韓国と北朝鮮の急接近が招く「在韓米軍撤退」という悪夢
真に警戒すべきはこっちだ
長谷川 幸洋
2018.06.01
「在韓米軍」が焦点となる理由
朝鮮半島の非核化が実現し、南北朝鮮が平和協定を結んだら、在韓米軍はどうなるのか。日本にとっては、非核化と並んで、こちらも死活的に重要な問題だ。米朝首脳会談の開催は流動的だが、論点を整理しておこう。
米朝首脳会談については、訪米した北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長が5月30日夜(日本時間31日朝)、ニューヨークで米国のポンペオ国務長官と会談した。議論は31日(同6月1日)も続く見通しだ。
北朝鮮側は「段階的な非核化」で、ぜひ開催にこぎつけたい。米国側は「完全で検証可能、非可逆的な非核化」で譲らない。これが基本構図である。結果は予断を許さないが、北朝鮮は「当面は言葉の上だけでも妥協し、後で反故にする」作戦に出る可能性もある。
北朝鮮はこれまで何度も約束を破ってきた。だから、仮に北朝鮮が妥協して首脳会談の開催にこぎつけたとしても、それで「世界はハッピー」とはならない。約束を直ちに実行するかどうか、それをどこまで検証できるかが、最大のポイントである。
さて、米朝首脳会談が開かれるかどうかは別として、中長期的に見ると、在韓米軍の撤退問題が重要課題になるのは避けられない。5月18日公開コラム(
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55704)で書いたように、南北朝鮮は平和協定の締結を目標に据えているからだ。
それは、南北朝鮮が4月27日の首脳会談で発表した「板門店宣言」に記されている。念のために確認しておこう。
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南北は、休戦協定締結65年になる今年中に終戦を宣言し、休戦協定を平和協定に転換し、恒久的で強固な平和体制構築のための南北米3者または南北米中4者の会談開催を積極的に推進していくことにした。
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休戦協定は、朝鮮戦争(1951〜53年)を戦った北朝鮮+中国人民志願軍の代表と米国を中心とする国連軍の代表、それに国連軍と中国、北朝鮮の司令官の5人が1953年7月に署名した協定である(
https://www.ourdocuments.gov/doc.php?flash=true&doc=85&page=transcript)。休戦協定は戦闘中止を宣言したにすぎず、戦争そのものを終結したことにはならない。
南北朝鮮は今年中に終戦を宣言して、休戦協定の平和協定への転換を目指している。これが実現すると、直ちに在韓米軍の撤退問題が浮上する。なぜかといえば、5月25日公開コラム(
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55817)で書いたように、そもそも米軍が韓国に駐留しているのは、休戦中の北朝鮮が突然、攻撃してくるのを阻止するためであるからだ。
脅威はなくならない
だが、南北が平和協定を結んで「もう戦争は終わった」という状態になれば、論理的には北朝鮮の攻撃を心配する理由がなくなる。したがって、在韓米軍は自動的に「もう必要ないから撤収してくれ」という話にならざるをえない。
それは当然だ。だからこそ、25日公開コラムで紹介したように、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の統一外交安保特別補佐官である文正仁(ムン・ジョンイン)氏が米外交専門誌『フォーリン・アフェアーズ』への寄稿で「平和協定が結ばれたら、在韓米軍の存在を正当化するのは難しくなる」と指摘した(
https://www.foreignaffairs.com/articles/north-korea/2018-04-30/real-path-peace-korean-peninsula)。
この論文が発表されると、文氏は「在韓米軍は米韓同盟の問題であり、平和協定とは関係ない」といって否定した。だが、米韓同盟は53年10月、朝鮮戦争の休戦を受けて締結されたのだから、平和協定が結ばれたら、同盟の存在意義も見直さざるをえなくなる。
そうなれば、米韓同盟に基づいて駐留している在韓米軍の存在も見直すはめになるのは、論理的帰結だ。文氏は、よほど慌てていたに違いない。否定するなら、もう少し、もっともらしい理由を持ち出せばいいのに、政治家として底の浅さが見えてしまった。
そこで、文氏に代わって問題を掘り下げてみる。
まず、平和協定を結べば、本当に「もう戦争は終わった」という話になるか。私は南北が終戦を宣言して平和協定を結んだ場合でも、北朝鮮の脅威はなくならないとみる。北は平和協定の次に当然、自分の主導権による南北統一を狙うだろう。
容共親北の文政権は「自分の言いなりになるポチ」のような存在だから、いいとしても、韓国に反北政権が誕生しないとは限らない。そのときには、統一交渉の過程でも背景の軍事力がモノをいう。南が北のゴリ押しに抵抗するには、在韓米軍の存在が必要になる。
この点で韓国の中央日報が最近、興味深い記事を伝えている。
元在韓米軍司令官が「核力量とばく大な兵力を持つ北朝鮮が非武装地帯の前にいる状況で、米軍が離れて南北間にニセの平和協定が締結される場合、北朝鮮は理念浸透や軍事攻撃を通じて韓国を占領するだろう」と警告したのだ(
http://japanese.joins.com/article/782/241782.html)。
米国にとって、在韓米軍は何を意味しているか。「北朝鮮に対する抑止力」はもちろんだが、それだけではない。中国、ロシアの脅威に対抗する前線基地でもある。米軍は朝鮮半島の基地を使って中国、ロシアの動向を監視、警戒し、いざという時に備えている。
とりわけ中国の脅威が増大している現状で、在韓米軍が撤退すれば、中国には「朝鮮半島を含めた東アジア全体は中国の縄張り、と米国が容認した」というサインになるに違いない。トランプ政権はそういう事態を望んでいるだろうか。私は望んでいない、とみる。
日本にとっては大問題だ
たしかに、トランプ氏は「米国第一」を掲げた大統領選で海外の米軍基地負担の大きさに不満を述べていた。だが、基地負担を減らすために、駐留米軍の規模縮小はあっても、基地を丸ごと撤収してしまうのは考えにくい。中国への戦略的敗北に等しいからだ。
そうだとすると、トランプ氏の「南北統一を歓迎する」というスタンスも疑ってみる必要がある。南北統一が在韓米軍の撤退を招くのであれば「対中・ロシアけん制のために基地は必要」という米国の利害と衝突するからだ。
ずばり言えば、仮に北朝鮮の非核化が実現したとしても、在韓米軍を維持するためには、南北の緊張が多少、残っているほうが米国には都合がいいのである。
一方、韓国はどうか。「平和協定が結ばれれば、在韓米軍の存在理由がなくなる」のは論理的にその通りだったとしても、先に述べたように、北を信用するのはオメデタすぎるのに加えて、韓国も中国、ロシアとの関係を考えざるをえない。
韓国が未来永劫、中国とロシアの影響下で生きていくつもりなら、在韓米軍は必要ないだろう。だが、25日公開コラムで書いたように、米国との関係も維持する「ゴマすり国家」として生きていくなら、在韓米軍は捨てられない。
文氏もそんな韓国の宿命を肌で理解しているからこそ、大慌てで在韓米軍の存在を擁護したのだ。「米軍がいなくなったら、オレたちは中国とロシアの言いなりになってしまう」と青ざめたのである。
最後に日本だ。
日本は当然、在韓米軍に存在し続けてもらわなくてはならない。いなくなったら、韓国の保守派は頼る相手がいなくなり、やがて朝鮮半島全体が赤くなる可能性が強まる。中国はますますデカイ顔をするようになる。日本の防衛ラインは日本海のみになってしまう。
警戒しなくてはいけない話もある。北朝鮮が「在韓米軍を残したい米国」と取引して、中短距離ミサイルを撤去せず、維持してしまうシナリオである。「在韓米軍をそこそこ残しておきたいなら、オレの中短距離ミサイルがあったほうが、オマエにも好都合ではないか」と持ちかける可能性がある。南北の緊張が続くからだ。
ここは安倍晋三首相も注意する必要がある。朝鮮半島に横たわっているのは、核とミサイル、日本人拉致問題だけではない。「在韓米軍の撤退」という東アジア全体の戦略課題が水面上に浮上しかかっているのだ。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55898
在韓米軍撤退という最悪のシナリオに備えた方が良いかも知れません^^;
対馬が最前線になるので在日米軍基地設置又は自衛隊基地拡大を検討しなければいけません。
更に特亜が土地の買占めをしないように対馬経済を活性化したいです。
対馬を経済特区にして消費税を免除又は3%以下にするのはどうでしょう。
海外観光客は買物品の消費税を免除されるのに日本人観光客は消費税8%の負担です。
当然外国人観光客有利なので対馬の重要産業である観光業は外国人に依存するようになります。
対馬全体を特区にして日本人観光客も訪問しやすくすれば外国人依存が軽減出来ます。
住民も生活が楽になるし、移住者が増えるかもw
南北平和協定は地獄のフタを開けるでしょう。
台湾にも米軍基地を設置する日が来るかもね^^;
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