神渡良平「苦しみとの向き合い方」(PHP)より文科省大臣・下村 博文(61歳)について紹介しています。以下、要約。
“あいまいさ”が持っている積極的な意味
下村文科相は次のように述べられた。
「今の人類社会を見ると、紛争や戦争が絶え間なく起きています。優勝劣敗、弱肉強食の価値観に基づく西洋文明はもう限界にきているからです。環境破壊、資源の争奪が絶えず、その先に人類の未来はありません。人類は西洋文明から脱却した新たな文明を作らなければならない時に来ているのです。私はそのヒントが日本にあると思います。
欧米流は白黒をつけ、優勝劣敗をはっきりさせます。ところが世界には白黒をつけるやり方では、無益な争いを巻き起こすだけで、解決不可能なことがたくさんあります。無理に解決しようとしたら、戦争や殺戮しかありません。テロがまたテロを産むという悪循環は、強権的方法が限界であるということを教えています。
ところが日本流のやり方は白黒つけずにあいまいにし、お互いを生かそうとします。これまで日本的なあいまいさはわかりにくいし、だからダメなんだと言われてきました。でも私は逆に、これは解決困難な問題を処するための叡智なんだと思います。
日本では神道も仏教もキリスト教も共存していますが、これも宗派の違いにこだわらない寛容の精神があるからで、共存共生させる叡智なのです。原理主義はしばしば独善に陥り、世界をテロの脅威にさらします。俺が俺がと自己主張すると、独善的排他主義になり、無益な紛争を産んでしまいます。いま世界が日本の文化に注目しつつあるのは、『多様性の受容』や『共生の思想』を持っているからです」と。
そして、下村文科相は混迷の度を深める世界に対して、日本は解決策を持っているというのだ。
「今だから日本の発言に世界は注目します。ところが20数年後、GNP(国内総生産)も下がってその他大勢の国と変らなくなったなら、誰も振り向いてくれません。だからいま行動を起こさなければいけません。私は1月、「世界を照らす日本のこころ」(IBCパブリッシング)を出版しました。日本に長年培われてきた共生の精神、和の精神こそが、21世紀の人類に求められているものではないかと訴えました。今月中に電子書籍で世界25カ国に同時発売される予定です」。
日本は世界に対して何をもって貢献できるのか。下村大臣の中にははっきりビジョンが描かれているようだ。
・・・・ 続く ・・・・
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