍政権の「アベノミクス」の通貨政策について

「(黒田東彦総裁率いる日本銀行が昨年から始めた)大規模な量的緩和は、リスクのある実験。成長が加速すれば金利が上昇し、債務支払いのコストが維持できないものになる。しかし、安倍首相は日本を緩やかな死に処すより、そのリスクを取ることを選んだ。人々の熱狂的な支持から判断すれば、普通の日本人も同じように考えているのだろう。」と述べた。

中華人民共和国について
2010年10月に、ソロス・ファンド・マネジメントは、中華人民共和国を中心としたアジア向け投資に向けた初のアジア拠点を香港に開設した。同ファンドの3分の1ほどがアジア向け投資に回される計算になるという。

2010年11月にソロスは「米国から中国への、パワーと影響力の本当に驚くべき、急速な遷移があり、それはちょうど第二次世界大戦後の英国の衰退と米国への覇権の移行に喩えられる」と述べ、更に「今日、中国は活発な経済のみならず、実際に、米国よりもより機能的な政府を持っている」という議論を呼ぶであろう意見を述べた。

しかしながら2012年10月には「成長モデルが息切れしつつある」と述べ、成長が鈍化しているとの見方を示したほか、2013年5月には、高利回りの金融商品「理財商品」が、「リーマン・ショックの引き金となったサブプライム・ローンと似ている」とし、2014年1月には、「中国の成長モデルはすでに力を失っている」と指摘した[26]。

同月にはまた、「近いうちに中国経済は完全に崩壊する」との見通し示し、「世界経済にとって脅威なのは米国の予算崩壊でもユーロ圏の問題でもなく、中国の財政問題にある」と述べ、「(高利回りの金融商品「理財商品」が蔓延っている)中国の飛躍的な経済発展を支えるモデルは、(リーマン・ショック以前の)2008年以前の米国経済に類似しており」「いかなる改革も中国を救うことはできない」と考えているという。

更に、2015年3月に、Boomberg TVに出演したソロスは、中国の現状について「(これまでの輸出依存型経済から)内需主導型経済への移行が失敗した場合、彼らは国を束ね権力を維持するために外部との紛争を作り出す可能性があり、ゆえに我々は第三次世界大戦の瀬戸際にあると言っても過言ではない」と述べた。

同年5月19日の世界銀行におけるブレトンウッズ会議でも「中国経済が悪化すれば、第三次世界大戦が起きる可能性がある」と発言。同時に「米中両国は経済における協力関係を強化し、第三次世界大戦が発生する可能性を減らさねばならない」「米国は人民元を新たにIMFの特別引出権 (SDR) の通貨バスケットへ編入するために譲歩すべきだ」と述べた[29]。また翌6月12日には中国株の大暴落が起こったが、ソロスは暴落前に保有していた中国株のほとんどを売り払っている。

2019年1月の世界経済フォーラムでは中国を「機械学習と人工知能が最も発展した独裁国家だ。習近平は開かれた社会のこれまでにない最も危険な敵である」と批判して米中貿易戦争と米中冷戦は第二次世界大戦後の国際連合のような国際協調の土台となるべきと述べた。

インドについて
インドは(一党独裁体制の)中国とは異なり「開かれた社会」であり「法の支配」に基付く法治国家かつ自由民主主義国家であることをもっぱらの理由に、「(投資先として)中国よりも魅力的」とし、2010年にはムンバイ証券取引所 (Bombay Stock Exchange, BSE) の発行済み株式を4%取得してもいる(なお、インド証券法により、外国人投資家はインドの証券取引所の株式を最大5%までしか保有できない)[要出典] 。
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