マティスの「金魚」が好きな人のためのコミュニティ。
◇マティスと金魚◇
金魚は中国からヨーロッパにもたらされていたが、この絵が描かれた頃、オリエンタリズムに満ちた観賞魚として一般に広まりつつあった。マティスは当時旅行に出たモロッコで、ガラス鉢の中の金魚を眺める現地の人々を目撃していて、より直接的な刺激を受けた。この旅行からパリ郊外のイッシー・レ・ムーリノーに帰った直後、マティスは本作を含めアトリエの金魚鉢を描いた4点の静物画を制作し、同年の冬から1913年にかけては金魚を鑑賞するアラブの人々をテーマにした「モロッコのカフェ」を描いている。