【現代語訳】
我々が出合う、苦、悩み、変事、恥を受ける悪口、困りごとのすべては、神が自分の才能を老熟させるためのもので、自己形成の質である。これらをどう克服すべきかを考えることが大切で、決して避けてはいけない。
【書き下し文】
凡そ遭う所の患難変故、屈辱讒謗(ざんぼう)、払(ふつ)逆(ぎゃく)の事は、
皆天の我が才を老せしめる所以にして、砥礪(しれい)切磋の地に非ざるはなし。
君子は当に之に処する所以を慮るべし。徒に之を免れんと欲するは不可なり。
【解説】
成功者のすべてに共通している一つは七転八起の逞しさである。
逆境に陥ればこれを飛躍の踏み台と考える。幾度か辛酸を経ることが大成の道とも考えるのである、
以上、井原隆一「新編・言志四録」より。
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