塾の経営は、一貫して赤字の垂れ流し状態でした。それは私自身に、まだまだ恥や罪の意識を抱えていたことも、大きく関係するでしょう。そしてカルマの影響もかなりあります。
私は、保険会社での20年間、「立身出世」や「金持ちになる」ことを目指す人生の虚しさを、いやというほど経験しました。そこで生徒達には、エンドルフィンを分泌させるような人生を送って欲しいとこころの底から思っていました。
ゆえに「意識の永遠性」、「因果応報」と、「輪廻転生」の観点から、他者の幸福に寄与することの重要性を説き、利他的に生きることを繰り返し生徒達に説き続けていたものです。
しかし、それは、塾に求められているものではなかった訳です。
その間に、私は、読書三昧の日々は始まります。私は、世界史全集2セット(30巻と24巻)、中国史全8巻、貞観政要の上下巻などを完読できたのも塾を経営している間でした。
さらに、もっと重要なのは、20年間、ほとんど読み書きすることのなかった英語を一から勉強しなおしたことです。私が塾を経営していた6年間で、ほぼ難関大の入試問題を解けるほどまでに英語の読解力を戻すことが出来たため、ホーキンズ博士の著作群を訳すことの助けになりました。
私は、もともと文意を的確にとらえる能力に優れていたため、簡単にホーキンズ博士の論述も訳せるかと思っていましたが、それはとんでもない思い上がりでした。
日本人が、どれほど優秀でも仮に10歳を過ぎてから英語を学ぶなら、習得出来る語彙数は最大で1万5千語程度とのこと。しかし英語の語彙数は、ウエブスター英語辞典に収録されているように、なんと30万語もある訳です。
日本で出版されている英和辞典は、最大でも10万語ほどですから、最初からやはりウエブスター英語辞典を使いこなさねば訳せないことに、私は即座に気づきました。
なんと、私は塾を始めるにあたり、妻から『Webster’s New Twentieth Century Dictionary Unabridged Second Edition, 1975』の寄贈を受けていたのです!
この辞典は、妻と離婚後も私の手元に残りました。
これこそ神のお導きだと、思わず私は、妻と神に感謝の祈りを捧げたものです。
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