古舘キャスターが報道ステーション降板 テレ朝発表
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古舘伊知郎が古巣テレ朝の「ニュースステーション」の後番組のMCを引き受けるという報道が流された際、すでに一フリーアナウンサーというだけではなく、NHKや民放各局で歌番組など様々なジャンルの番組の司会を手掛け、さらには一人芝居型のトークショー「古舘伊知郎のトーキングブルース」など、喋りと語りにおいて、言わばオンリーワンの「芸」の世界を作ってしまったこの人が、いくら古巣テレ朝とは言え、なぜかくも問題の多い局の問題の多いニュース番組のMCを引き受ける決断をしたのか、勿体ないと感じたのとあわせ、これまでの名声を捨ててまで、言わば“汚れ役”になるような役回りを演じる意味がどのくらいあると考えたのかなど、残念な印象がありましたね。
当時の古舘伊知郎はと言えば、テレ朝でプロレス番組のアナウンサーとして名声を博しつつも30歳の若さでフリーに転じ、まだ1年でフジテレビを代表する音楽番組だった「夜のヒットスタジオ」の司会に抜擢されたのを契機に活躍の場が一気に拡がり、音楽ではNHK紅白歌合戦の白組司会を経験、スポーツでもフジテレビのF1放送などの実況に加えて競輪や水泳など多種多様な種目を手掛け、一時首都圏全ての民放テレビ局にレギュラーを持っていたほど。それに加えて「トーキングブルース」も好調と、日本のテレビ界を代表する“電波怪獣”ぶりを発揮していたのは、記憶に深いところでしょう。
そうした存在となっていた古舘伊知郎が、古巣テレ朝の22時台のニュース番組のMCになる。降板を表明していた久米宏と当時の「ニュースステーション」の状況を見ていたら、これまでの実績や名声をかなぐり捨てて古巣のニュース番組に飛び込むことには並大抵の覚悟が必要、かつ並大抵のリスクがあるのは明らかなことだったはず。言わば、“敢えて火中の栗を拾う”という気持ちもあったかもしれませんね。私としては「椿発言」の後始末以来の不信感から、当時すでに10年近く一部の番組以外テレ朝を見ることをやめていたので、「どうぞご随意に」と思っていましたね。ゆえに、「報道ステーション」は一回も見ていませんし、今後も無理をしてまで見ようという気は起きないと思います。
にしても、古舘伊知郎が「報ステ」にかかりきりになっているのが12年間ですか。古巣ゆえに引き受けたのかはさておくとして、この人の放送人としてのキャリアとしては「失われた(あるいは、“自業自得”のというべきか)12年」となったと思います。「あっそ、辞めるの?」くらいな関心ですが、辞めてから往年のマルチ放送人に戻るのか。だったとしても、「報ステ」以前と同じ視線でこの人を見る気になれるのか。そうはいかないような気がするのですが……。
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