バガヴァッド・ギーターは18章ありますが、向井田みお「やさしく学ぶYOGA哲学 バガヴァッド・ギーター」は章ごとに解説文を書いてあります。ご参考になると思いますので、これから順次紹介してまいりたいと思います。
マハーバーラタ戦争は「クルクシェートラ」という聖地にて、紀元前3000年頃に起こった歴史上の戦いといわれています。『バガヴァッド・ギーター』の対話は、戦いの10日目にクリシュナと戦士アルジュナと交わされたといいます。
盲目王ドウリタラーシュトラが、千里眼を持つ従者サンジャヤに戦いを語り聞かせてくれるよう頼むシーンから「バガヴァッド・ギーター」が始まります。
盲目王ドウリタラーシュトラが “盲目” というのは “無知” を象徴し、自分勝手さと欲望に目を覆われたエゴイスティックな心を例えています。
「クルクシェートラ」という戦場は、祖先のクルがこの地で苦行をしていた場所でもあったので、「ダルマ・クシェートラ」ともいわれます。
戦場では有名な戦士が両サイドの集められました。クル族の長である大爺ビーシュマが戦いの合図の法螺貝を吹きました。どちらの戦士も法螺貝をならし、太鼓をたたき、戦う準備が整いました。その時、パーンダヴァ軍の戦士アルジュナは戦う相手を確認するため、、馬車の御者であるクリシュナに戦車を両軍の間に移動してほしいと頼みました。依頼どおりクリシュナは、馬車を戦士アルジュナの祖父である大爺ビーシュマ、そして恩師ドローナの前に停めました。
戦士アルジュナは恩師や友や従兄弟たちを見た瞬間、この戦争の間違いに気づきました。自分の生き方を築いてきたある価値観が彼の中で壊れたのです。アルジュナは戦いを前にして、人生で本当に探究するべきもの、意味のあるものを見出したいと思い、それまで追求してきた目標の無意味さを知り、、失意に打たれました。アルジュナにあきらめにも似たあるお種の価値観の崩壊「ヴァイラーギャ(冷静さ)」が起こったのです。同時に、彼は生まれて初めての哀しみと深い情けの心に打たれ、この戦いを拒否しました。
戦いの無意味さを知った彼は、戦士としての義務を忘れ、激しく落ち込み、弓さえ持てなくなりました。この戦いの悪い前兆と予感、そしてこの戦争のもたらす悪い結果について話しました。彼は、親戚や従兄弟や恩師を殺すことには何の喜びもないこと、戦争の結果として世界を手に入れても無意味だといいました。アルジュナは自分の幻想と哀しみのために、クリシュナの全能の力を忘れ議論しました。自分の無力さと、哀しみと苦しさを訴え、力なく武器を置き、戦車に座りこみました。
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