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2016年03月17日11:19

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ギーター本文第3章

「バガヴァッド・ギーター」の第3章本文を田中かん玉さん訳で紹介します。
「ギーター本文第2章」
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1950992407&owner_id=5089039

第3章【アルジュナの苦悩】
1.アルジュナ言う。「クリシュナよ、果報を求める行為より、知性(ブッディ)を磨くほうがよいのなら,
なぜ私に、このような恐ろしい戦いをせよと言われるのですか。

2.あなたが曖昧な言い方をなさるので、私の心はとまどっている。どれが私にとって最善の道なのか、何とぞ明確に示してください」

3.至上者(バガヴァーン)こたえる。「罪なき者、アルジュナよ、既に話したが、この世で真理体得には二種の道がある。哲学的思索を好む者には知識の道(ジナー・ヨーガ)、活動を好む者には、奉仕の道(カウマ・ヨーガ)。

4.仕事を避けて何もしないでいても、人間はカルマから解放されない。出家遁世したからといって、完成の境地に達するわけでもない

5.好むと好まざるとにかかわらず、物質自然(プラクリティ)の性質(グナ)から来る推進力て、ただの一瞬といえども、活動せずにはいられないのだ

6.行動の諸器官を抑制していても、心が感覚の対象に執着しているのは、自己をあざむく者であり、彼は偽善者とよばれる。

7.心で感覚を抑えて、あらゆることに執着せずに、私欲なくヨーガを遂行する人こそ、まことにすぐれた人物である

8.定められた義務を仕遂げる方が、仕事をしないより、はるかに善い、働かなければ自分の肉体を、維持することさえできないだろう

9.仕事を至上者(かみ)への供物としなければ、仕事は人を物質界(このよ)に縛りつける。故にクンティーの息子よ。仕事の結果をただ至上者へ捧げるために活動せよ。

10.元初に造物主(プラジャーパティ)は人類を創造して、各自に供犠となる義務を与えて言った―“これをよく行う者に栄あれ。願望はすべて満たされるであろう”と。

11.供犠をうけて神々(デーヴァ)は喜び,神々もまた,人を喜ばせる。相互に喜ばせ養いあって、至高の境地に達しよう。

12.供犠をうけて、満足した神々は、人に様々な食物や品々を授ける。それを賜られて、楽しみながら、神々に返礼しない者は盗賊である。

13.神に供えた後の食物をとる正しい人は、凡ての罪から免れることができる。味覚の楽しみのために食物を用意する者は、まことに罪そのものを食べているのだ。

14.すべての生物は穀物によって生き、穀物は雨あってこそ育つ。雨は供犠によって降り、供犠は義務の遂行によって可能となる

15.行動の規則はヴェーダより発し、ヴェーダの源は至高梵(ブラフマン)である。ゆえに永遠普遍の無限者(かみ)は常に供犠の行為にかかわっている。

16.このようにヴェーダで定められた供犠を行わぬ者は、アルジュナよ。必ずや罪深い生活を送り、感覚的快楽に浸って空しく一生を終える

17.だが自己の本性(アートマン)を知って,それに満足し,歓喜し,それに安んじ楽しむ者には、もはや為すべき義務(しごと)はない

18.そのような人物にとっては、行為して得る目的もなく、行為せぬことによって失うものもない。他の何ものにも頼る必要がない。

19.故に仕事の結果に執着することなく、ただ為すべき義務としてそれを行え。執着心なく働くことによって人は至上者(かみ)のもとに行けるのである

20.ジャナカのような王たちでさえ、義務の遂行によって完成の域に達した。故に、世の人々に手本を示すためにも、君は自分の仕事を立派に行いなさい。

21.何ごとでも 偉人の行った行為を、一般の人々はまねるものだ。指導的立場の者が模範を示せば、全世界の人々はそれにつき従う。

22.プリターの息子よ。わたしは三界において、しなければならぬ仕事など何も無い。何一つ不足なく、何一つ得る必要もない。それでもなお、わたしは働いている。

23.プリターの息子アルジュナよ。若し、わたしが活動しなければ、必ずや人類はすべて、わたしに見習って働かなくなるだろう

24.わたしが働くことを止めたら、三界はやがて消滅するだろう。望ましくない人口が増え、生物界すべての平和が破壊されるだろう

25.バラタ王の子孫よ。無知な人々は果報を求めて仕事をするが、賢者は何事にも執着せずに活動する。それは世間の人を正道に導くためである

26.果報に執着して行動する愚者たちの心を、賢明な人はかき乱してはいけない。彼らが奉仕の精神で仕事をするように、だんだんと導き、励ましていくことだ

27.物質自然(プラクリティ)の三性質(トリグナ)による活動を、我執の雲におおわれた魂は、自分自身が活動しているものと錯覚し、『私が為している』と思いこむ。

28.だが剛勇の士よ。真理を知った人は、感覚が対象を求め また満足するのを、物質自然の三性質の作用だと徹見して、決して自分の仕事に執着しない

29.物質自然(プラクリティ)の三性質(トリグナ)に目をくらまされて、世俗の人は物質的活動に執着する。それが知識欠乏に原因すると知っても、賢明な人は彼らの心を不安にしてはいけない。

30.ゆえにアルジュナよ。行動(しごと)のすべてを、すっかりわたしに任せなさい。利得を求めず所有感 を持たず、怯惰にならず,勇ましく戦え.

31.わたしを信じてわたしの指示するままに,常に疑心なく,誠実に行動する者は、やがてカルマ の鎖を断ち切って、自由になることができるのだ。

32.だが、わたしの教えを疑って、これを実行せぬ者たちは、無知蒙昧(もうまい)の徒となり果てて、破滅の淵に沈むであろう。

33.智識ある人でも、生まれつきの性格によって行動する。人は誰でも自然生得の傾向に従う。これに逆らっても無益である

34.感覚の対象に対する愛着と嫌悪感を、人は規制し支配するべきである。この快不快の念は、真理(さとり)体得への障害である。

35.他人の義務をひきうけるより、不完全でも自分の義務を行う方がよい。他人の道を行く危険をおかすより、自分の道を行って死ぬ方がよい」

36.アルジュナ問う。「クリシュナよ 教えて下さい。人は自分の意志に反してまでも、罪深い行動に走ることがあります。これは何の力によるものですか?」

37.至上者(バガヴァーン)こたえる。「アルジュナよ、それは貧欲なのだ。物質自然(プラクリティ)のラジャス から欲望が生じ、憤怒が生ずる。これこそ物質界の住者にとって大敵である。

38.煙にまかれた炎のように、塵でくもった鏡のように、子宮に包まれた胎児のように、生物は異なった程度の欲望で覆われている。

39.このように生者の純粋意識は、欲望という天敵に覆われている。それは底無しの谷のように飽くことを知らず、燃えさかる火のように身心を焼く。

40.欲望は、眼耳鼻舌身の五感と、心と、知性を住処とし、正しい知識を覆いかくして、生者を迷わせているのだ.

41.バラタ王の最も秀れた子孫アルジュナよ。先ず第一に自らの五感を支配して,正智と自由(さとり)を破壊しようとする、欲望を滅尽せよ。

42.感覚はその対象より優れ、心は感覚より勝れ、知性は心より勝(すぐ)れている。だが、かれは知性より上位である.

43.大勇の士アルジュナよ―このように、真我は知性より上であることを知り、その霊的知性によって心を統御して、“欲”という名の恐るべき敵を征服せよ」


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