日曜日の朝、とある県の山中で女性の遺体が発見された。
亡くなった被害者の名前は、灰原哀。
警察は死体遺棄事件としてすぐに捜査を開始した。
月曜日
目暮警部と捜査協力者の毛利小五郎は、ある会社を訪れた。
『レンタルショップ阿笠』
ここは阿笠博士が自らの発明品を個人・企業問わずに貸し出しをする会社で、少年探偵団全員が就職した場所でもある。
「阿笠博士はいらっしゃいますか?」
目暮警部が会社の受付嬢をしている歩美に声をかけると、奥からやつれた表情の阿笠博士が顔を出した。
「やぁ、目暮さん、毛利くん」
阿笠は灰原が亡くなり、かなり落ち込んでいるようだ。
目暮「じつは今日はお話がありまして」
阿笠「犯人が見つかったのですか? それなら早く逮捕してくれ! 誰でもいい、犯人を捕まえた者には10億の報奨金を渡すと約束する! 彼女は私の孫のような存在だったのだ、来月には元太くんとの結婚も決まっていたのだぞ!」
目暮「落ち着いてください、じつはこちらの映像を見ていただきたいのです」
目暮は持ってきたノートパソコンを開くと、阿笠に一本の動画を見せた。
そこに映し出されたのは、灰原哀が亡くなったあの山の映像だ。
目暮の話によると、あの場所は人気がないため不法投棄が多く、困った地主が防犯カメラを取り付けていたらしい。
しばらく見ていると画面右側から、雨の中激しくワイパーを動かしながら走る一台の軽四自動車が現れる。
その軽四自動車の車体には大きな文字でこう書かれていた。
『レンタルショップ阿笠』と。
車は不法投棄された廃材の前で止まり、カメラには映っていないが車から降りた運転手が何かをしているようだ。
と、ここで目暮が画面を止めた。
「この後、この車は走り去ります。そしてこの現場には先ほどまでなかった灰原さんの遺体が残されるのです」
「この車は、外に停めてあるこちらの社用車で間違いないですね」
目暮の問いに阿笠は、「確かにうちの社用車だが、あれではない」と答えた。
「うちには社用車が2台あってな、この映像に映っているのは光彦くんの車じゃ。ほれ、ナンバーが3215となっとるじゃろ。 そして今、外に停めてあるのは元太くんの車じゃ、光彦くんは社用車で元太くんとコナンと一緒に客先に出向いておる。そろそろ戻って来るだろう」
そして30分後、光彦の運転するあの社用車が戻ってきた。
中編につづく
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