北川八郎氏「ブッダの言葉」(致知出版)より釈尊の言葉です。
天網恢恢疎にして漏らさず
釈尊はいう。
この世で善いことをしたら、安心しておれ、その善いことが、ずっと昔したことでも、
遠い所でしたことであっても、人に知られずにしたことであっても、安心しておれ、それの果報があるのだから。
善いことをした人は、この世で喜び、来世でも喜び、ふたつのところで喜ぶ。
人に知られずにしたことであっても、幸ある所(天の世界)に赴いて、さらに喜ぶ。
自分のしたことを、どんなに隠しても、誰にも知られなくても、天は一人一人に見張りとスパイをつけている。自分というスパイを・・・。
「天網恢恢(てんもうかいかい)、疎(そ)にして漏らさず」(老子)、どんな秘密も、天は知っている。だから釈尊はいわれる。昔したことも、人に知られずにしたことも、やがて自分の心の奥にあるコブがふくらんで、怒りや恐れや、集中力のとぎれ等に襲われ、必ず、何らかのトラブルと不運と病という果報をもたらす、と。
また、昔した善きことは忘れても、今世中に、また、死の後にあの世でも、来世でも、必ず輝く光が訪れ、天使の慈しみに癒されるだろうと。だから、報いを期待することなく、待つことなく、ひたすら善と、善意は与えつづけよ。
今、自分の利の方を選んで他の人を喜ばす時間を捨てて、その時間を自分のために費やす。すぐにあなたの欲したいことがやってくるだろう。けれど、自分の利の時間を捨てて、人のために時間をとってやると、後で、忘れた頃にたくさんいいことがやってくる。
だから釈尊はいわれる。安心しておれ、それの果報はある、そしてその人はこの世で喜び、あの世で喜び、来世でも喜ぶよ・・・・と。必ず、転生とそれに伴う果報は影のようにやってくる。
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