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2018年04月17日10:21

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米国の北朝鮮非核化に妥協なしw

米朝首脳会談は本当に開かれるのか
「シリア空爆」で脅し「リビア式解決」を目指すトランプ
鈴置 高史
2018年4月17日(火)

米朝首脳会談が開かれるのか、怪しくなってきた。

存亡の危機に立つ金正恩体制

鈴置:4月9日、トランプ(Donald Trump)大統領は「5月か6月初めに米朝首脳会談を開く」と語りました。でも、金正恩(キム・ジョンウン)委員長がそれに応じるのか、疑問符が付いています。

 米朝首脳会談でトランプ大統領が「直ちに核を放棄するか、しないのか」と厳しく問い詰めるのは確実です。

 金正恩委員長がへ理屈をこねて時間稼ぎに出ようものなら、米国は「これだけ手を尽くしても外交的には解決できなかった」と宣言し、軍事攻撃に乗り出す可能性が高い。

 米朝首脳会談を開けば、北朝鮮は空爆されるか、核を即時に廃棄するかの2択に直面するわけです。どちらに転んでも金正恩体制は存亡の危機に立ちます。

 4月14日未明(現地時間)のシリア空爆で「明日は我が身」と北朝鮮の指導部は肝を冷やしたことでしょう。そんな墓穴を掘る会談に金正恩氏が応じるのか――。米国や日本の朝鮮半島問題の専門家の間では、米朝首脳会談の「不発説」が広がっています。

まず非核化、見返りはその後

米国は北朝鮮を追い詰める場として首脳会談を使うのですね。

鈴置:その通りです。米国は「四の五の言わずにまず、非核化せよ」と命じる方針です(「『文在寅の仲人口』を危ぶむ韓国の保守」参照)。

 国務長官に指名されたポンペオ(Mike Pompeo)CIA長官も4月12日、上院の公聴会で「大統領と政府は北朝鮮に見返りを与える前に、我々が望む恒久的で不可逆的な成果を得るつもりだ」と語っています。

It is the intention of the president and the administration not to do that this time, to make sure that ... before we provide rewards, we get the outcome permanently, irreversibly, that it is that we hope to achieve.
 北朝鮮が完全に非核化するまで何の反対給付も与えない、と宣言したのです。VOAの「Pompeo: No Reward for N. Korea Without Irreversible Denuclearization」(4月12日、英語版)が伝えました。

 ホワイトハウスもポンペオ氏の発言の抜粋「Excerpts from CIA Director Pompeo’s Prepared Remarks」をわざわざ作って、サイトに載せました。ポイントは以下です。

I have read the CIA histories of previous negotiations with the North Koreans, and am confident that we will not repeat the mistakes of the past. President Trump isn’t one to play games at the negotiating table‐and I won’t be either.
 「(米国がまず譲歩して北朝鮮に援助を与えた)過去の米朝交渉を私は研究した。我々はそんな過ちは繰り返さない。トランプ大統領はいい加減な交渉をする人ではないし、私もそうだ」とポンペオ氏は言い切りました。

 米国をはじめとする国際社会は北朝鮮に騙され続けてきました。「もう、その手は食わないぞ」と米政府は北にしっかりと言い渡したのです。

化学兵器は北朝鮮も使った

4月14日のシリアへの攻撃は北朝鮮情勢にどう影響しますか?

鈴置:米軍は英・仏軍とともにシリアの化学兵器関連施設を空爆。米政府は「市民に化学兵器を使ったアサド政権への警告である」と説明しました。

 北朝鮮に対し、大いなる威嚇となったはずです。北朝鮮や韓国の親北派の間には「トランプは全ての選択肢がテーブルの上にあると脅すが、どうせ口先だけ。軍事行動には出まい」といった空気もありました。

 約束を破ろうが、外国人を拉致しようが、テロを実行しようが、北朝鮮が軍事的制裁を受けたことはなかったからです。

 しかし、トランプ政権はシリア攻撃で「やるべき時は必ずやる」と示した。北朝鮮の指導部は「空爆の次の対象は我々かもしれない」と焦っていると思います。

 シリア空爆でもう1つ注目すべきは、化学兵器の使用がその理由だったことです。化学兵器と言えば北朝鮮も同罪です。2017年2月13日、金正恩委員長の異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏がマレーシアの空港で化学兵器を使って殺されました。

 北朝鮮政府は否定しましたが、マレーシア政府はこの暗殺に北朝鮮の大使館員らが関わっていたとして4人の北朝鮮国籍の容疑者の引き渡しを要求しました(「弾道弾と暗殺で一気に進む『北爆時計』の針」参照)。

 ロシアだって化学兵器を使った元スパイ暗殺未遂事件に絡み、欧米から外交官追放など厳しい制裁を受けている。北朝鮮だけが化学兵器を使っても糾弾の対象になってこなかったのです。

 他にあまりの多くの大罪をおかしているため「北朝鮮の化学兵器」は目立たなかった。が、シリア空爆で世界は「北朝鮮も化学兵器の使用国だ」と思い出したでしょう。

フセイン捕縛でカダフィは観念

シリア空爆が北朝鮮への威嚇に……。「鶏を殺して猿を脅す」みたいな話ですね。

鈴置:「フセインを殺してカダフィを脅した」という前例もあります。リビアのカダフィ大佐も核開発に邁進していた。しかし、2003年の湾岸戦争でイラクのフセインが捕縛された直後に、カダフィは核開発を完全に放棄したのです。

 ただ、金正恩委員長に対し「鶏を殺す脅し」が効果を発揮するかは分かりません。「シリアは核兵器を持っていなかったから攻撃されたのだ」と考えて、ますます核に固執する可能性もあります。

 CNNの「Trump’s Strike on Syria is exactly why North Korea wants nuclear weapons」(4月14日)は専門家のそうした見方を伝えています。

「リビア方式」という言葉を新聞で見ました。

鈴置:ポンペオ長官が4月12日の公聴会で主張した「まずは核の完全な放棄、その後に制裁解除などの見返り」という方法のことです。この場では「リビア方式」という言葉は使いませんでしたが。

 「リビア方式」に前々から言及してきたのは、4月9日に大統領補佐官(国家安全保障担当)に就任したボルトン(John Bolton)氏です。

 例えばRFAのインタビュー「Interview: Trump-Kim Talks to be 'A Very Short Meeting' if Pyongyang Won't Discuss Denuclearization」(3月23日、英語)です。

 北朝鮮やイランが核交渉で時間稼ぎをしてきたと指摘したうえで「もし米朝首脳会談が行われるのなら、我々が13、14年前にリビアとの間で実施した議論と同様の方法で進めねばならない」と語っています。

I think we should not fall for that ploy again. I think we should insist that if this meeting is going to take place, it will be similar to discussions we had with Libya 13 or 14 years ago: how to pack up their nuclear weapons program and take it to Oak Ridge, Tennessee, which is where the Libyan nuclear program.
 トランプ政権で北朝鮮との交渉を仕切るのがボルトン補佐官とポンペオ長官。この2人が「リビア方式」――「まずは非核化しろ。褒美はその後だ」と明確に主張したのです。北朝鮮の時間稼ぎ作戦が成功する見込みははまずなくなったと思います。

ボルトンをなめていた青瓦台

米朝の間で「仲人口」をきいて――双方に上手い話をして首脳会談をまとめた韓国は?

鈴置:北朝鮮と同様、相当に困惑しているようです。韓国政府は北朝鮮とスクラムを組み「段階的な非核化」を主張してきました。日本でも宣伝活動を展開しました(「裏切る文在寅にムチを見せたトランプ」参照)。

 韓国政府は「リビア方式はボルトン氏の個人的な見解に過ぎない」と甘く見ていたからです。少なくとも韓国民にはそう見て欲しかったようです。

 朝鮮日報の「青瓦台、ボルトンとの衝突の恐れを聞かれ『大統領はトランプ』」(4月4日、韓国語版)によると、青瓦台(大統領府)高官は記者を集め「大統領はトランプ、ボルトンは参謀」と言い放っていました。

 この記事は同じ高官の「(米国の主張する)一括妥結と(韓国の主張する)段階的な妥結とは同じこと」との説明も紹介しています。

 もちろん詭弁です。米国は過去の「段階的な妥結」で騙されたからこそ「一括妥結」を主張しているのです。

 そのうえリビア方式は「北朝鮮がまず完全な非核化措置を採れ」と一方的な行動を要求するものです。米韓の主張は「同じこと」どころか「180度異なる方向」を向いているのです。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権は米国と北朝鮮の間で板挟みに陥った。そこを保守派に突かれないかと恐れた挙句、こういう滅茶苦茶な弁解を始めたのです。

リビア方式も時間がかかる?

日本の新聞で「リビア方式も時間がかかる」という話を読みました。

鈴置:朝鮮日報の同じ記事を見て書いたと思われます。この記事は青瓦台高官が「リビア方式も時間がかかる」と語ったとも報じています。

 これまた詭弁です。青瓦台高官は「完全な非核化以降、米国とリビアの国交が正常化されるまでに様々の段階があった」と韓国メディアに説明しました。

 しかし、重要なのは「交渉を開始してから非核化までの時間」です。これこそが北の時間稼ぎを許すかどうかを分けます。「非核化から国交正常化までの時間」などは重要ではないのです。少なくとも米国や日本、世界にとっては。

 文在寅政権とすれば、どんな詭弁を弄そうと「リビア方式」を阻止したいのでしょうけれど。青瓦台高官の一連の発言から、文在寅政権が完全に北朝鮮側に立ったことがよく分かります。

7年も生き延びたカダフィ

「北朝鮮は体制の保証がない限り、リビア方式を飲まない」と断言する日本の専門家もいます。

鈴置:北朝鮮のプロパガンダに乗せられた意見です。「カダフィは核を放棄した結果、反政府運動によって政権を倒された。だから金正恩には体制の保証をしたうえでリビア方式を飲ませるべきだ」との主張です。

 事実をチェックすれば、それがいい加減な言説であることがすぐ分かります。リビアが核を完全に放棄したのが2004年3月。反政府派との間で勃発した内戦によって――「アラブの春」の一コマです――40年も続いた政権が崩壊したのが2011年8月。そして、カダフィ大佐が殺されたのが同年10月です。

 カダフィ大佐は核を放棄した後、7年半も政権を維持できたのです。もし核放棄に踏み切らなかったら、2004年には米国の攻撃によって命を断たれていた可能性が高い。

 そもそも金正恩委員長がまともに政権を運営していれば、反政府運動によって殺される心配など必要ありません。悪政を続ける政権に対し、米国だって体制は保証できません。お門違いの要求なのです。

確かにそうですね。なぜ、こんな主張が語られるのでしょうか。

鈴置:「時間稼ぎ作戦」の一環でしょう。「米国による体制の保証」を首脳会談の議題に加えれば、平和協定の締結と国交正常化、制裁の解除と経済援助など多くの案件を話し合うことになります。

 米朝がこれらを交渉するだけで相当な時間がかかる。結局、米国は北朝鮮と韓国が画策する「段階的な妥結」のワナに落ちて、時間稼ぎされてしまいます。

 時間さえ稼げば北朝鮮は米国東海岸まで届くICBM(大陸間弾道弾)を完成できる。そのうちにトランプ政権は他の問題に手をとられて妥協に出てくる――と南北朝鮮は期待しているのです。

化粧した「体制保証の要求」

でも、ボルトン氏やポンペオ氏の起用に加え、シリア空爆で「段階的な妥結」の希望も消えうせた……。

鈴置:その通りです。しかし依然、北朝鮮と韓国は体制の保証を要求するつもりのようです。左派系紙のハンギョレが独自ダネと称して「北朝鮮、非核化の見返りとして5つの案を米国に提示した」(4月13日、日本語版)を報じました。北朝鮮が米国に以下の5つの案を提示したというのです。
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/30291.html

韓国における米国の核戦略資産の撤退
韓米戦略資産演習の中止
通常・核兵器による攻撃の放棄
平和協定の締結
朝米国交正常化
 この記事は、北朝鮮が本気で非核化を目指しており、米国との妥協を実現するために交渉条件を具体的に提示した――とのニュアンスで書かれています。

 4月27日の南北首脳会談で、金正恩委員長自らがこの5項目を発表するかもしれません。もちろん、これも南北合作のワナです。

 5項目はいずれも北朝鮮の体制を保証するものです。米国の主張する「リビア方式」も受け入れる素振りをする一方で「それには体制維持を保証する必要がある」と言い出す――お化粧をしているけれど、要は時間稼ぎ作戦なのです。

このトリックに米国がひっかかるでしょうか?

鈴置:南北朝鮮の意図があまりにも露骨ですから、騙されないと思います。米国は北朝鮮や韓国よりも、一枚も二枚も上手です。

 米国は米朝首脳会談に応じることで北朝鮮に「リビア方式」を飲ませる場を作った。韓国の仲人口に騙されたフリをして、北朝鮮に最後通牒を突きつけるチャンスを得たのです。

運転台に座っていなかった

韓国が米朝首脳会談をまとめたというのは本当ですか?

鈴置:文在寅政権はそう見せかけています。が、専門家の間では米朝の情報機関――CIAと北朝鮮の偵察総局が密かに接触して合意したという見方が増えてきました。

 米国からそうした情報が漏れています。北朝鮮だって直接、米国の意図を確かめずに首脳会談に乗り出すほど軽率ではないでしょう。

 韓国人は「我々は運転台に座った」と大喜びしました。文在寅政権の宣伝を信じ込み、外交の主導権を握ったと勘違いしたのです。

 でも次第に、その化けの皮が剥がれてきました。これで米朝首脳会談が不発に終われば、韓国の面子は丸つぶれです。

 文在寅大統領は4月27日の南北首脳会談で、トランプ大統領と会うよう金正恩委員長を必死で説得することでしょう。金正恩委員長がどう応えるかは分かりませんが。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226331/041600160/
>専門家の間では米朝の情報機関――CIAと北朝鮮の偵察総局が密かに接触して合意したという見方が増えてきました。

ポンペオCIA長官が国務省長官になったのは北朝鮮との合意に成功したからなのですね。

>韓国人は「我々は運転台に座った」と大喜びしました。

日本の反日マスゴミも韓国を礼賛してますねw

テロ国家である北朝鮮だけ例外にする米国ではありません。
日本のマスゴミは北朝鮮が韓国の仲介で米国と妥協点を模索する様な報道をしてますが、リビア方式による非核化以外に北朝鮮の選択肢はありません。

後ろ盾になっているロシアや支那は経済や軍事で抑えられてます^^;
北朝鮮は尻に火が付いてますw

日本はトランプの北朝鮮攻撃を後押し、拉致問題解決にリンゲージする事です。
安倍首相の手腕は如何に?w
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