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2016年10月30日07:36

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祈られた女性の妊娠率は2倍!


エリザベス・メイヤー「心の科学」(講談社)より転載します。

2001年10月2日、『ニューヨーク・タイムズ』紙に「祈りと妊娠の関係が?」という見出しが掲載されていた。それは、コロンビア大学医学部産婦人科による研究についての報道であり、『生殖医学ジャーナル』9月号の「祈りは体外受精・胚移植の成功率に影響を及ぼすか? 無作為対照比較実験の結果報告」という記事を取り上げたものだった。

それは『生殖医学ジャーナル』の記事としては異色の内容で、この記事の結論はさらに異彩を放っていた。
「実験データは、他人による祈りが体外受精・胚移植に好影響をもたらすことを示している」。
祈りに効果がある? 西洋の生殖医学を代表する学術誌としては、何とも驚くべき発言だ。

この雑誌の編集者たちは、結論を裏づける証拠がマルセロ・トルッツイの「並はずれた主張には、並はずれた証拠が必要になる」という要件を満たしていると見なしたのだろう。

この記事を書いたのは韓国の医師で、当時コロンビア大学客員教授だったチァ・グァンヨル博士、産婦人科教授のロヘリオ・ロボ博士、そして代替療法やスピリチュアル・ヒーリングを長年研究している弁護士のダニエル・ワース法務・医学博士だった。

彼らの研究は、ソウルのチァ病院で4カ月にわたる体外受精治療を受けた26歳から46歳までの219人の女性を対象にしていた。

この女性たちは、ランダムに二つのグループに分けられた。他者からの祈りを受けるグループと、受けないグループである。

祈りを行ったのは、地球の半分も距離を隔てた、アメリカ、カナダ、オーストラリアに住む人々だ。

不妊治療を受けている女性たちも、その治療にあたっているスタッフも、誰一人この研究について知らされておらず、まして半数の女性たちだけが祈りの対象になっていることなど知る由もなかった。

データは3人の研究者を経由せずに韓国の統計学者が回収し、アメリカの別の統計学者に送る。

アメリカの統計学者は、対象をランダム化し、祈りの対象となる女性の写真をアメリカ、カナダ、オーストラリアの祈祷グループに送る。実験が終了して、誰が妊娠したかを研究者が確かめるまで、ランダム表は誰も見ることができない。データの秘密性を確保するために、二重三重のセキュリティ対策が施されていた。

実験の結果は驚異的だった。

祈りを受けた女性群の妊娠率は、受けなかった女性群の2倍に近かった。数値はそれぞれ
50%と26%で、このようなことが起こる確率は0.0013未満。非常に意味ある統計差だ。

取り出された卵母細胞(卵子)の数および体外での受精率は、両群ともほぼ同じ。だが、祈りの対象にとなった女性群は2倍の着床率があった。

すなわち母親の子宮へ移植された多数の前胚のうち、祈りを受けた母親群の着床率は16.3%、受けなかった母親群の着床率は8%で、このようなことが起こる確率は0.0005だった。

つまり、「祈りを受けた女性の50%が妊娠し、受けなかった方は26%だけ」ということが偶然で起こる可能性は1万分の13未満。

「祈りを受けた女性の16.3%、受けなかった女性は8%だけが着床に成功する」事が偶然に起こった可能性は1万分の5未満となる。

この印象深い統計結果は、異常とも呼べる仮説、すなわち、思念が地球の裏側の人々にも影響を与える可能性を示唆している。

ロボ博士によれば、研究者たちは、この結果を公表することについて、かなり迷った。通常の科学的見解に真っ向から挑戦するように見える内容で、学者生命を危機にさらすことになるからだ。

だが結局、科学者の良心に従い、公表することで意見が一致した。「それは意味ある発見という程度ではなく、重大なことでしたから」とロボ博士は『ニューヨーク・タイムズ』紙に語っている。

この雑誌記事が出た途端、ロボ博士の受付係は、報道関係者やキリスト教原理主義者、不信を示す医者仲間などから、電話の集中攻撃を受けた。受付係は自衛のため、簡潔な回答を用意した。

「ロボ博士は、適切な方法で行った実験であり、適切に公表すべきだと思ったのです」
確かに適切な実験だった。とくにいくつかの点で際立っている。まず結果判定法が秀逸だ。私は16歳のときに受けた警告を思い出す。

「やや妊娠しているなんてことはありえないのよ。妊娠は、しているかしてないかの二つに一つ」。

妊娠は完全に二進法だ。簡単に定量化できるし、電子化できる。客観的研究には大変好都合だ。妊娠しているかいないか、二つに一つだ。チャ、ワース、ロボの研究デザインのもう一つの特色は、研究対象の女性たちも医療関係者も、実験が行われていることを知らなかったことだ。

事前に同意を得る手続きを省いたのは、妊娠に効力があったのは第三者の思念であることを明確にするためだった。つまり、チャ、ワース、ロボは、プラシーボ効果ではないことを確かめたかったのだ。

プラシーボ効果は薬の最も強力な効果の一つだ。たとえば新種の頭痛薬をテストする研究に参加した者が、与えられた錠剤を服用し、頭痛が治ったと報告する。だが実は、彼が服用していたのはただの砂糖の固まりだった。そこに働いているのがプラシーボ効果だ。

よく効く新薬を飲んだと「信じた」せいで頭痛が治った。これがプラシーボ効果であり、その威力は大きい。三人の実験法ならば、プラシーボ効果が起こる余地が無い。


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