<主なキャスト>
オデット/オディール:ヴィクトリア・テリョーシキナ
ジークフリート王子:キミン・キム
道化:ワシーリー・トカチェンコ
悪魔ロットバルト:アンドレイ・エルマコフ
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バレエ「白鳥の湖」は、チャイコフスキーの哀愁こもった美しいメロディーがきっかけでまずはクラシック曲から大好きになりましたが、バレエを観劇するようになってからも、とりわけお気に入りのバレエです。
観劇趣味に少しずつハマり出したのは2004年からで、「白鳥の湖」は現代アレンジ版を含め、年に2〜3回以上見てきたので、すでに何十回と見ていることになります。
なのに、今回のマリンスキー・バレエ団のキミン・キムさんの王子とヴィクトリア・テリョーシキナさんのオディールを見ていて初めて、ある解釈を思いつきました。
すなわち、王子はオディールをオデットと間違えて愛の誓いを下野ではなく、オディールその人と意気投合し、心を通わせられたと信じたからこそ、前夜に湖のほとりで会ったオデットというよりは、目の前のオディールに愛を誓ったのではないか、と。
ロットバルトの罠に落ちたのではなく、2人の女性を愛したのではないか、と。
その意味では、オデットをはっきり裏切ったのではないかと。
そしてテショーリキナさんのオディールは、父ロットバルトに言いつけられたからだけではなく、王子が気に入って、王子と一緒にいるのが楽しくてたまらず、王子の心をもてあそぶのではなく、まじめに自分に引きつけたいと思ったのではないかと。
そういう目で見ていたら、デショーリキナさんのオデットとオディールは双子で、父親と魔物の世界に身を置くオディールは、ただ自分の欲望に素直な娘で、オデットはもともとおとなしいところに、王女として厳格に育てられ、自覚もあるため、自分を抑えている娘ではないか、という風に見えてきました。
見ているうちにさらに想像が膨らみました。
オデットとオディールが双子で、オディールの父親がロットバルトなら、オデットの父親もロットバルト。
母親の方は、ロットバルトが魔物と気付かず、双子を生んだけど、ロットバルトの正体を知って疎んじたのではないか。
そして生まれた双子のうち、人間の血が強く出たオデットは母親に、魔物の血が強く出たオディールは父親に引き取られたのではないか。
ロットバルトがオデットをさらったのは、もう一人の娘も自分の魔の世界に引きずり込みたかったからではないか。
そう思うと、これを言ったらなんですが、ロットバルトがオデットが気に入ってさらったわりには、昼間は白鳥に変わる魔法をかけ、他の人間の目にあまり触れさせなすようして見張っていただけで、さっさと愛人にしなかったことが、勝手に納得できてしまいました@
そうすると、第四幕の王子とロットバルトの戦いは、「おまえみたいなやつに、娘はやれん!」という父親と、そんな父親から娘を奪う王子の戦いに見えてしまいました(笑)。
ひたすらオデットが王子の味方をするのは、オデットは何も知らないからなのです。
そして、そんなオデットに、「おまえは私の娘で、魔物の血を引く者なのだ」などと、オデットにとって過酷な真実を打ち明けずに、王子に破れてしまうロットバルトなのです。
おや、なんかものすごく違う話になってきました(笑)。
テショーリキナさんは黒髪で少し西方アジアが入った顔立ちをしていて、ゴージャスなダンサーでした。
キム・キミンさんはその名から伺えるように、思いっきり韓国系の顔立ちをしていて、正直、できれば、3日前にこのあいだテショーリキナさんがジュリエットを踊ったときのロミオ役のサンダー・パリッシュさんがいいな、と思ってしまいました。
パリッシュさんのロミオは、ものすごく優雅で、王子さまみたいでしたから。
でも、キム・キミンさんの王子も、だんだん見ていて慣れてきて、王子にぴったりに見えてきました。
やはり実力があるからだと思います。そうなると、アジアンな平べったくて目が細い顔つきも、少しやせた東南アジアっぽい体つきの男性であることが、気にならなくなるものです。
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