岡崎京子の漫画、『うたかたの日々』(宝島社 2003年)のコミュニティです。
原作は、ボリス・ヴィアン(Boris Vian/1920-1959)の同名小説。
気侭な青年コランと美しく繊細な少女クロエは、一目で恋に落ち、結婚した。
しかし、穏やかな日々は長くは続かない。
クロエの肺には、睡蓮が憑りついてしまったから。
睡蓮を怖がらせる為に、必死で花を買い漁るコラン。
そうして、輝かんばかりであった生活に段々と、段々と、影が差し始め……。
そんな2人の幸福で悲痛な恋愛のお話。
永遠のボーイ・ミーツ・ガール。
透き通るような筆跡が印象的な、悲しく美しい漫画です。
それは、まるで冬の吐息のような清冽さ。
岡崎京子の著作としては、『リバーズ・エッジ』や『へルタースケルター』程には有名ではありませんが、個人的はこの作品が一番です。
そんな方は、どうそお入り下さい。
【著者紹介】
1963年東京都世田谷区生まれ
大学在学中の84年、セルフ出版(現:白夜書房)よりデビュー。
漫画界のNew Waveの旗手として、漫画家だけではなく、ミュージシャン・小説家にも多大な影響を与える。
代表作として、『ジオラマガール・パノラマボーイ』『好き、好き、大嫌い』『東京ガールズ ブラボー』『チワワちゃん』『リバーズ・エッジ』『ヘルター・スケルター』などがある。
96年に交通事故に遭い、一時危篤状態になるも、一命は取り留める。
しかし、現在もリハビリ中である。