職場でも家庭でも、相手の仕事の苦労というものは、なかなかわからないものです。ところが、ある日、相手が不在などで、自分がその仕事や家事、育児などを実際に担当してみて、初めて“つらいものだなあ”と実感することがあるのではないでしょうか。つまり立場を変えてみることで、今まで気づかなかったものが見えてくるのです。
歴史上では、短気で、人間味がないように伝えられている織田信長ですか、心温まる次のような話があります。
ある日、馬上から、自軍の行進を見ていた信長は、大きな荷物を担いでいた一人の兵士が、いかにもつらそうに歩いているのに気づきました。
彼は、馬から降りて、その兵士の荷物を持ってみましたが、筋骨を鍛え抜き、腕力に自信のある信長にも、かなり重いものでした。
すぐに責任者を呼び「そちは、この荷物を担いだことはないだろう。これからは、まず、自分で先に担いでみて、重ければ、それより軽くして担がせるようにせよ」と諭したといわれます。
とくに職場では、上司と部下が、それぞれ視点を変えて、相手の立場、苦労を理解して、働きやすい、心通い合う人間関係を育てたいものです。
以上、アーカイブ「月刊朝礼2012年11月号」(株式会社コミニケ出版)
ログインしてコメントを確認・投稿する