気がつけば、また1ヶ月以上も日記を書いてない。
本当は「風街少年」の続きの「〜少女」を書こうと思ったんだけど、ネタにしようとした曲の動画が軒並み削除され、ガッカリして書く気になれず
まあそれ以上に仕事が忙しく、しばらく書けないなあと思っていた。
ところが、このたびいきなり書きたいネタが降ってきた。
「シン・ゴジラ」である。
まったくもって仕事が忙しいなどとは言い訳にはならない。スミマセン(^^;
https://www.youtube.com/watch?v=M89VLZgo1Vg
さてさて、つぶやきにも書いたが、この「シン・ゴジラ」とーーーっても面白かった。
で、そのレビューを書こうというわけだが、僕の場合、ネタバレなしで書くと言うのはできないので、まだ見ていないかたは読まないほうがいいかも。
そんで観てない方はぜひ観てください。特に僕ら世代以上の人はきっと楽しめるはずです。
というわけで、「シン・ゴジラ」レビューなんだけど。
まずもって僕は庵野秀明が作るゴジラということで正直期待してなかったんだよね。
制作が発表された時も、彼が総監督で樋口真嗣が監督と聞いて、ああこれはマニアにはウケるけど興行的にはコケる「やっちまった邦画」がまたひとつ世に送り出されるんだなあと思っていたんですよ。
ところが!作品を実際に観ると、
あにはからんや、庵野はマニアにも一般のお客にもどちらにも楽しめるエンターテインメントを作ったのである。
庵野監督ゴメンナサイ
まず、重要なのは第1作のゴジラに回帰したこと。
「シン・ゴジラ」は舞台が2000年代の現代なんだけど、面白いのは人類が初めてゴジラという異形な生物に遭遇することを描いているという点だ。これまでのゴジラシリーズのように、現われたら当然のように誰かが「あ、ゴジラだ」とは言わないのである。
日本という国とゴジラとの初めての遭遇なのだ。
だから、日本政府が大騒ぎになる。総理や大臣、学者が大勢集まって「あれはなんだ?!」と喧々諤々の大論争。最初は呑気に「海底火山でしょう」なんて言ってたんだけど、
それが生き物だとわかるとそれをどうするかでまた議論。各省庁の大臣が自分の立場から好き勝手に発言するのでさらに混乱。
そう、この作品はゴジラに対する政府の閣僚会議から始まるのだが、なんと驚くべきことは、この役人たちの作戦会議の描写が全体の6〜7割を占めるのだ。言ってることの大半は政治家や専門家が使う専門用語で、聴きなれない単語がぽんぽん飛び交う。しかも、その会話のほとんどが異常に早口。
どう?こう書くと、もう典型的な失敗作に感じるでしょう。
それがねえ、違うんだなあ。逆にこれがワクワクドキドキするんだ。
今までのゴジラ映画、いや怪獣映画でもこういう政府の対策本部の描写はたくさんあったのだけど、そのほとんどが退屈なシーンだった。だが、この「シン・ゴジラ」の会議シーンは違う。
ある日突然、全くありえない想定外の事態が起きた時に、国はどう対処していくのか。
そこのところを実際の役人が喋ったらどうなるのかという形で進行するのだ。
海底火山かと思ったら、まさかの巨大生物、それをどう駆除していくのか、それは環境省の仕事なのか、いや防衛省でしょ。じゃあ、どうやって駆除するのか。自衛隊か。いや自衛隊は災害出勤しかできない。攻撃するのなら防衛出動の認可を取る必要がある。
…などなど、普通の怪獣映画ならテキトーに流すようなシーンがきっちりと描かれている。
だけど、普通は退屈に感じる会議のシーンがそうならないのは、さっき言ったようにひとりひとりが早口で会話が進むから。そしてひとつひとつのカット割りが早い。要はテンポがいいのだ。だから、だれずに緊張感をもって話しが進んでいく。これは庵野ならではのアニメ的な編集なんだろうね。
個人的にツボだったのはゴジラに対して「駆除」という言葉を使ったこと。この時点では「駆除」レベルの対象だったんだね。
そして、ここが肝だと思うのだけど、こうやって政府が現実的な話し合いをしているときに、とうとう未知の生物(ゴジラ)が上陸してくる。
リアルな世界に虚構が入ってくるという違和感ね。これこそがこの映画の見どころだと思う。しかも、この初上陸の姿というのがもう驚愕というね(ここはネタバレしません^^;)
キャッチコピーにもあった「現実対虚構」という言葉がピッタリくる。
建物がなぎ倒され、何十台もの車がはじけ飛ばされていく。この場面を見て、震災を思い出した人は多いのではないだろうか。実際、東日本大震災のあと、いくつも見た津波の動画にそっくりなシーンが出てくる。
たぶん、庵野秀明は先の震災を強く意識してこの作品を作っているのではないかと思った。ゴジラが通過した後に放射能が残留して汚染地域が出来てしまうところや、政府の初動が遅く街が壊滅状態になるところなど、まさかゴジラを観に来て、震災のことを思い出すとは思わなかった。
ただ、僕はそれを否定しない。なぜなら、このゴジラという「災害」に立ち向かう日本人(これももうひとつのキャッチコピーである「ニッポン対ゴジラ」)の姿を真正面から描いてみせたから。そしてこれをひとりのヒーローが救うというのではなく、まさに日本人全体が協力して立ち向かってみせるというところに素直に感動した。
そして、あの庵野秀明がこういうものを作ったということに改めて驚かされる。
その攻撃に至る過程でも、自衛隊の攻撃許可を取り付けるところやアメリカの勝手な横槍が入るところなどはリアルだし、また実際の武器だけでどうやってあの巨大な生き物を倒せるのかを苦悩するところはよくできている。よくある超新兵器が都合よく生まれるということはないのだ。
しかし、最終作戦は見ようによっては荒唐無稽に見えるかもしれない。しかし、荒唐無稽なものに対して初めて遂行される作戦なわけだから、これはこれでアリだと思う。少なくとも僕はこのシーンは心の中で拍手喝采した。あそこで「宇宙大戦争マーチ」が流れるなんて反則やん(笑)
そう、この作品は音楽も優れている。伊福部賛歌はもちろんのこと、あの曲もこの曲もツボにはまった選曲で、そこはまあ非常にエンターテイメントに徹している。
うーん。なんか大絶賛ばかりで申し訳ないんだけど、今はコーフンして悪いところがみつからない。
まあ、強いていうならこの作品は子どもには厳しいかもしれない。先述したとおり、会議のシーンが6〜7割の作品だからね。そこで行われている会話はもっぱら専門用語ばかり。しかも早口。特撮シーンだけを目当てにくるとついていけないかもしれない。
でも、まあぶっちゃけ言っちゃうけど、僕もすべてのシーンが理解できたわけではない。自衛隊の専門用語などはわからなかった。でもねぇ、あれは全部理解できなくてもOKだと思う。会話の雰囲気だけをつかめばいいのよ。実際、その程度でわかる流れでできていると思うし。この映画、登場人物が300人以上というスゴイ数なんだけど、突出した主人公というのがいない。(まあ一応、長谷川博己なんだろうけど、あまり存在感はない^^;)
そのかわり、その他大勢がひとりひとり表情や発言などで状況を解説する役回りになっている。300人以上の出演者が狂言回し的な役割りを担っているんだよ。このへんもすげぇなあと思った。これもきっと庵野秀明演出だろうね。わるいけど、樋口真嗣にできるとは思わない。あの人は特技監督に徹していたほうがいい。今回も「監督」となっているが、実質「総監督」庵野の権限のほうが大きかっただろうと感じる。
いやあ、ともかく怪獣映画の傑作、庵野秀明の代表作になったことは間違いないよ。
巷では庵野はいつになったらエヴァを作るのかとか、この映画とエヴァの共通性について騒がられているみたいだね。
でもまあ、エヴァを途中で放棄した僕が言うのも申し訳ないけど、彼にはぜひ、本格的に特撮の道を歩んでほしい(笑)
というか、「アオイホノオ」や「監督不行届」あと昔の自主製作映画を観ればわかるが、彼のルーツはこれだろう。
そう「ウルトラマン」!
ぜひ、庵野秀明には庵野版「ウルトラマン」を作って欲しい!
(エヴァファンのみなさん、ゴメンナサイ!)
(おまけ)
https://www.youtube.com/watch?v=x139kIbYeV8
つうか、円谷プロがちょうど1年前に突然公開したこの動画知ってる人います?
なんかエヴァンゲリオンみたいなリアルなウルトラマンが出てきて、これは庵野版ウルトラマンか?と騒がれたんだよね。
この映像って結局どんな意味なんだろう?最後に「7.7」という文字が浮かぶので、今年の7月7日に何かあるのか?と特撮ファンは騒いでいたんだけど、結局何も起こらず。一体なんだったんだ?
誰か教えて
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