目の前に、可愛らしい容器に載ったババロアがある。
いただきまーす、と、口に入れたらフグの白子だった。
そんなことがあったら、たぶん、むせるw
旅館の食事に茶碗蒸しがあって、だが、その中身がプリンだったら、
正しく評価されることなく、この茶碗蒸し甘過ぎる、と文句を云われることだろうw
たとえ、おいしいプリンであったとしてもだ。
これらは、ものを食べる場合の話だが、創作物を味わう場合も同様のことが起きる。
タイトルや、表紙の雰囲気、あるいは出版社などから、読む前からおよそのアタリをつける。
予想(思い込み)が外れると、正しく味わう前に、違和感が先行してしまうのだ。
もしも、見た目もタイトルも甘々のハーレクイン文庫の中身が、ガチガチのSFだったら…?
それがどれほどの傑作SFであったとしても、酷評されるだう。こんな恋愛小説あるもんかとw
だってそれ、恋愛小説じゃないんだもんw
この、『ガールズ&パンツァー』という作品にも、そういう罠が待ち構えいてるw
エンターテイメントには、好きと、おもしろさ、そのふたつのパラメーターしかありませんが、
私の中でガルパンは、おもしろい方に天秤が傾いた作品です。
女の子と戦車、一見キワモノで、女の子がワイキャイやってるだけのよくある萌え系なんだろ?
そんな先入観を持たれ易い外見をしています。
でも、実際の中身はスタンダードで、イマドキというより、むしろ古臭い。
やってることは、過去にさんざん描かれ、使い古された部活モノと同じです。
低迷する部活・学校が廃止の危機に陥り、それを覆すため大会での優勝を目指す。
立ちはだかる格上の強豪たちに、弱小チームが背水の陣で挑む。
昔、野球でやっていたものを、戦車に置き換えたのが「ガールズ&パンツァー」
このタイトルを、昭和の野球マンガに逆変換すれば、「少年たちと野球」になります。
こうすると、第一印象とはまったく違ったイメージになりますが、むしろこちらが本質でしょう。
次にキモになるのは、「戦車道」という存在。
物語には、必ず「嘘」が必要になります。物語の嘘。それは前提と云ってもいいかな。
まず、その「嘘」を受け入れないと物語が成り立たない、そういう基点となるもの。
たとえば、「戦国自衛隊」に対して、時間跳躍なんてナンセンスだ、と言っちゃったらそこで終了ですw
ガルパンにおける、物語の嘘が、戦車道という存在。
これが野球ならば、実在もするし、日本人なら馴染みもあり、およそのルールもわかる。
でも、「戦車道」はそうじゃない。戦車道ってなんなの〜、って疑問が湧く。
作中では「華道、茶道に並ぶ、乙女の嗜み」と説明されているのだけど…
やっぱり無理があるだろ〜、と思うのも仕方がない。なにしろ戦車だしww
でも、一応、援護すると、
日本人はなんでも「道」にしてきました。華道、茶道、書道。そして剣道、柔道など、武芸も同様。
江戸時代には、薙刀を使う女性の武術も発展しました。
その薙刀が戦車に置き換わった。そう考えれば無理がない気が…しないでもない…グフッ(吐血)
そして戦車道は、戦争でも殺し合いでもないけど、純然なスポーツとも違う。
スポーツは条件が公平になるよう人数を揃えますが、
戦車道は、人数格差や、体格(車体)格差があるなかで闘います。
二倍以上の敵に、寡兵で挑む。
重戦車を相手に、より旧式な軽戦車で闘う。そんな戦争っぽい格差がありつつも
でも、航空攻撃もなければ、歩兵直協もない、競技としての戦車戦。
戦車の外見はかなり描き込まれているし、試合運びに性能も反映されてもいます。
旧式戦車が、重戦車相手にゼロ距離射撃でも太刀打ちできなかったり。
その一方で、それは戦車の挙動じゃねーよ、という走りを見せたりw
でも、そこに愉しさがあるんです。
リアルであれば面白くなるわけではなく、でもリアリティがまったく無ければ白けてしまう。
さらには、実弾ぶっ放して、市街(住民退避は済んでる)の建物をぶっ壊したり。
駅までの送り迎えに戦車出したり、それを市民が当たり前に受け入れてたり。
戦車(予算)不足に悩むくせに、大破した戦車を翌週には直してたり(部品はどーしたw)
そのへんの、テキトーかついい感じの、いい加減なサジ加減w
萌えに頼っただけのアニメでもなく、シビアなミリタリーものでもない。
これら独特の呼吸、世界観を飲み込めるかどうか、それが「おもしろさ」への分水嶺になるかな。
古典的な野球マンガみたいな筋書き、昭和のテレビまんがみたいな愉しさ。
それを、イマドキの「女の子+ミリタリー」というペンキで塗装したのが、『ガールズ&パンツァー』
女の子がワイキャイやってるだけのアニメではないということは、申し上げておきたいw
もしも、これから観ることがあったら、あるがまま「そういうものなんだな」と呑みこんで欲しいw
そんな作品でございます。
次回は、観たことある人向けw
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