柴田勝家の最期は、お市さんや妾さんらをぶった斬り、
切腹して死んだらしい。
鬼柴田の豪傑話としては、柴田らしいけれど、
お市さんと妾らが同列?
歴史の勝者の秀吉の作り話なんじゃね?
と思っていました。
これ、信憑性ありますよね。
自ら残したかったのか、この見栄っ張りさも柴田さんらしいな。
ネットの記事は消えてしまうのでここに残します。
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【豊臣兄弟!】名誉を重んじる柴田勝家に不名誉な身投げをさせたNHK どうして史実を歪曲し「戦国の非常識」ばかり詰め込むのか
9/3(木) 6:00配信
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賤ヶ岳合戦で敗北し、居城の北ノ庄城(福井市)へと敗走後、羽柴秀吉(池松壮亮)の軍勢にすっかり包囲された柴田勝家(山口馬木也)。いったんは自害しようとした市(宮��あおい)を止め、「この勝家が最後までお守りいたします」と伝えると、天守の内部にまで迫ってきた追手を切り伏せながら、ついには最上階にまで追い詰められた。そして槍を構えた藤堂高虎(佳久創)が「柴田殿、お覚悟を」と告げると、少し静かな時間が流れた。
市は落ち着いて「頼もしいのお。みなよい顔をしておる」と、彼らを取り囲む数人の兵士に語りかけた。続いて、勝家が刀を投げ捨てると、「よお見ておけ。これが戦じゃ」と、すがすがしい表情で言い放つと、市と手をつないで、天守の欄干を超えて身投げした。寸前に最上階まで駆け上がってきた小一郎(仲野太賀、のちの羽柴秀長)も、その場面を目撃することになった。
NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』の第33回「北庄(きたのしょう)城の別れ」(8月30日放送)。かなり印象的な場面ではあった。天守最上階からの身投げも、斬新であるだけにインパクトが強かった。柴田勝家がどのようにして死んだのか、史料等に記されていないのであれば、このように斬新な場面を創造することにも、少しは意味があるかもしれない。だが、勝家の最期については、多くの史料により詳らかに伝えられている。それなのに、迫力や斬新さを追求するあまり、はっきりしている史実までねじ曲げるなら、疑問だといわざるをえない。
さらにいえば、身投げは追って述べるように、名誉を重んじる武士が決して選ばなかった手段である。その意味では、史実を曲げる方向についても感心できない。
歴史ドラマにフィクションはつきものだ。何百年も前の状況や人物について描くのだから、史料等に記されていないことだらけであり、そこをいかに、その時代、その人物らしくフィクションで埋めるか。そこに脚本家やドラマの制作サイドの力量が問われる。エンターテインメントなのだから、史実をもとにした脚色も許されると思う。
だが、当時の状況が明確にわかることなど多くないのに、限られた「わかること」をあえて歪曲して描くのは捨て置けない。NHKが大河ドラマを「歴史ドラマ」と呼んでいるかどうかはともかく、脚本や映像に当該の時代の描写として不自然なところはないか、時代考証を担当する複数の専門家がチェックしているのだから、れっきとした「歴史ドラマ」である。視聴者が歴史を誤解しないための配慮が必要なはずである。
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勝家は市を刺殺したのちに腹を切った
柴田勝家がどんな最期を遂げたと史料に記されているか、最初に確認したい。天正11年(1583)4月23日に北ノ庄城を包囲した秀吉は、翌日未明に総攻撃を命じた。戦国史研究家の和田裕弘氏が『柴田勝家』(中公新書)に、秀吉の書状を記しているので、それを見てみよう。
4月26日の書状には「天守へ取上、妻子以下刺殺、切腹、廿四日辰下剋相果候(天守に登って妻子以下を刺殺し、自身は切腹、24日午前9時ごろに果てた)」と書かれているという。3週間ほどして小早川隆景に宛てた書状には、もっと詳しい。概ね次のようなことが書かれているという。
《北ノ庄城の9重の天守に、勝家は200人ほどで籠城した。天守内部は狭く、下手に攻めれば負傷者が多く出るので、精鋭の兵士だけを選んで刀剣だけもたせて突入させた。勝家は何度も斬って出たが及ばず、最後は最上階に上がり、自分の腹の切り方を見ておけ、と呼びかけると、妻子をはじめ一族を刺殺。その後、切腹すると、親しい80人余りも後を追って腹を切って果てた――》。
秀吉がみずからしたためた書状だから、自身の功を強調した面もあろう。だが、ここに書かれた内容には、脚色の必要性はさほど感じられない。秀吉側近の大村由己が記した『柴田退治記』も、秀吉の事績を正当化するねらいがあるプロパガンダ的な史料ではあるが、やはり同様に、勝家は妻たちを刺殺したのちにみずから腹を切り、家臣80人が後を追ったと記している。それは小瀬甫庵『太閤記』の記述とも重なる。
イエズス会の宣教師ルイス・フロイスが書いた内容も、秀吉らの「公式プロパガンダ」とかなり重なる。それは概ねこんな内容だ。勝家は城内に藁を積んで火薬を撒き、そこに火が点くと、まず妻の市、次いで一族の婦人たちを殺し、続いて短刀で自身の腹を十文字に斬った。城内に残るほかの人たちも、まず自分の妻子を殺し、自害した。この様子を秀吉らに伝えるため、勝家は話術に長けた老婆に一連の状況を目撃させ、裏門から逃がして敵に詳しく語らせた――。
目撃した老婆に語らせたのなら、これはかなり生々しい描写ということになる。秀吉の書状や『柴田退治記』と異なるのは、秀吉が送った精鋭が勝家を追いつめたという描写が、フロイスの記述にはない点だ。もしかすると、みずからの軍勢が最後まで勝家を追い詰めたように、秀吉側が創作したのかもしれない。
3
勝家が名誉の切腹を選ばなかった可能性はゼロ
いずれにしても、勝家が市を刺殺し、しかるのちにみずから切腹したのは、動かしがたい史実だと思われる。
ここでもうひとつ強調すべきことがある。すでに少し触れたが、当時の武士にとって、名誉がある死に方は切腹の一択だった。自分の腹を切って命を絶つ行為は、極限的な勇気を示すものとみなされ、武士としての誇りとともに、家の名誉の保持にもつながった。同時に腹とは古来、人間の魂が宿る場とされ、そこをみずから切り裂く行為は、自身の正しさと精神性の高さの証明でもあった。
一方、戦国時代にも身投げはあったが、それは刀をもたない、または使えない女性や子供、負傷した兵士らが、敵に捕縛されないように選択した手段であって、刀を使える武士が身投げをするなど、およそありえなかった。ましてや勝家のように名誉心の強い古武士が、自死の方法として切腹よりも身投げを選ぶことなど、天地がひっくり返ろうともなかったであろう。ドラマの勝家は身投げする前に「よお見ておけ。これが戦じゃ」といったが、身投げが戦だという感覚など、戦国大名には微塵もなかった。
勝家は最初、市が短刀を首筋に当てて自死しようとするのを見守っていたが、ここからすでにおかしい。戦国時代、敵に追い詰められて絶体絶命のとき、女性や子供は男が刺し殺すのが通例だった。これは残酷なようで、敵に捕らえられてひどい仕打ちを受けるのを避けるための、いわば究極の家族愛だったのだ。女性や子供が刀で自害するのは簡単ではないので、余計な苦しみを味わわせないためにも、男が殺すものだった。
結局、勝家も市も、名誉がまるで満たされない死に方をさせられてしまった。とくに山口馬木也の勝家は当たり役だっただけに、あのように殺されたのは気の毒だ。勝家ゆかりの福井市は、地元が誇る武将の名誉が棄損されたとして、NHKに抗議したほうがいいのではないだろうか。
小一郎の単独行動も何重にもありえない
指摘しはじめるとキリがないが、もう1点だけ記しておきたい。秀吉の陣にいた小一郎は、北ノ庄城に総攻撃がかけられると、市のことが気がかりで、秀吉が止めるのも聞かずに城に向かって走っていった。そして冒頭で記したように、勝家と市の身投げを目撃することになるのだが、これも絶対にありえない展開である。
このとき北ノ庄城には3,000人の兵が配置され、そこに賤ヶ岳合戦の敗残兵が加わった。つまり、柴田方の兵力も少ないとは言い切れなかったので、それが勢いづく前に、秀吉はみずからが率いる1万8,000の兵力で総攻撃を命じた。これほどの兵力による戦いだから、城内は大混乱で、極めて危険な状況だっただろう。そのうえ狭い天守の内部となれば、そこでの攻防戦は相当な危険をともなう。だから秀吉は書状に、精鋭を選んで送った旨を(その真偽はともかく)書いていた。
そんな場に小一郎が一人で駆け込めば、まず命がなかった。たった一人で陣を離れて天守の最上階までたどり着ける可能性など、こちらも天地がひっくり返ってもない。だが、その前に、指揮を執るべき立場の武将が、あのような単独行動をとること自体がありえない。戦国時代の合戦は集団戦および組織戦が基本で、個人が身勝手な行動をすれば、軍勢全体の崩壊を招きかねなかった。ましてや小一郎は副将であって責任が重い。命令を無視してあのような単独行動をとれば、生きて戻ろうとも死罪になってもおかしくなかった。
このように戦国の常識に照らしたときに、ありえないこと、その立場の人間であれば是が非でも避けたであろうことばかりが、第33回には描かれていた。時代考証の専門家が2人もついていながら、史実が歪曲され、非常識な描写ばかりが詰め込まれるのは、いったいなぜなのか。不思議でならないが、呆れているあいだにも歴史への誤解は浸透していく。
香原斗志(かはら・とし)
音楽評論家・歴史評論家。神奈川県出身。早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒業。著書に『カラー版 東京で見つける江戸』『教養としての日本の城』(ともに平凡社新書)。音楽、美術、建築などヨーロッパ文化にも精通し、オペラを中心としたクラシック音楽の評論活動も行っている。関連する著書に『イタリア・オペラを疑え!』(アルテスパブリッシング)など。
デイリー新潮編集部
https://news.yahoo.co.jp/articles/9f7cdd43333615276649fccf11db7b0f54eac951
・おまけ
https://share.gemini.google/l6H0UaCE7DLO
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