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2020年12月20日03:33

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「パワーハラスメント」の定義

■大阪メトロ職員自殺、上司が丸刈り強要 月100時間の残業も
(朝日新聞デジタル - 12月19日 11:16)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6348585

職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されること。

職場におけるパワーハラスメントの定義の詳細は、令和2年厚生労働省告示第5号「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」に規定されています。

職場におけるパワーハラスメントとは、職場において行われる以下の�,�ら��まで3つの要素をすべて満たすものといえます。

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��業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
�O�働者の就業環境が害されるもの

●「優越的な関係を背景とした」言動とは
 業務を遂行するにあたって、当該言動を受ける労働者が行為者とされる者(以下「行為者」といいます)に対して抵抗や拒絶することができない蓋然性が高い関係を背景として行われるものを指します。

 具体的には、以下のような事例があげられます。

■職務上の地位が上位の者による言動
■同僚または部下による言動で、当該言動を行う者が業務上必要な知識や豊富な経験を有しており、当該者の協力を得なければ業務の円滑な遂行を行うことが困難であるもの
■同僚または部下からの集団による行為で、これに抵抗または拒絶することが困難であるもの

なお、上記具体例のなかでも注目すべきは、必ずしも職務上の地位が上位の者による言動に限られていないという点です。

たとえば部下が複数名で徒党を組み、上司に対して暴言を吐いたり、業務命令を無視したりした場合には、部下から上司に対するパワーハラスメントが成立することになります。

 いわゆる「逆パワハラ」といわれるケースですが、パワーハラスメントは、上司から部下に対する言動しか成立しない、ということではありません。この点を誤解し、部下という立場であれば上司に対して何をしても許されると思われるケースがありますが、このような態度をとる部下に対しては、上司は毅然として部下の言動がパワーハラスメントにあたることを指摘し、注意指導を徹底する必要があります。

●「業務上必要かつ相当な範囲を超えた」言動とは
 社会通念に照らし、当該言動が明らかに当該事業主の業務上必要性がない、またはその態様が相当でないものを指します。

 逆にいえば、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導であれば、職場におけるパワーハラスメントには該当しないことになります。

 したがって、上司がミスを犯した部下に対して注意や指導をすること自体は、相当な範囲であれば、パワーハラスメントには該当せず、職務の円滑な遂行上許容されることになります。

 業務上必要かつ相当な範囲を超えたといえる具体例として、以下のようなものがあげられます。

■業務上明らかに必要性のない言動
■業務の目的を大きく逸脱した言動
■業務を遂行するための手段として不適当な言動
■当該行為の回数、行為者の数等、その態様や手段が社会通念に照らして許容される範囲を超える言動

業務上必要かつ相当な範囲を超えたかどうかの判断は、以下の点を総合的に考慮することが適当とされています。

■当該言動の目的
■当該言動を受けた労働者の問題行動の有無や内容・程度を含む当該言動が行われた経緯や状況
■業種・業態
■業務の内容・性質
■当該言動の態様・頻度・継続性
■労働者の属性や心身の状況
■行為者の関係性 等

その際には、個別の事案における労働者の行動が問題となる場合は、その内容・程度とそれに対する指導の態様等の相対的な関係性が重要な要素となることについても留意が必要です。

もっとも、業務上必要かつ相当な範囲を超えたかどうかの判断は難しいことも事実です。

 さわぎり事件(福岡高裁平成20年8月25日判決・裁判所ウェブサイト)では、21歳の海上自衛隊員が、上官から「お前は三曹だろ。三曹らしい仕事をしろよ」「お前は覚えが悪いな」「バカかお前は。三曹失格だ」等の継続的な誹謗中傷によりうつ病に罹患し自殺してしまったことに対し、遺族が複数名の上官および国に対して損害賠償等を請求して提訴したという事案ですが、上官の言動に対する違法性の評価が分かれています。

 同判決は、直属の上司に関しては、人格自体を非難、否定する意味内容の言動であり、劣等感等を不必要に刺激する内容で、目的に対する手段としての相当性を著しく欠くものであり違法と判断しました。

一方、同判決は「お前はとろくて仕事ができない。自分の顔に泥を塗るな」等と発言した別の上官に関しては、この上司が隊員に対して「好意をもって接していた」と認定し、言動の一部は「侮辱ともとらえることのできるものではあるが、親しい上司と部下の間の軽口として許容されないほどのものとまではいえない」として違法ではないと判断しました。

このように行為者と被行為者との間の関係性によっても、パワーハラスメントとして違法と評価されるかどうかの判断が異なりうるため、その判断は慎重に行う必要があります。

●「就業環境が害される」とは
 当該言動により、労働者が身体的または精神的に苦痛を与えられ、就業環境が不快なものとなったために能力の発揮に重大な悪影響が生じる等の当該労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じることを指します。

 就業環境が害されたといえるかどうかの判断は「平均的な労働者の感じ方」すなわち「同様の状況で当該言動を受けた場合に、社会一般の労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じたと感じるような言動であるかどうか」を基準とすると解されます。

 したがって、注意指導を受けた者が、パワーハラスメントと感じたとしたらすべてパワーハラスメントに該当するというわけではありません。上司が部下に対して注意指導をしたとしても、部下からパワーハラスメントだと言われたらすべて違法になってしまうのではないかと恐れるべきではありません。むしろ、部下からパワーハラスメントだと言われることを恐れるあまり、上司として何も注意指導をしないということは、上司としての管理能力に問題があると指摘されかねません。

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