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2019年04月03日18:16

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ギーター 4(愛欲、怒りと貪欲)


<4>愛欲、怒りと貪欲
★ギーター/16-21
(長谷川訳)
愛欲、怒り、そして貪欲の三つは、地獄への門である。
それらによって、自分を滅ぼすであろう。
それ故に、人はこの三つから逃れねばならない。
(田中訳)
アルジュナよ。感覚的快楽は一時的なもので、終わった後に必ず悲苦を生じる――故に、覚者(ブッダ)は決してこの悲悩の源に近づかず、このような空しい快楽を喜ばない。
(向井田)
好きなものと接する感覚の喜びは、後には苦しみの元になる。感覚が経験できる喜びには始まりがあり、終わりがある。
アルジュナよ。賢者は時間と空間に限りある感覚の経験に浮かれ騒ぐこともなく、乱れることもない。

★ギーター/2-62
(長谷川訳)
快楽の対象を想いつづけていると、それらの中に執着が生じてくる。
執着によって、欲望が立ち現われ、そして、欲望から怒りが生じるのだ。
(田中訳)
感覚の対象を見、また思うことで、人はそれに愛着するようになり、その愛着によって欲望が起こり、欲望から怒りが生じてくる。
(向井田)
人は心惹かれるものがあると、それについてしつこく考える。その考えはやがて“愛着“”になり、愛着から自分のものにしたい、経験してみたいという“執着”が生まれる。
何事もなく自分のものにしたときはいいが、思ったように得られなかったとき、その執着は“怒り”にかわる。

★ギーター/2-63
(長谷川訳)
怒りから迷妄が生じ、迷妄から記憶錯誤が起こり、そして、叡智の消滅によって、人は破滅する。
(田中訳)
怒りに気が迷って妄想を生じ、妄想によって記憶が混乱し、今までの教訓を忘れ、知性を喪う。その結果、人はまた物質次元に堕(お)ちる。
(向井田)
怒りによって何をすべきか、という正しい判断と『ダルマ(調和)』を大切さにする気持ちが迷い、冷静でいられなくなる。冷静さを失えば、それまで培ってきた教えや知恵が台無しになってしまう。

★ギーター/16-13
(長谷川訳)
今日、私はこれを収得した。将来には、この願望を満たすだろう。私は今、これを持っている。将来には、この他の富も、私のものとなるだろう。
(田中訳)
魔族の人々は思う――「現在はこれだけの富を所有しているが、計画を練ってもっと増やしていこう。現在(いま)これだけは私の所有(もの)だが、将来もっともっと増やしていくのだ」。
(向井田)
彼らは満足することがない。“今日はこれだけ得た、また後はこれ以上の富を得よう”と、といつも次を考えている。

★ギーター/16-14
(長谷川訳)
その敵は私に撃ち殺された、そして残りの敵共も撃ち殺されるだろう。私はすべての主人である。私は享楽者、成功者、強者、そして喜びである。
(田中訳)
彼は私の敵だから殺した。他の敵どもも、やがて殺してやる。私はすべての主人公だ。私はすべてを楽しむ。私は成功者だ。有力者だ。幸福者だ。富裕な人間だ。
(向井田)
さらに、自分の願望を叶えることを邪魔する者やライバルは破壊すべきである、と考える。己の目的のためなら他の生き物を平気で傷つけ、破壊し、人生において楽しみ、成功し、権力を持つことが何よりも大事で幸せになる秘訣だ、と考えている。

★ギーター/16-16
(長谷川訳)
かかる人は、様々な考えによって、迷いに陥り、迷妄の罠に巻き込まれ、只自分の欲望の虜になって、汚濁の地獄に落ちてしまう。
(田中訳)
さまざまな心配と焦燥に右往左往し、幻影の網に捕らえられた彼らは、欲望の満足に強く執着して、地獄へと真っ逆さまに落ちていく。
(向井田)
欲望、怒り、心配などに惑わされ、迷いの網にとらえられ、無知に覆われてしまう。欲望を満たすこと、目先の楽しみとその対象を手に入れることだけに没頭し、結果として不浄の場に落ちていってしまう。

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