■パワハラでうつ病など発症=傷害容疑で男逮捕―佐賀県警
(時事通信社 - 11月03日 12:30)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6292584
暴行罪は、暴行を加えたが傷害(けが)が生じなかった時に成立し、暴行を加えて傷害(けが)が生じた時には、傷害罪が成立します。傷害罪になるのは、力の行使によって傷害(生理機能の障害)を負わせた時に限られます。
傷害という結果が生じたか否かが、暴行罪と傷害罪の分かれ目です。
暴行罪は、「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」と定められているのに対し、傷害罪は、「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」と定められています。
傷害とは? 傷害のけがの程度・内容は?
では、暴行によって不調が生じたとして、具体的には、どこからが傷害(けが)に含まれるでしょうか?裁判例で認められたものとしては、嘔吐、失神、むちうち症、病気の感染、意識障害を伴う急性薬物中毒の症状などがあります。最近では、PTSD(心的外傷後ストレス障害)がケガ(生理機能の傷害)に当たるかが問題とされています。最高裁は、一般的な判断ではなく事例に即した判断ではありますが、一時的な精神的苦痛やストレスを感じたという程度にとどまらず、医学的な診断基準において求められている特徴的な精神症状が継続して発現した事案において、刑法にいう傷害に当たると認めています。ケガの内容は、証拠に基づいて認定されます。代表的な証拠は、医師の診断書です。
暴行がないのに、傷害罪が成立する場合はある?
暴行罪は、相手の身体に対して力を行使しなければ成立しません。これに対して、傷害罪は、相手に対して力を行使しない場合でも、それ以外の方法によって生理機能の障害を生じさせれば、成立することがあります。力の行使以外の方法によって傷害をしたものと認められたケースとしては、性病にかかっている人が姦淫行為によって性病を感染させる行為などが挙げられます。ほかにも、自宅から隣家に向けてラジオの音声や目覚まし時計のアラーム音を鳴らし続けて、被害者に精神的ストレスを生じさせ、慢性頭痛症や睡眠障害などを負わせた行為について、傷害罪が成立すると判断されたケースがあります。
さらに最近の判例では、睡眠薬を摂取させて数時間にわたって意識障害や筋弛緩作用を伴う急性薬物中毒症状を生じさせた行為にも、傷害罪が成立するとされました。
傷害罪の刑罰の重さは? 暴行罪とはどれくらい違う?
暴行罪の法定刑は、「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」です。「2年以下の懲役」とは、1か月以上2年以下の懲役を意味し、「30万円以下の罰金」とは、1万円以上30万円以下の罰金を意味します。これに対して、傷害罪の法定刑は、「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。「15年以下の懲役」とは、1か月以上15年以下の懲役を意味し、「50万円以下の罰金」とは、1万円以上50万円以下の罰金を意味します。このように、傷害罪の法定刑は、1か月から15年まで、非常に幅の広いものになっています。これは、けが(生理機能の障害)といってもその程度はピンからキリまであるので、刑の重さも幅を持たせて、実際の事件に応じて決められるようにしてあるのです。
ログインしてコメントを確認・投稿する