■風刺画「見なくてもいい」前日に伝える パリの教員殺害
(朝日新聞デジタル - 10月18日 23:04)
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ムハンマド風刺漫画掲載問題(ムハンマドふうしまんがけいさいもんだい)とは、2005年9月にデンマークの日刊紙に掲載されたムハンマドの風刺漫画を巡り、イスラム諸国の政府および国民の間で非難の声が上がり外交問題に発展した事件をさす。イスラム教を風刺する内容であった。同様な問題が、2007年8月18日にスウェーデンでも発生した。こちらの問題はすでに沈静化しているが、一部のスウェーデン地方紙に激しい抗議が行われた。
発端
デンマークで最多の発行部数を誇る高級紙であり一般的に保守的な論調を有しているとされるユランズ・ポステンは、2005年9月30日の紙面にムハンマドの風刺画を掲載した。この風刺画はムハンマドの12のカリカチュアからなり、それらの中にはターバンが爆弾に模されているなど、イスラーム過激派を連想させるものがあった。
この風刺画掲載に至る経緯は次のようなものである。作家・ジャーナリストのカーレ・ブリュイトゲン(デンマーク語版)がムハンマドの生涯を扱う児童向けの本を書いた際、この本への挿絵の執筆を依頼されたイラストレーターたちは偶像崇拝が禁じられているイスラム教徒からの反発を恐れ誘いを断った。ブリュイトゲンは3人に断られ、1人に「匿名でなら描く」と返答された。ブリュイトゲンの話は2005年9月17日にポリティケン紙によって報じられ、言論の自由を誇りとする一方、増加するムスリム移民とその文化に警戒を隠さないデンマーク国内において、自己検閲をめぐる議論を起こした。この経緯を聞いたユランズ・ポステンの編集者はイスラム教社会における自己検閲を巡る問題を提起しようと考え、ムハンマドの風刺画の執筆を複数の風刺画作家に依頼、12名がそれに応じて問題の漫画が紙面に掲載された。
風刺画の詳細
問題の戯画にはデンマーク語で「ムハンマドの顔」を意味する題[1]がつけられている。記事は12の戯画(その全てがムハンマドであると特定できるわけではない)およびユランズ・ポステン文化担当編集者のフレミング・ローズのコメントで構成されている。コメントは次のとおり。
イスラム教徒には近代的で非宗教的な社会を拒絶する者が存在する。彼らは特殊な地位、つまり彼ら自身の宗教上の意識に対する特別な配慮を要求している。このことは、侮辱や皮肉そして揶揄に耐えなければならない、現在の民主主義および報道の自由と両立しない。この事実は必ずしも眺めのいいものではないが、宗教上の意識はいかなる代価を払っても嘲笑する必要があるわけではなく、現代社会における宗教上の意識の重要性が低いことを示している。[...] 我々は自己検閲がどのように終わるかを誰もが説明できない状態に陥りつつある。ユランズ・ポステンがデンマークの戯画作家にムハンマドの漫画を描くよう要請した理由はここにある。
12の戯画を記事における位置に従って時計回りに説明する。
ムハンマドの顔にイスラムの星、三日月が描かれている。右目が星、三日月は顔の輪郭を覆っている。ターバンが爆弾に模されたムハンマドの顔。点火されている導火線およびイスラムの教義が描かれている。12の戯画のうち最も議論を呼んだものとされ、その作者である漫画家クルト・ベスタゴーは、後述のように繰り返し一命を狙われることになった。
三日月状のハロを頭に添えて立つムハンマド。三日月の中間部はぼやけており、残りの部分は角のように見える。5つの横顔の殴り書き。それぞれの顔はダビデの星と三日月で構成され、短文が付されている。"予言者よ、この野郎!女どもはちゃんと縛り付けておけよ!"日が没しつつある砂漠を放浪するムハンマド。後方にはロバが見える。神経が高ぶっている漫画家がムハンマドの顔をかきながら周囲を気にしている。剣と爆弾を手にしている2人の怒り狂ったムスリムに対して、指導者が話しかけている。"落ち着きたまえ友よ。結局のところこれは南ユトランドの不信心者の書いた絵にすぎん。"黒板を背にするアラブ風の少年。 舌を突き出し黒板に書かれた文を指している。"ユランズ・ポステンは反動工作員の集まりだ。"少年には"ムハンマド、ヴァルビー・スクール、7.A"とあり、この子が移民の二世であることを示唆している。ヴァルビーはコペンハーゲン郊外の移民が多く住む地区として知られる。短いサーベルを持ち、検閲により目が隠されたムハンマドの顔。2人の女性に挟まれている。雲上に立ち、2人の自爆テロ犯を迎えるムハンマド。"待て、処女はもういないぞ!" 自爆テロを煽動する者が、殉教者は死後に処女のいる天国[2]へといけると教えていること[3]への揶揄。ターバンをつけたカーレ・ブリュイトゲンの頭にオレンジが落下している。中央、題字の下にはターバンをつけた7名の人物が警察の面通しを受けている。『うーん。どれが彼なのか分からないな。』7人の人物はそれぞれ: (1) ヒッピー、(2) ピア・クラスゴー (Pia Kjærsgaard、政治家)、(3) イエス、(4) ブッダ、(5) グールー、(6)ムハンマド、(7) カーレ・ブリュイトゲン。
欧州とイスラムの対立
デンマークのアナス・フォー・ラスムセン首相は「いかなる宗教であれ冒涜するのは許されない」と述べ、問題の解決の為、最大限の努力を払うと述べている。しかし、右派政権を率いるラスムセン首相は、これまでも移民やイスラム圏に強圧的な態度を示して国民に人気を博しており[要出典]、2005年の風刺画問題発生時に、断固デンマークと西洋の価値観を通すことで外圧に強いという政治的イメージを国民に与える意図から[要出典]、イスラム教徒やアラブ諸国からの議論に応じなかった。このため、イスラムに対し弱腰に転じたり、国内メディアにイスラム教徒に対する配慮を求める可能性は低く、デンマークの国民感情も世論も二分した。
ムスリム側は宗教に対する批判を受け入れる風潮が弱く、風刺画問題によってこれまで欧米から受けてきた屈辱感が更に刺激されているという主張[誰?]もある。こうした感情から、これまでのデンマーク側の遺憾表明を受け入れていないという見解[誰?]もある。デンマーク党の政治家は、シリアやイランのような国での大規模デモは官製デモであるとして、これらの国家が風刺画を利用しムスリムと西洋の対立を深めようとしていると非難した。デンマーク国内のイスラム指導者の一部は、デンマークのメディアに出演した際は暴動を起こしたムスリムを批判しながら、アラブ圏のメディアに出演した際はデンマーク制裁を求めるなど、騒ぎをデンマーク国内から世界へ拡大するための矛盾した言動があると非難された[要出典]。デンマークが同性愛問題で寛容な態度を取っているというリベラルな気風ですら、ムスリム圏の扇動家たちの批判の的になっており収拾がつかなくなってきている。
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