<縦のご恩>
自分はどうして生きているのであろうか、このように自分というものを深く掘り下げて考えるとき、「すべて他から与えられたものによって自分がある」という事実に気がつきます。
まず縦のご恩があります。祖先と子孫のご恩です。もし父母がなかったら、今の私はありません。父母の両親、そのまた両親というように祖先を遡っていくと無数の数になります。
このことから祖先の一人一人が私であるという思いに至ります。
ですから、私たちは祖先の方々が喜ばれるような生き方をしなければならないのです。
こういう生き方をすれば祖先が喜ばれると、心も体も意識的に行じることが、祖先のご恩に対する感謝と報恩の生活と言えましよう。
自分の後には多くの子孫が永遠に続きます。その子孫の一人一人がすべて自分の分身と言えます。このことは、私たちは常に正しい生活を行い、自らを向上させて、子孫=未来の自分に本当に喜んで受け継いでもらえるものを残さなければならない大きな責任があるのです。
<横のご恩>
横のご恩とは、他人のご恩、社会のご恩、天地万物一切のご恩のことです。
私たちは一人で生きていくことはできません。着る物も、食べる物も、寝る場所もすべて、多くの他の労力に助けられています。
私達は他の協力や犠牲によって、生かされています。そして、太陽、空気、水、その他一切の恵み=神のご恩によって生命が与えられ、生かされているのです。
このように考えると、自他の区別はなく宇宙全体がそのまま自分であり、自分がそのまま宇宙全体であることに気がつきます。
私たちは、このように縦横十文字の無限のご恩によって生かされているのです。
そうすると、どのように生きるべきかの自覚が生まれます。この限りないご恩に感謝し、そのご恩返しをさせて頂くために、自分を磨き向上させ他に奉仕させていただくという生き方でなければなりません。
すべてが自分のために犠牲となり、協力して下さっているのだという真理に気づく時、どうして他人を憎んだり、傷つけたり、殺しあったりすることができるでしょうか。
・・・・以上、沖正弘先生「生活を正す」より。
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