mixiユーザー(id:18013379)

2020年07月06日00:43

94 view

別府地獄めぐり

旅行二日目(2)

 別府と言えば「地獄」
 学生時代に一度訪れていて、別府の地獄は見て回っている。しかし、その当時は、切り詰めて切り詰めたうえでやっと旅行費用を捻出していたり、今のようにインターネットで容易に情報を集めたりも出来なかったので、今回の旅ほど充実したものではなかった。

 宿(眺望の宿しおり)で荷物を預かってもらい、来た道を引き返してバス停に向かう。
 途中に「南風」というホテルがあるのだが、既に潰れていてセンチュリー21が売り物件として出していた。
 「中津留」のバス停から今度は15番のバスに乗る。バスはすぐに来て本当に調子が良い。山の手を南から北へ別府市の住宅街を縦断するような形で移動していく。
 10時半ごろには「鉄輪」のバス停に到着。そこでバスを降りる。
 鉄輪のバス停は何台かバスが駐車できるスペースがあって、バス停というよりは「駅」という感じ。トイレや観光案内所も併設されている。とても便利。
 観光案内所で、地獄めぐりについて色々レクチャーしてもらって、まずは共通券を買うために白池地獄に向かうことにした。
 共通券は2000円で7つの地獄への入場券がセットになっていて2日間有効。ただし、各地獄へは1回しか入れないとのこと。サンフラワーの半券を見せると1割引きになる。
 7つの地獄とは、白池地獄・鬼山地獄・かまど地獄・海地獄・鬼石坊主地獄・赤池地獄・竜巻地獄であり、それ以外に存在する山地獄や明礬地獄は含まれていない。経営方針などの詳しいことは分からないが、この「地獄」というのはとにかく地面から何かが沸き上がっていて、「入ったら死ぬ」という感じの場所である。

 白池地獄は、庭園の中にある池のふちから、ごうごうとお湯が沸きだしている。庭園はとても良く整備されていて美しく作られている。この池の周りをぐるっと一周できる。途中に山水画が飾られている美術館と、アマゾンの魚が飼われている水族館がある。水族館の目玉は「ピラルク」。アマゾン川に生息する淡水魚で、食べるとうまいらしい。釣りバカ日誌でも浜ちゃんがアマゾンで釣りに挑んでいた魚。体長が2メートルほどの大きなものが飼われていて驚く。そのほかピラニアなども見ることができる。
 熱帯の魚が飼育されているのは、温泉の熱い湯を使って何かできないか、という所から水槽を温める熱源として利用していることらしい。アマゾンと別府が関係あるとは思えないし、まさか地獄とピラニアを掛けているのでもなかろう。ピラニアも食べると美味しいらしい。ブラジルへ行く機会があればピラニア料理なんかも食べてみたいものだが、果たして地球の裏側まで旅ができる機会があるのかどうかは不明。

 次に鬼山地獄へ行く。こちらも温泉が噴き出しているものを溜める池になっていて、池の色はややグリーン。銅とかコバルトあたりのイオンの色だろうか?噴き出しているのは熱湯で温度が摂氏99度とか書かれている。触ったら確実にやけどをする温度。池の温度が何度なのかは良く分からないが、恐らくは落ちたら死ぬんではなかろうか。気を付けたいところ。
 鬼山地獄では土産物屋が併設されていて、おっちゃんがピーナッツや地元で作っているおつまみの類を販売していた。黒砂糖とかも。ただ、買おうと思うほどのものではない。試食はさせてくれるので、気に入ったものがあれば買えば良いのだが、今一微妙なものばかり。ピーナッツは中国産のものを大量に扱っていた。
 ここでは温泉の熱を利用して、ワニが沢山飼育されていた。27歳のワニが割といたので、27年ぐらい前に沢山卵から孵化したのか、それとも海外からの移入があったのか?
 しかしだよ、ワニって結構沢山卵を産むから、飼育しているとどんどん増えて困るのでは? と、思わないでもない。ワニジャーキーなんかの販売はやっていない。
 ちょっと可哀そうなのは、腕がないワニが何頭もいたこと。恐らく仲間に食いちぎられたんだろう。えさは十分にもらっているだろうから、片腕が無くても生活に不自由することはないのだろうけど、狭いオリの中で暮らしているワニたちには少々不憫なところもある。

 次に、かまど地獄に行く予定だったのだが、お昼も近いので何か食べることにした。
 鬼山地獄の正面にある「湯沢屋」に入って、名物の「だんご汁」を食べることにする。ここに来るまでに何人かの観光客に出会ってはいたが、店に入るとお客は誰もいない。閑散としている。結局、食べ終わって店を出るまで他の入店者はいなかった。これでは経営は苦しかろうと思う。この店の向かいには「味処よね田」という店もあるのだけど、そっちは閉まっていた。多分、もうずっと営業していないのだと思う。 店のおばちゃんに話を聞くと、最近は「おにやまホテル」などに客足が戻ってきているらしい。なかなか前途多難だなとは感じる。
 「だんご汁」は丸いだんごが入っているのではなく、麺状に伸ばしたものが入っている。ほうとう、きしめん、などに近いイメージ。野菜がたくさん入っていて、その出汁が絶妙なハーモニーを作り出している。大分に行けば一度は食べてみたいもの。とても美味しくいただきました。

 お腹も満たされたので、「かまど地獄」に行く。
 岩の隙間から蒸気が噴き出していて、場所によっては美顔器のように蒸気を顔に当てられるように作ってある。やってみたが、熱くて耐えられない。無理。
 また、ここにも池があって、池に蒸気が噴き出している。池の色は乳白色。一価の銅イオンかな?
 「かまど地獄」というのは、お湯が沸きあがっているところに泥が堆積していき、だんだん「かまど状」の形が形成される、そんな命名なんだろうか。皆さん良く知っているのは「妖怪人間」が生まれるシーン。それにかなり近い。
 地面から湧き上がってくる場所によって、泥とかの成分が違ったりするので、それが微妙に色々な物を形成して、表情豊かな自然の造形を成している。

 「かまど地獄」には足湯が設置されていたので、ちょっと足を浸してみることにした。こんな足湯にも、お互いが近寄らないように離れて座るように掲示してある。もっとも、他の人と接近するほど人はいない。午後になったので、午前中よりは人が増えた感じはする。学会の集まりだろうか、「先生」と呼ばれている老人と取り巻き連中とか、若い女性三人組とか、そんな人たちもいた。その三人組は足湯に入って、店員に写真を撮ってもらっていた。店ではソフトクリームが販売されているのだけど、足湯は飲食禁止。
 誰でも考えそうなのが、「足湯に浸かりながらソフトクリームを食べる」、と。それで足湯にソフトクリームを落とす事故はしょっちゅう起こることが想像できる。

 雨がパラパラ落ち始めたのだけど、「かまど地獄」を後にして、「海地獄」へ行く。
 途中に「山地獄」があって、一瞬入ろうとしたが、これは別料金、400円。カビバラを飼っているらしい。過去にはカビバラが珍しい動物だった時代もあるが、今となっては予算の少ない動物園の定番動物になってしまっていて、余り見る価値もない。スルーをする。
 「海地獄」へは途中大きなショップを抜けて行く。このショップは色々なお土産を売っているほか、食べ物や飲み物を楽しめるカウンターやテーブルも設置されている。
 まずは「海地獄」をぐるっと一周。
 何というか、「海王星の色」。そんな感じ。すごくきれいな地獄である。雨が段々強くなって来ていて、外を歩きまわるには辛くなってきたので、ショップのカウンターに座ることにした。店で、コーヒーと「地獄蒸しプリン」を頼む。プリンは300円。
 「地獄蒸しプリン」は地獄の蒸気で蒸した、ってことになっている。他に「地獄蒸し」として販売されているのは、たまご、や、トウモロコシ。たまごは殻のまま蒸してあるのだが、これは温泉卵ではない。温度が高いので白身も固まってしまっている。風味の違いは今一分からないのだけど、蒸気の中に含まれる硫化水素なんかが反応するだろうから、微妙だろうが味が変わるのだろう。美味しんぼの栗田さんとかじゃないと分からないかも。
 (ちなみにこのあたりで売っている蒸したまごは、一個100円が相場なのだが、明礬温泉の湯の里露天風呂で販売されているものは一個50円で、そっちは飛ぶように売れている。卵一個100円は高いと思うよ。そもそも蒸すエネルギーは温泉でただなんだしぃ。)
 プリンを食べている間に雨は土砂降りになる。雨が降ると、地獄も湯気に包まれてしまい、一体何を見ているのか分からないのだけど、風の向きによってはその湯気も吹きとばされて、なんだかんだと幻想的な風景になる。
 さっき、「かまど地獄」にいた三人組の女性が土砂降りの中やってきたが、ちょっと「海地獄」を見たら足早にどこかへ行ってしまった。彼女らは初心者マークの付いた自動車で移動している、学生さんかな?

 雨が弱まるのを待ってから、海地獄に付随している庭園を散策する。大きな池が地獄とは別にあって蓮の花が咲いている。ちょうど今の季節は見ごろ。
 地獄噴気利用温室、という大きな温室があり、そこでは様々な熱帯の植物が栽培されていて、温室のプールにも蓮があった。ここで栽培して冬を越させて、池に移している様子。他にランやバナナなど南国の植物があり、花も沢山咲いていて美しい。

 ぐるっと庭園を回ってから、「海地獄」を後にして、鉄輪地区最後の「鬼石坊主地獄」へ。
 「鬼石坊主地獄」は、泥の中から温泉の泡が湧き出ている。泥の色が白に近いグレー。これもまさに妖怪人間が生まれるイメージ。「かまど地獄」の方がいわゆる地面の色、黄土色、に近い色だったので、「鬼石坊主地獄」の方が美しさで優っているように思える。さっき土砂降りになった後なので、もう観光客は退散してしまった後のよう。誰もいない状態になった。追加でお金を払えば温泉にも入れるのだけど、まだ地獄が二つ残っているので頑張って移動することにした。

 「鬼石坊主地獄」を後にして、「海地獄」のバス停まで歩く。5分ほど待つと亀川駅行きのバスがやってきた。これに乗って、次の目的地「赤池地獄」へと向かう。
 途中の道は細く曲がりくねった下り坂。バスに乗っていれば楽ちんだけど、もし自分で運転するなら雨の中ちょっと怖い。山の中を抜けるような感じで、15分ほど行くと「赤池地獄」のバス停。ここで降りて道路を横断した先に地獄への入り口がある。
 「赤池地獄」は酸化鉄の赤い色が一面に広がっている。大きな池に地獄特有の温泉が湧きだしている。ただ、雨が降った後なので、湯気が多く、全体像を見るのはちょっと辛い感じになった。雨はまだしとしと降り続いている。展望台へ上る階段があって、登ってみたけど、やはり湯気が多く、幻想的な光景。写真などは撮っても、一体何を撮っているのか分からない絵にしかならない。
 16時になり、時間も残り少なくなっているので、「竜巻地獄」へ移動することにした。出口で係の人に、

 「ここから竜巻地獄へは歩いていけますか?」

 と、聞くと

 「外へ出て、道を下ればすぐです。」
 との答え。

 歩いてみると確かに1分と掛からない、隣接した立地だった。
 入り口で入場券を見せると、
 「ちょうど今間欠泉が吹きあがっています」とのこと。
 入ってみると、間欠泉がごうごうと吹き上がっている。
 既に、6人ばかりの見物人がいた。

 地面から、熱湯が吹きあがっている。説明では30mほど吹き上がるらしいのだけど、竜巻地獄ではその真上に巨岩が置かれていて、数メートルほどしか吹き上がる姿を見ることはできない。周りに熱湯が飛んで広がるのは危険とか、お土産販売の店が傷むとか、理由は多々ありそうだけど、本来の自然な姿の間欠泉に戻せないものかと思う。
 「竜巻地獄」がすごいのは、間欠泉の間隔が短いこと、しばらく待っていると16時30分には今日二度目の噴出が始まった。時計を見ていると8分以上は噴出が継続していたので、見ごたえはある。
 その間欠泉が溜まるまでの時間を利用して、カボスジュースのペットボトルを買って飲んでみたのだが甘くてちょっと期待外れだった。売店ではカボスを絞った「生ジュース」も売っていた。こちらは炭酸で割ったもので、やはり砂糖が入っていて甘かった。甘くないのって売れないのかな?
 間欠泉が吹き上がるたびに、5・6人は見物人がいる。皆さん、終わるとさっさと帰っちゃう感じで、もうちょっと楽しめばいいのに、って思うが、まあ忙しいんだろうね。
 ただ、地獄は17時閉店なので、次回の間欠泉はもう見られない時刻になる。それで二回目を見たのち、「竜巻地獄」の裏手にある「つつじ園」を見に行った。つつじが沢山植えられているが花はもう終わった後。つつじは終わっていたが、アジサイがきれいに咲きそろっていてこちらは見ごたえがあった。
 一通り地獄を回ったので、帰ることにした。またバス停に戻ると別府駅方面のバスがすぐに来ることが分かったので、それに乗って移動をする。途中亀川駅経由で、またサンフラワーの港も通って別府駅へ。一日で別府市を時計回りにぐるりと一周した感じになった。

 駅の高架下にスーパーがあるので入ってみた。ここでおつまみとして、「おつまみ鶏皮」(ネオフーズ竹森)を見つけた。ネオフーズ竹森は宮崎の会社。おそらくこのおつまみは九州でしか売られていない。ただ、通販でもアマゾンや楽天市場で取り扱いがあるので、興味のある人は買ってみると良い。かなり美味しく、酒のあてには良い。晩酌用に、八鹿酒造の「銀座のすずめ」(琥珀)を購入。あと炭酸水。生のカボスと、カボスの100%の瓶。
 晩御飯の時間になっているので、色々な飲食店を見て回ったが、閉まっている店も多い。その中で商店街にある居酒屋に入った。刺身の盛り合わせ・ちくわ明太・りゅうきゅう、の三品を頼み、これを当てにしてビールを飲む。
 「りゅうきゅう」というのが沖縄料理ではなく、大分の名物料理らしい。魚を味の濃いたれで漬けたもの。かなり美味しい。この「りゅうきゅう」は「りゅうきゅう丼」や「りゅうきゅう茶漬け」といったレパートリーでも展開されている。使う魚は特に何の魚と決まっているわけではなさそう。ただ、この旅行中に食べたものは赤身の魚が多かった。味の濃いたれに漬け込まれているので、魚が何かはちょっと分かりにくい。
 ちくわ明太は、ちくわに明太子詰めただけだが、なかなか酒の肴としては優秀。刺身は新鮮でおいしかった。大満足の夕食。
 商店街の果物屋で100円で投げ売りされているびわを購入、これは今晩のデザート。そして商店街を抜けて「流川通り」のバス停からバスを利用しようとした。目の前を1台のバスが通過していくのだが、時刻表を見ると、このバスがなんと終バス。まだ20時になっていない。
 仕方ないので、別府駅まで歩いて戻る。駅から3番のバスはもっと深夜まで沢山運行されている。これに乗って「中津留」まで行き、宿に戻る。

 預けていた荷物は部屋に運ばれていた。部屋は二階の山側。安いプランなので海側にはならない。部屋はちょっと狭く、床の間には、テレビ・冷蔵庫・電話・ポットなどが所狭しと並べられている。いや、それ床の間の使い方間違っているよね、と突っ込みたくなるが、部屋が狭いので仕方ないのだろう。
 早速温泉に行くことにした。大浴場は内湯と露天風呂。貸切風呂は二つあって、どちらにも内湯と露天風呂がある。二泊したので、貸切風呂は両方体験できた。この宿はいわゆる「観海寺温泉」に当たるが、有名な「杉乃井ホテル」とは違う井戸で温泉を汲んでいる。宿のすぐ横で温泉が湧いているらしく、常に湯気が立ち上っている。湯量も豊富な様子。
 泉質は透明な湯で、硫黄臭もない。割とすっきりした感じ。温度はいい感じに調整されている。
 一日歩きまわったので、歩行距離は13キロメートルを超えていた。温泉で汗を流し、温まってからデザートのびわを食べ、晩酌で麦焼酎をひっかけてから布団に入る。

 おやすみなさい
 

3 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する