甲高く哀愁に満ちた歌声で聴く者を魅了してやまない、
それが「ラリー・サンダース」ことL.V.である。
サウス・セントラル...そこは犯罪多発エリアである。
この地区の代表的ラップ・グループ“サウス・セントラル・カーテル”(以下S.C.C.)で、L.V.は20年以上も一線で活躍している。
S.C.C.にとってL.V.とは、なくてはならない存在なのである。
S.C.C.は91年にGWKから「South Central Madmess」で、デビュー・アルバムをリリースをした。
Dr.Dre・Snoop Doggなど、当時勢いのあったWest Coastシーンの中で、小さいレーベルで無名ながらも40万枚のレコードを売り上げる事に成功した。
それはやはりL.V.のパワフルでソウルフルな哀愁染みた歌声が、S.C.C.のサウンドを立体的に表現できたからこそである。
93年にはDef Jamと契約をし、95年にサントラ「Dangerous Mind」からシングル・カットされたクーリオ feat L.V.の“Gangsta's Paradise”が大ヒットし、L.V.は世界的に有名となる。この曲は『ビルボード』誌でR&B/ポップ両チャートで首位を獲得。その上グラミー賞レコード・オブ・ザ・イヤーにもノミネートされる程センセーショナルな曲となった。
クーリオは後にこの曲に対して「Gangsta's Paradiseがヒットしたあと、ラジオでかかるヒップ・ホップの量がどれだけ増えたと思う?」と、この言葉通りL.V.がヒップ・ホップムーブメントに与えた影響は計り知れない。
96年にはTommy Boyからソロ・アルバム「I Am L.V.」がリリースされる。同アルバムでは、L.V.自身がルーツに持つゴスペル・ソウル・ジャズなど様々なエッセンスが詰まっており、「I Am L.V.」では等身大のL.V.が表現されている。
00年には「How Long」10年に「Hustla 4 Life」など計3枚のソロ・アルバムをリリースし、その間S.C.C.としても数多くのアルバムをリリースし精力的に活動を続け、昨年にはL.V.は二度目、S.C.C.としては初の日本ツアーを行いL.V.は衰える所か勢いが増し続けている。
L.V.は多彩な才能を発揮しており、ロナルド・アイズレーやチャーリー・ウイルソンの様に色あせる事なく50歳になった今でも健在なのである。
L.V.は、グラミー賞にノミネートされたあの頃よりパワフルかつソウルフルになった。
「Still L.V.」...L.V.は歌うことをやめない、
それは彼が歌うために生まれてきたからである。
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