★泥警ブルース★北方謙三「試みの地平線」風
泥警。
警察と泥棒に分かれて行う、いわゆる鬼ごっこの一種だ。
鬼ごっこ?
そんなものは女子供のするもので、俺には縁が無い。
そう思っていた。
先週の日曜までは。
コロコロで部屋のカーペットのごみを掃除するという、真の漢にのみ許された貴重な休日を満喫していた。
昨日のブロンド美女との情事の余韻を楽しむかのように。
しかし、そんなハードだが充実した休日が一本のメイルによって地獄の一日へと一変することはその時は全く予想だにしていなかった。
「まーくん、泥警しないー?
駒沢公園で」
いきつけのバール、「ゆるゆる」店主さわちんからだ。
この歳になって泥警?
最初はそう思ったが、世話になっているさわちんからの誘い。
メイルなどちまちましたことが嫌いな俺は簡潔にこう返した。
「行きマッスル北村 \(^o^)/」
戦場である駒沢公園に行ってみると、すでに9名の精鋭が集結していた。
ボール遊びをしている親子連れの周りの景色からそこだけが切り取られたかのような鋭い空気に包まれている。
自己紹介によれば、あるものは元グリーンベレー、またあるものはイスラエルの元モサド諜報員だと言う。
相手にとって不足は無い。
しかし油断は即、死を意味する。
泥棒になり、木に登り隠れる。
そしてカラスに襲われそうになる。
警察になり、泥棒を捕まえようとつつじの植栽にダイヴする。
そして銀座で仕立てたダブルのスーツが台無しになる。
ベトコン、地雷、ブービートラップ。
そんなものはどうでもいい。
自分が生きていることを実感し、感謝することが出来た日曜の昼下がりだった。
漢にはこんな休日も必要なのかもしれない。
いいか、小僧ども、ウジウジ悩んでいる暇があったら駒沢公園へ行け。
もしくは代々木公園でもいい。
そして警察から逃げ回って来い。
逃げ回っているうちにお前の悩みがいかにちっぽけなものか気付くだろう。
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というわけで、以上のハードボイルド短編から分かるとおり、みんなで駒沢公園あたりで楽しく泥警をやろう!!
そして夜はうまいもんを食いに行こうという集いです。
第二回は5月下旬に開催予定。
友人・ご家族お誘いあわせの上、奮ってご参加を。
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