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2018年05月14日16:03

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インフレが始まります

「努力の限界超えた」 検証・値上げの春 (ルポ迫真)
2018/5/14付日本経済新聞 朝刊

 「大豆農家に生産を続けてもらうための費用が年々上昇している」。納豆大手のタカノフーズ(茨城県小美玉市)は4月1日以降、納豆の主力商品を最大2割値上げした。値上げは27年ぶり。遺伝子組み換えでない大豆の調達コスト増を転嫁する苦渋の判断だった。ミツカンなど他社も相次いで値上げに踏み切る。

 大手商社、兼松で大豆を調達する穀物油脂部の松本憲二(46)は5月に北米の集荷業者がメールで提示してきた大豆価格を見て「また値上がりしている」と目を疑った。

 日本で豆腐など食用に使う遺伝子非組み換え大豆は多くをカナダや米国からの輸入に頼る。世界的に主力の遺伝子組み換え大豆は、家畜の飼料向けが主用途だ。米種子大手、モンサントが開発した新しい組み換え種子が北米で本格的に流通し始めた2017年以降、栽培に手間のかかる非組み換えから移行する農家が増えた。非組み換えを確保するために農家に商社などが払う調達コストは2年前に比べ5割高い。

 大豆以外にも、海外の天候不順などで輸入食材の価格上昇が目立つ。東京・上野でドライフルーツ専門店を経営する小島和之(75)は4月下旬、米国産レーズンを扱う専門商社から「レーズンの卸価格を7月から1割値上げする」と告げられた。

 メーカーが使う原材料や燃料費も上昇している。家庭紙大手、王子ネピア社長の清水紀暁(61)は営業担当者に「販売量は短期的に落としてもいい。値段をとれ」と社内会議の場で発破をかけている。各社は3月、5月出荷分から10%以上の販売価格の引き上げを相次いで表明した。

 ティッシュやトイレットペーパーは、スーパーなどの特売品の代表格。値上げを打ち出しても頓挫するのが常だった。

 だが、今回は様相が異なる。原料のパルプは海外需要の増加で17年に4割上がり、過去最高値圏。ニューヨーク原油先物は5月、3年5カ月ぶりに1バレル70ドルを超えた。経営には二重苦だ。

 メーカーの値上げで小売店の仕入れ価格が上がる一方、消費者の財布のひもは依然として固い。板挟みの小売店は悩む。

 首都圏地盤のスーパー、アキダイが毎週日曜に開く朝市。東京都練馬区の本店では午前9時の開店前、200人を超える長い行列ができる。

 キャベツ1玉98円、卵1パック88円。店内の売り場には魅力的な値札が並ぶ。「みんな生活を守るために必死」と社長の秋葉弘道(49)は語る。

 仕入れ値の上昇分を店頭価格に転嫁するのは容易ではない。同社の18年3月期の売上高は前の期並みの見通しだが、秋葉は「利益はがくんと落ちそう」と渋い表情だ。

 小島も「高いとお客さんが買いにくくなる」とレーズンの卸価格引き上げを販売価格に転嫁すべきか決めかねている。

 単純な価格転嫁が難しい中、知恵を絞る外食店も多い。4月23日午前、洋食店「神田グリル」の店頭から「パン・ライスはお替わり自由です」との掲示が消えた。無料のライス大盛りは270グラムと上限を決めた。同店を経営するジローレストランシステム(東京・渋谷)社長の佐藤治彦(56)は「人件費や材料費上昇で、努力によるコスト吸収の限界を超えた」と険しい表情を崩さない。

 3月の生鮮食品を除く消費者物価指数は前年同月比0.9%上昇した。上昇は15カ月連続。ただ今春は食品のほか、身の回りの必需品の値上げが多く、統計数値とは感覚的な差が生じている。食品やガソリンといった「頻繁に購入する品目」は2月に前年同月比4.7%上昇するなど、体感の物価は年明け以降の伸びが目立つ。

(敬称略)
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO30444520T10C18A5PE8000/
安倍政権が公約していたデフレからの脱却は達成されたのでは♬
インフレ率が2%超えないからダメってマスゴミは言いそうだけどね^^;
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