引き続き、「もの忘れをなくす生活習慣」(大島清)で楽しんでゆきたい。
好きなことに夢中になれば、子供の記憶が蘇ってくる
記憶力の低下は集中力の低下が原因である。子供の記憶力の良さはその抜群の集中力にある。大人が子供のように集中力を高めるには好きなことに夢中になることが一番である。又、脳に、より沢山の記憶の断片を貯蔵させることである。そのために五感の働きをフル活用させる。自然の中に浸れば五感は活性化し、次に第六感までも期待できる。
「面倒くさい」は大敵である
元来、脳は怠け者である。ぬるま湯に浸っているのが大好き。しかし、この怠け細胞が一旦活動を始めると、限りなく上を目指して進みだす。ところが時に脳は甘い誘惑に負けて活動を停止してしまい、更にその悪循環に陥る。そのキッカケは「面倒くさい」である。物質は古くなると傷みが出てくる。これを経年劣化という。しかし脳は違う。齢をとってもボケない老人はいっぱいいる。反対に若者でも老け込んでしまう人もいっぱいいる。好奇心と意欲を忘れた者は若くてもボケるのである。
新しいことは寝る前に覚えよう
人間の記憶はコンピューターと違って混乱しやすい。記憶を脳内に定着させるに相応しい環境は記憶を一つしたら後は何もしないことだ。
動物実験によれば新しいことを学習した直後に、ショックを与えると学習効果は殆ど失われてしまう。学習の後はしばらく静かにしている方が記憶効果が高い。
従って、記憶した後で睡眠をとることは記憶の効率化になる。現在の大脳生理学では、夢は短期記憶を整理統合するのに重要な働きがあると考えられている。人は夢を見ているとき、外部からの干渉が殆どない状態を利用して、脳の中に蓄積された記憶を再生し無意味な情報と重要な情報を選別しているようである。寝る前に覚えたいものを五つ用意する。暗記出来ないものは語呂合わせでよい。次の夜に前の日の記憶を確認する。これが長期記憶の強化で、就寝前は記憶のゴールデンタイムである。
「カキクケコ」主義が脳と身体の健康を保つ秘訣
ある新聞に掲載された記事だが、名付け方も内容も脳の仕組に非常によくかなっている。
○カは感動。感じて動く、動くとさらに感じる。これが人間の精神状態の原理であり、脳の基本的活動パターンである。
○キは興味、好奇心である。齢をとると感動がうすくなる。また感動のきっかけを見逃すようになる。毎日同じような生活環境から一歩踏みだして、異なる自然や異なる人たちとつき合っていれば脳は自然に活発に動きだす。
○クは工夫。仕事でも人間関係でも、人生はあらゆる場面が工夫の連続である。困難をいかに工夫して乗り切るか、正に脳の出番である。工夫することが脳に素晴らしい刺激を与えることになる。
○ケは健康。健康と脳の健全さは切っても切れぬ関係にある。人は菌と共生している。人の体内に病原菌が入っても発病する人としない人がいる。いかに病原菌や病気と上手につき合うかである。脳が活性化していれば免疫機能の強さも加わってくる。
○コは恋。老いても素敵な異性に心がトキメクのは脳にとって自然のことである。性は生なり。脳の健康を保つ秘訣である。
人が学ぶのはそこに感動があるからだ
子供が勉強嫌いになる原因は自分の意志でやろうと思ったことでないことである。先生は一方的に授業を進め、生徒は暗記に務めるだけである。良い学校を卒業し社会的地位を得るための手段となってしまった。人はなぜ学ぶ必要があるのか。脳の仕組みからいえば、それは感動するためなのである。健康飲料の違いも、電子レンジやテレビの仕組みも知らない。判っているつもりだった。それが理解できたらどれだけ楽しいだろう。これが知的好奇心であり、興味である。老いたときこそ結果や見返りを求めない本当の勉強の喜びがわかる。
(続く)
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