■俳優の伊藤健太郎容疑者を逮捕=衝突事故でひき逃げの疑い―男女2人けが・警視庁
(時事通信社 - 10月29日 10:31)
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ひき逃げ運転は、飲酒運転と同様に悪質なものとされており、被害者が重傷を負った場合には、きちんとした刑事弁護を受けなければ懲役刑に処せられるのが通常です。
(1) 被疑者からの事情聴取
今回の案件では、ひき逃げ運転をした時の状況や被害者のケガの程度がわからなかったため、刑事弁護の依頼を受けるとすぐに逮捕されて留置されている警察署へ接見に行き、これらの状況を直接被疑者から事情聴取しました。
被害者のケガの状況も捜査上の秘密となりますので、弁護士であっても担当刑事から教えてもらえないのが通常です。
このため、被疑者が知らない(例えば被害者のケガの程度などの)事情は、担当刑事が被疑者の取り調べにおいて被疑者に伝えることとなります。
今回の被疑者から聞いたところでは、数か月間入院したとのことでしたが、幸い後遺障害はないとのことでした。
しかし、入院数か月はかなりの重症ですから、示談を取り付けないと実刑の可能性が極めて高いと判断しました。
(2) 証拠集め
刑事弁護を担当する弁護士は、警察がどのような証拠を持っているかわかりません。
そのため、弁護士は担当刑事が被疑者に質問した内容を被疑者との接見で聞き取り、警察がどのような証拠を持っているかを推測することになります。
もちろん、警察が被疑者に証拠物そのもの(防犯カメラの写真など)を見せることもありますが、それ以外の証拠は(手の内を知られたくないと警察が考えれば)見せることはありません。
被害者の調書や被害者の特定に結び付く証拠も、被疑者に見せることは(被疑者が知っていれば別ですが、そうでない場合には)見せることはしません。
弁護士は、被疑者から警察の質問内容を聞き取り、それから推測して警察がどんな証拠を持っているかを見抜くことになります。これにはかなりの刑事弁護経験が必要です。
(3) 示談交渉の流れ
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今回はひき逃げで、被害者は入院数か月の重傷とのことでしたので、最大日数(23日間)の勾留決定が確実で、勾留決定取消しのための準抗告は通らないと判断しました。
そこで、重い刑罰を避けるためにも、担当検察官に示談交渉をしたいので被害者に連絡先を教えてもらうようお願いしました。
そして、担当検察官から被害者の連絡先を聞き、示談交渉の約束を取り付けました。
�⊆�談金額
弁護士は、できるだけ早く示談をまとめることで(事案内容から起訴は免れないものの)、裁判(公判)で重い刑罰を回避し、執行猶予を確実に取り付けたいと思いました。
保釈を確実に取り付けたいとの思いから、被疑者の家族と話した上で、示談金について一般的には十分な誠意ある示談金額を提示することにして、示談交渉に臨みました。
示談金額の相場につきましては、事故の容態や被害者のケガの程度にもよりますので、一概にはいえません。
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弁護士は、もちろんいきなり示談金の話はすることはありません。被害者の事情やひき逃げで被った損害など、被疑者側が知りえない事情を聞き取る必要があります。
被疑者の謝罪の手紙を渡したことはもとよりのことです。
そして、被害者側の事情を考慮しても十分な金額だと考えて、その場で示談金額を提示させていただきました。
被害者は示談金額に納得していただいたので、あらかじめ用意した示談書を提示して示談書の内容などをその場で検討していただきました。
示談書の内容について一部質問があり、それに回答するなどしました。
�ぜ�談交渉の回数
示談は被害者が1回で納得される場合もあれば、数回示談交渉で納得いただくこと、最終的に示談に応じていただけないこともあります。
1回でご納得していただく場合には、その場で示談金をお渡して示談を取り付けることにしています(そのため事前に示談書を作成し示談金を預かっていきます)。
被害者はそれで区切りをつけることができますし、被疑者も今後の見通しがつくことで安心します。
�ゼ�談成立と釈放/不起訴
特に逮捕勾留されている身柄事件では、起訴前で悪質な事件でなければ、示談の成立で重い刑罰もなく釈放され不起訴となります。
今回のような悪質な場合には、勾留期限まで勾留され、その後起訴され正式裁判(公判)となりますが、示談できればひき逃げ運転で被害者が重傷を負った場合でも、多くの場合は執行猶予付き有罪判決となります。
よって、被疑者としても、実刑を避けるためにも被害者に示談をお願いしたい気持ちで一杯なのが通常です。
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