村上和雄「奇跡を呼ぶ100万回の祈り」より。
臨床医学で「自然寛解」と呼ばれているような、つまり自然にガンが消えてしまうという現象は、決して珍しいことではないのです。ではどうして、このような「奇跡」が起こるのか。
アメリカでガンの自然寛解を経験した患者50人に「なぜ、あなたは回復することができたと思いますか?」というアンケートを行いました。すると、いちばん多かった答えは「祈りによって」68%というものだったのです。
このアンケートの複数回答として「瞑想と運動」がそれぞれ64%、「ウォーキング」52%、「音楽の力」50%というデータも出ていますが、これはかなり興味深い結果だと思います。
ほかにも、祈りの力を考えさせられる例があります。
ある18歳の青年が、悪性の脳腫瘍にかかりました。この青年の父親は高名な医師であり、若さゆえ、恐ろしい速度で病が進行していく息子に最先端の治療をほどこしたものの、効果が得られませんでした。
父親は治療に効果がないと分かるや否や、同僚の医師たちに呼びかけてヒーリング集会を開き、60名の現役の医師が集まって青年の治癒を願って、祈りを捧げました。
すると、集会から10日後、青年の脳腫瘍は消えてなくなっていたというのです。その後、この青年は何度か再発の危機を迎えますが、その度に乗り切り、骨髄移植によって安全に治癒することができたのです。
青年の父親はこのことについて、
「心や祈りの力が、どのように働くのか私たちには分かりません。でも、だからと言って、それが働かないわけではないのです」
というコメントを残しています。
最先端の医療に携わる外科医でも手術前には「祈る」人が多いのも事実です。かつて、私は京都大学医学部の故・青柳誠名誉教授から、
「優秀な外科医ほど、手術の成功を祈っている」
と教えていただいたことがあります。
これは決して腕に自信がないからだとか、不安であるからではありません。むしろ、逆であって、医療の技術が100%の力を発揮し、さらに患者の生命力、治ろうとする力も100%発揮できるよう、その力を引き出すために祈るのです。
すでにアメリカでは、患者が20人くらいのサークルをつくり、互いの病気の治癒を祈る「ヒーリング・サークル」という集まりが活発に行われています。
参加者の中には、高血圧症の症状の改善や、うつ病患者が薬から卒業できた、といった例、さらに歩行困難だったエイズ患者がこういったサークルに参加してから半年後に、旅行ができるまでになった、という例まであります。
しかも、日本とは違って、こうしたサークルへの参加を医療機関や医師が積極的に勧めているのです。アメリカの国立衛生研究所(NIH)では、こうした補完・代替療法に多額の予算を投じているという点でも、いかに、こうした「祈り」の力が無視できないものであるかが分かります。
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