バガヴァッド・ギーター第6章より。
★自ら自己を高めるべきである。自己を沈めてはならぬ。実に自己こそ自己の友である。自己こそ自己の敵である(6-5)。・・・上村勝彦訳
★人は自分の心で自分を向上させ、決して下落させてはいけない。心は自分にとっての友であり、また同時に仇敵でもあるのだ(6-5)・・・田中かん玉訳
<上村勝彦訳解説>
自ら真実の自己(アートマン)を輝かせるべきだ。真実の自己を汚してはならない。まさに真実の自己こそ自己の友であり、それが汚されたとき、自己は自己の敵になる。あるいは、自己(心)こそ自己(アートマン)の友であり、敵であるというべきである。
★自ら自己を克服した人にとって、自己は自己の友である。しかし自己を制していない人にとって、自己はまさに敵のように敵対する(6-6)。・・・上村勝彦訳
★心を克服した人にとって、心は最上の友であるが、心を克服できない人にとっては、心こそ最大の敵である(6-6)。・・・田中かん玉訳
<上村勝彦訳解説>
善い行為は善い果報をもたらし、悪い行為は悪い果報をもたらすといいます。ところが実際生活では、必ずしもそうとは限りません。善いことをした人が不幸な目に遭い、反対に、悪いことをした人が、何らの罰が当たることもなく幸せそうに暮らしている。
また我々は、一生懸命働いて何も報われないと、徒労のように考えます。誰も見てくれない。そんなことして損をしたと思います。
そこで「ギーター」は教えているわけです。人は自分のアートマン(仏教なら仏性)を汚すようなことをしてはいけない。本来アートマンは清浄なものですが、人間の行為(豪)がつくりだす種々の罪悪によって汚されている。このアートマンをもっと浄化し、アートマンが輝き出るようにしなければならない。自己を汚すような行為をすれば、まさに自己を敵対することになると。
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