明けて16日(水)、母は無事入院できたのかやきもきしていたが、
自治体からの連絡がなかったので午後5時少し前にの高齢者支援室に電話で問い合わせた。
なにしろ午後5時を過ぎたら役所には電話が通じなくなるので。
いつもの男性担当者はお休みとのことで、
電話口には今日代理で母に付き去って下さったという女性が出た。
母は間違いなくT病院に入院したとのこと。
となると入院に必要な物を持って行かなくては。
母は入院する度に病院の借り物のパジャマは嫌だ云々うるさいからなあ。
と言う訳で、電話口の女性に「虐待」の誤解がとけて母に会えることを確認するため、
「わたしが病院に伺っても大丈夫ですか?」
と聞いたら、
「とめる権利はないのでどうぞ行って下さい」
と言われた。冷静に考えれば含みのある発言だがなにせ急いでいたので、
ありがとうと一言お礼を言って慌ててタクシーを呼びT病院へ向かった。
しかし、1階受付で面会を申し出ると、
「あなたは『面会拒否』になっているので、
勝手に来ないで高齢者支援室に連絡してからにして下さい」
と言われ吃驚!
わたしは勝手に来たわけではなく高齢者支援室に事前に連絡しましたと言っても、
もう午後5時を過ぎているので確認が取れないからだめだと言う。
呆然としていたわたしの脳裏にふと福祉課の今日の担当者、
「とめる権利はないのでどうぞ行って下さい」
という言葉がよぎった。そうか、あれはわたしが病院に行くのはとめられないが、
「面会拒否」なので絶対に会えないから、
「虐待」が再発する心配もないしご自由にという意味だったんだ。
きっと今日の方は代理だからそうするしかなかったのね。
でも、明日になって本来の担当に話せば大丈夫よね。
だが、17日(木)午前9時にいつもの担当の男性に電話で連絡をとると、
彼の口からは意外な言葉が飛び出した。
「『面会拒否』はお母さんの意思です」
どうも15日には、入院が決まっても「面会拒否」にすることは確定していたらしい。
だったらなぜ物やお金を持ってくるよう言われたのだろう?
今になって思えば、色々と突っ込みたいところもあるが、
その時はあまりの衝撃に頭の中が真っ白になってしまっていたので何も言えなかった。
ちょっと母親に面会を断られたくらいで、何をオーバーに考えているのだろう。
靴べらで叩かれたことを怒っているから会いたくないと言っているだけで、
そのうち気が変わったら会いたいと言ってくれるからそれまで待てば良いのに、
とお考えになる方もいらっしゃるだろう。
しかし、T病院の「面会拒否」とはちょっと会いたくないと言うのとはレベルが違い、
わたしには母の容体、受けている治療、担当医の名前が教えられないだけではなく、
もし運悪く危篤になっても、死んでも絶対に知らせが来ないというシステムなのだ。
その後、何度かわたしが病院に行って「母は元気ですか?」と聞いても、
「応えられません」としか言われないで受付で帰された。
母の知り合いも幾人か入院を知ってお見舞いに出向いて下さったのだがシャットアウト。
それどころかやはり「お元気ですか?」と聞いても「応えられません」と言われ、
なにがどうなったのか分からず「そんなにお悪いの?」と心配されているが、
わたしには応えようもなくて困っている。
骨折くらいでは死なないので心配しすぎと思われる方もあるだろう。
でも、わたしの父は7年前あばら骨を骨折し、2ヶ月の療養の末退院が決まった矢先、
以前入院していた病院で院内感染していたことが発覚し、敗血症にかかり頓死している。
母が今いるT病院は24日までの何日かインフルエンザが流行していたとかで、
一般のお見舞いもシャットアウトされていたと聞く。
80代後半の母は威勢だけは良いが、昔から身体が弱く、
呼吸器と肺、心臓に持病があるのでインフルエンザに感染したら重篤になる危険がある。
しかし、今の状態のままでは母が重篤になってもわたしには知らされない。
もちろん、万が一のことがあっても絶対に知らせは来ない。
つまり、わたしと母はこのままでは生きて現世で相まみえることは絶対にできないのだ

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