その板の片方にはまだ誰も乗せない
泣きそうな顔は覚えない
汚れた体は抱きしめない
差し延べられた手は握らない
矛盾という言葉を嫌い
救うという言葉を排除して
名前のないものをほら呼んで
形のないものを想像して
触れられないものに色をつけ
意味のないものに感動するんだ
味のない涙を擦り付けて
不安定なものに縋り付いて
映像とされたものだけで意味を汲んで
傷付かない程度に後ずさりして
言葉が通じないなりに感じとって
すべての生き物が幸せになる方法を考えて
鉄の蓋の下の不安は響かない
痩せこけた背中の泣き声は届かない
その板の片方にはまだ誰も乗せれない
泣きそうな顔は覚えれない
汚れた体は抱きしめない
差し延べられた手は握れない
名前のないものをほら呼んで
形のないものを想像して
触れられないものに色をつけ
意味のないものに感動するんだ
味のない涙を擦り付けて
不安定なものに縋り付いて
その場限りの笑いで満足して
その日限りのスープを与えて
どうか希望が持てますようにと正しいかわからない願いを放って
名前のないものをほら呼んで
心痛めるだけの無意味さを知って
自分の無力さをほら嘆いて