ルフィナミド「BANZEL(R)」で販売している抗てんかん薬ルフィナミド(一般名)について、日本で希少かつ重篤な難治性てんかん症候群のひとつであるレノックス・ガストー症候群(以下、LGS)を対象にした臨床3試験を始めたと発表した。LGSの国内患者数は1000人未満と推定されるが、厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の前身の「未承認薬使用問題検討会議」から早期の開発が求められていた。
未承認薬使用問題検討会議は2007年10月、LGSの重篤性などを理由に早期の開発を求めた。これに対して同社は同月に開発する方向を決定。海外データの精査や規制当局との数回にわたる治験相談を実施し、今年4月14日に当局に治験届を提出した。また、同社の治験実施の動きに結果的に並行する形で、09年10月には、最大で13億円の開発支援金が交付されることも決まっている。
国内臨床3試験では約50例の症例を集める予定で、主要評価項目は強直発作や脱力発作の頻度の変化率とした。ただ、臨床3終了予定時期や申請予定時期は非公表。ルフィナミドは新規構造のトリアゾール誘導体。てんかん発作の原因となる過剰電荷を帯びている脳内ナトリウムチャネルの活動を調節することにより、ナトリウムチャンネルの不活性状態を延長し、抗てんかん作用を示すとされる。同剤はノバルティスが創製し、エーザイが04年に、ヒト用抗てんかん薬に関する全世界での独占的開発・販売権を取得した。
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