mixiユーザー(id:12302305)

2025年12月11日17:22

104 view

エヴァが中途半端な作品のままで

ガイナックス破産整理終了で42年弱の歴史に幕 庵野秀明「神村、ありがとう。そして、御苦労様でした」【コメント全文】
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=8590811
ガイナックスはジブリ作品でも制作に関わり、その実績を買われてオネアミスの翼という映画を制作し、注目を浴び、さらに不思議の海のナディアでもその存在感を発揮し次の世代のアニメ制作会社と目されていたが、?マークが着いたのがエヴァだった。これは(私の知る限り)当会社のオリジナル作品であり、社会現象にもなったし、その後のアニメにも多大な影響を与えた。

私はこの作品の内容には一定の評価をしていた。当時のバブル崩壊後の世相や今にも通ずる閉塞感や迷い、戸惑い、将来への不安感、破局した世界の中でどうやって生きるのか?自分とは何なのか?苦悩を抱えながらどうすればいいのか?というところで答えを出したと思っている。

私の友人界隈ではアニメは楽しければいい。作者の言いたいことや社会正義の追求とか、訴えたいことなど無くてもかまわないと言っていたが私は作品を世に送り出す以上、一定の社会への影響を考えるならば内容に意義や言いたいこと、訴えたいことがないとダメだと思っている。

自分の好きなことをしているのだから関係ないというのは通らない。どんな形であれ文化的な表現で世の中に出すと決めたらその決意がないといけない。それをどうでもいいというのならコミケ出品ですらすべきでないと思っている。

その中でエヴァは若者からの支持を受け、内容も見る価値があったにもかかわらず「閉じ方」を知らなかったから作品は煙のように胡散してしまった。映画もやったが途中経過のようなものを作って観客から反感を買ったり(実際見に行ってサギだと言っていた人がいた)、あの独特の雰囲気で乗り切れると思ったのか長々とやったのに予告編のようなもので終ってしまった。

おそらく映画の封切は決まっていたので仕上げることが優先され話の展開をどうするかという事は後回しになっていたのだろう。というかもともとアニメ制作会社なので話を書いたり、まとめたりする能力があったかというとこれも?マークだ。

漫画家や小説家はある程度話の設定を考えた時点でその物語がどういう終わり方をするかは考えておいて中身を詰めていく。私はそういうやり方をしていたのでいろいろな物語の設定を考えた時点でどのように終わらせるのかは方向性は決めている。でないと後から矛盾するようなことが起こるので話の筋は決めておかないといけない。古くは起承転結と言われるが私が小学生の頃に漫画の基礎というのを見た時にはそういうのを大事にしろとどの漫画家も言っていた。

しかし、どうも日本のアニメなどはその中身よりも表現手法の技術力を前に押したい節があって物語を説明するための表現手法なのに別のところで主張するから問題が起こる。
エヴァも設定ができた、ある程度アニメで上手く行ったのならそれ以上のことは漫画家や小説家に任せておけばよかったのに自社制作にこだわったが故に話の大きくしたは良いがそれをどうやって閉めるかまでは考えきれなかった。それは社会現象にまでなった注目作品が故に閉じ方を考えすぎたが故に中途半端になってしまったのだろう。

対比すると鬼滅がいい例で、話は漫画家と編集がきちんと話を詰めていったものをアニメが後追いで制作している。この違いが大きい。漫画家と編集部は話を作る専門家だ。どうやって盛り上げてどうやって落とすかは百戦錬磨の猛者たちが委員会を作って練り上げている。アニメ制作会社がやったこともない筋書きをやるのとは違う。アニメ制作会社はここできっちり自分たちの得意分野である技術力と表現手法をフルで発揮できる。話の筋は別のところで出来ているから資源をそちらにフルに投下できる。

ガンダムがそうであったから自分たちも出来るはずだと思ったに違いない。サンライズもガンダムが自社制作アニメの初めての作品であったからそんな話を詰めたこともない人々が話を作ってやっているから危ない橋を何度も渡った。それ以前に良い作品だったがおもちゃを売るための販促として存在していた当時のアニメは別のところでの戦いを強いられていた。富野はその辺運よく周りにも助けられて何とかなったが結局ガンダムも打ち切りという最後を迎えた。時代を先取りしていたのかその数年後ブレークすることになるのだが。

ともかく看板作品であるエヴァを完成させられなかったことが大きい。その後時代も人の意識も移ろいゆくものだからエヴァも遠い昔の作品になってしまい、時代の狭間で忘れられていく存在となってしまった。その後の作品も出したのか出していないのか知らないが会社がダメになるということなので外注としても、自社制作としても上手く行かなかったのだろう。

エヴァの顛末を見て当時(もう25年くらい前になるのか?)話の作りの基礎がなっていないからこの会社はダメになるだろうなと思っていた。作品のための表現手法であり、表現手法のための作品ではない。きっちり話の筋を作っていないのに表現だけでは乗り切れない。結局、あの独特の雰囲気の表現、空気感で期待を持たせ、盛り上げることは出来てもそれを閉じることに失敗したのがそもそもの始まりだろう。

漫画も小説も好きで書いている分には問題ないが、多くの人が書いていることからその競争も熾烈だし、どんなものがウケるかなんて分かって書いている人などいないだろう。しかし、そんな状況においても物書きならのその物語が社会に対して前向きな意識を与え、そうでないにしても考えさせる内容でなければならないし、書く以上は高い意識をもって書かないといけない。そこを疎かにするとロクなことにならないという良い事例なのだ。大小さまざまあるだろうけれども。
3 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2025年12月>
日 月 火 水 木 金 土
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   

最近の日記